「先輩後輩の関係をなくす?」
「そう!前μ'sの記事見てたらそうしてたんだって!その方が仲良く出来るって!」
場所は高海の家。高海が話があるとかでaqours全員集結している。
「まぁ一理ありますわね」
「私はいいと思うな!先輩とかだとちょっと遠慮しちゃうもんね」
「じゃあ決まり!花丸ちゃん達も私たちのことは先輩付けなくていいから!」
「わ、わかったずら!…ち、千歌ちゃん!」
「うんっ!」
「…で、人数集まったのはよしとして、これからどうするよ?」
「それはもちろん、ラブライブ出場ですわ!」
「ラブライブってなに?」
「ハチ君知らないの!?」
「初めて聞いた。…おいちょっと待て、なんだ今の呼び方」
「え?ダメだった?」
「名前でいいだろ」
「えー私はハチ君って呼ぶって決めたの!」
「…はぁわかったわかった。で、
話戻すがラブライブって?」
「私が説明しますわ!ラブライブとは…」
「…ということですわ!」
「なるほどね。とりあえずスクールアイドルはみんなそこを目指すわけだ」
「そうなりますわね」
「曲とかはまだ作ってないんだろ?」
「うん。だから班に分かれて作業しようと思って!」
「どう分けるんだ?」
「曲は梨子ちゃん、私、ダイヤちゃん、歌詞は曜ちゃん、果南ちゃん、花丸ちゃん、振り付けは鞠莉ちゃん、善子ちゃん、ルビィちゃんでどう?」
「俺は?」
「あ」
完全に忘れてたなこいつ。まぁ仕事ないならないでいいけど。
「俺は何もしなくていいんだな。じゃあ俺は帰る」
「あー!待って待って!決めるから!…んーどこがいいかな?」
「確か八幡さん、国語の成績が良かったのでは?」
「あぁ」
「それなら歌詞がいいと思いますわ」
「まぁ妥当なところだな」
「よし!じゃあ決まり!みんな、頑張ろー!」
「「「おー!」」」
と、言うことでこちら歌詞班。
「じゃあまずはテーマからだね」
「はい!船に関係することがいい!」
「堕天使をテーマに…」
「妹をテーマに…」
「す、ストップ!3人ともテーマがバラバラすぎるよ…」
「まぁ九人初めての曲だし、「はじまり」をテーマにすればいいんじゃないか?」
「おっ、それ良いかも!」
「じゃあそっちの方面な。俺の役目おしまい」
「はいはい、八幡も考える」
「えー…三人いれば良くない?」
「…」
「わ、わかったから睨むな果南。可愛い顔が台無しだぞ」
「か、かわっ!?馬鹿!」
「何故罵倒されるんだよ…」
「ほら、2人ともイチャついてないで考えましょ」
「「イチャついてない」」
「息ぴったりだね…」
「…とりあえず進めようぜ」
「う〜ん…」
「歌詞作るの意外と難しいんだな…」
「ほんとだね…」
「堕天使のことならすぐ書けるのに…」
あー、わかるぞ。俺も昔は色々難しい言葉とか連呼してたからな。そのお陰で国語も成績いいのかもしれん。黒歴史に感謝する日が来るとは。
「今日はとりあえず解散しようぜ。もう夕方だし」
「そうだね」
「「「また明日〜」」」
「ん〜、疲れた〜!」
果南は背伸びをする。そういうの男の前でするの辞めてもらえますかね。あそこが強調されて目がそこに行っちゃうから。どことは言わないけど。
「でもまさかまたスクールアイドルやるなんてね」
「やりたかったんだろ?」
「うん。八幡もよくマネージャーやる気になったよね。いつもめんどくさいとか言ってるのに」
「俺だって最初はやる気なかったぞ。…まぁ小町のためだ」
「妹さん好きなんだね」
「あぁ。もう超大好きだぞ。小町が彼氏なんか連れてきたらそいつ絶対ぶっ飛ばす自信あるな」
「そんな自信いらないよ…」
「そういやまた小町がダイビングしたいって言ってたから今度また行くわ」
「え?あ、う、うん」
果南は返事をすると急に顔を赤くした。…あー、キスの事だろうな…口付け。接吻。マウストゥーマウス。考えないようにしてたのに…
「あー…前のことは悪かった。わざとじゃないが、嫌な思いさせちまった」
「う、ううん。元々ちゃんと私が八幡のこと見てなかったのが悪かったし…」
「「…」」
…どうしよう。あんなこと言ってるが絶対怒ってるだろうな。
「…えー、果南。これで許してもらえるとは思わんが一つだけお前の言うことをなんでも聞くってことでどうだ?」
「…なんでも?」
「まぁ自殺しろとか窃盗しろとかはなしな」
「そんな事言わないよ!…わかった。それで許してあげる」
「わかった。それで、何すればいい?」
「んー、じゃあ校内放送で「私は女子に無理矢理キスをした変態です」って言う」
「…お前悪魔か」
「ふふっ、冗談だよ。八幡反応面白いからついからかいたくなっちゃうんだ」
言うことを聞くなんて言ったの間違いだったかもな…なんかからかわれてばっかじゃあれだし、仕返しするか
「…果南」
俺は近くの壁に果南を移動させ、腕を抑える。そして所謂壁ドンをする。
「へ?…」
「俺だって男だ。こうやってお前1人くらい力で押さえつけられる。あんまりいい気になってると、何するか分からんぞ」
「は、八幡?何言って…」
「その気になればお前が嫌がることなんていくらでもできる。例えばキスとかな」
そう言うと俺は果南に顔を近づける。やっぱり恥ずいわこれ。俺のポーカーフェイスの見せどころだな。
「は、八幡…」
「果南…」
「…」
…あ、あれ?てっきり顔真っ赤にして慌てるのを予想してたんだが、目つぶっちゃったよこの子。何これ?いいの?そんなことすると勘違いするよ?…わかった。こいつまたからかう気だな。俺がほんとに出来るわけないと思ってるに違いない。
いいだろう。さすがにホントにするのは無理だがギリギリまで耐えてみせる。
「…」
俺はゆっくり顔を近づける。
残りの距離10センチ…7センチ…5センチ…3センチ…1センチ。
…なんで何もアクション起こさないんだこいつ。ホントにしちゃうぞ?しないけど。
「…目開けろ果南。冗談だよ」
「…え?」
「いつもからかってくるから仕返ししようと思っただけだ」
「…」
果南は呆気に取られた顔をしていた。そしてその表情はどんどん変わり…何故か悲しい顔になった。
「…私先に帰るね」
「え?あ、おい」
「…馬鹿」
そう言い残すと、果南は走り去ってしまった。
「…からかいすぎたか」
続く