ラブガイル!サンシャイン!(完結)   作:リヨ

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15話

「2人ともーご飯できたよ」

「いいんですか?俺本当に泊まっても」

「あぁ。でもその代わり店の手伝いはしてもらうよ」

「まぁそれなら…」

「ほらご飯食べよ!今日は天津飯!」

「おぉ、美味そうだな」

「「「いただきます」」」

「どう?八幡」

「…超美味い」

「ほんと?良かった」

「そういえば、比企谷くん、君は果南と付き合い出したというのは本当かい?」

「ぶっ!?な、何故それを…」

こ、これは殴られるパターンでは…

「どっちなんだい?」

「…はい。そうです」

「そうか…君は果南の事が好きでつきあったんだよね?決して遊びではないね?」

「…はい。もちろん」

「そうか…比企谷くん、果南を頼むよ」

「はい」

「…さ、真剣なのはここまでだ。それで二人はどこまで行ったんだー?」

「ちょ、ちょっとお父さん!」

「あ、あははー」

 

 

「あー食った食った」

「八幡、おじさんみたい」

「そういや俺はどこで寝ればいいんだ?」

「…そう言えばどこだろう」

「おいおい…」

「お父さん!八幡どこで寝ればいい?」

「そんなの一つしかないだろう」

「…どこですか?」

「果南の部屋」

「バカー!!!」

「ぶふぅ!?」

「ちょ、親父さんギックリ腰じゃねぇのか!?」

果南は問答無用に親父さんを吹っ飛ばす。

「そ、そうだぞ果南…少しは親をいたわれ…」

「い、いきなり一緒に寝るなんて…!」

「だ、誰も同じ布団で寝ろとは言ってない。果南の部屋に布団敷けばいいだろ?」

「…ま、まぁそれなら…」

「一体果南はどんなのを想像してたんだー?」

「…ば…ば…バカー!!!」

「ぎゃぁぁあ!」

親父さんアホだろ。

 

「もうっ、お父さんったら」

「な、なぁほんとに俺果南の部屋で寝るの?リビングでいいんだけど」

「そんなのダメ!風邪ひいちゃうでしょ!」

「い、いやそう言われても…」

付き合い出したとはいえ、いきなり同じ部屋で寝るのはハードル高い。寝れない。

「ほ、ほらしかも色々心配だろ?その、俺の理性が持たないかもしれないし」

「…ま、まぁ私は別に八幡なら…いい、けど」

「……そ、そうか…」

「「………」」

そうじゃねぇ!そこは確かに…とか言うべきだろ!…まぁでも一応付き合ってるわけだし…いつかは…

「…はぁ。わかった。果南の部屋で寝させてもらう」

「うん。じゃあ行こっか」

そういや果南の部屋入るの初めてな気が…

「はいっどうぞ」

「お、お邪魔します」

なんかそこらじゅうから果南の匂いがする。

「布団敷いちゃおっか。…それとも一緒に寝る?」

こいつめっちゃニヤニヤしやがって…ここは敢えて誘いにのってやろう。

「…そうだな。恋人同士なんだしそこまでおかしな話じゃないだろう。一緒に寝るか」

「え、…え!?は、ははは八幡?な、なななにいって…」

「…ぷっ…くくっ」

「……からかったでしょ」

「先に仕掛けたのはそっちだ。…ふふっ」

「わ、笑わないでよ!」

「だ、だってめっちゃ慌てて…くくっ」

やばい、こんな笑ったの久しぶりかもしれない。

「うぅ〜…じゃ、じゃあ一緒に寝よ!」

「は?いや冗談…」

「ほら早く!」

「お、おい!おわっ!」

「え?きゃっ」

果南に引っ張られた俺は何かにつまづき、果南に覆いかぶさるようにベッドに倒れ込む。

「……す、すまん」

「べ、別に…」

「「……」」

俺達は数秒の間、見つめ合う。そして、果南は覚悟を決めたような顔になると、ゆっくりと目を閉じる。

「か、果南…?」

これは…そういうことだろうか。俺からしろと?…無理無理無理。

いやでもこのまましなかったら果南に恥をかかせてしまう…

「……」

俺は意を決してゆっくりと顔を近づける。残り10センチ……8センチ……5センチ……3センチ………1センチ。

「おーい、果南、比企谷くん、スペース大丈夫そう…か」

「っ!?」

「…?…っ!!?お、おおお父さん!?」

「…あちゃー、これはお邪魔しちゃったね。ごめんね?比企谷くん」

「い、いやあの…」

やばい、超絶恥ずかしい。今多分2人とも顔真っ赤だろう。

「……寝るか」

「そ、そうだね」

 

「八幡、起きてる?」

「あぁ。どうした?」

「なんだか眠れなくて…」

「俺もだ。いきなり女子の部屋で寝るのはきつい」

「…ね、一つお願いがあるんだけど」

「…なんだよ?」

「…………ハグ、しよ?」

「……………………頭大丈夫か?」

「も、もうっ…結構勇気出したのに…嫌?」

「嫌じゃないが…」

むしろお願いします。

「な、なんか今人の温もりを感じたいというか……お願い、1回だけ」

「……少しだぞ」

「うんっ…えいっ」

「…」

うーん。これはなかなか破壊力がやばい。理性がやばい。

「…えへへ」

「なに笑ってんだ?」

「え?ううん?あったかいなーって」

「そんなの、誰でもそうだろ」

「八幡が1番安心する」

「そりゃ良かった」

「…八幡は抱き締め返してくれないの?」

「…俺に出来るわけないだろ」

「キスもしてくれなかったし…ヘタレ」

「い、いや、あれは親父さんが悪い。俺も勇気出したのに…」

「言い訳は聞きたくありませーん。ほら、八幡も」

「………嫌だったらすぐ言えよ」

「嫌なわけないでしょ。………えへへ、今すっごく幸せ」

「…あっそ」

「無愛想だな〜、そこは俺もだよって言えばいいのに」

「お前は俺に幻想を抱きすぎ」

「ま、それが八幡だもんね。……これから改めてよろしくね?」

「…あぁ」

「プロポーズ待ってるから」

「それは話が飛躍しすぎ」

 

続く


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