ラブガイル!サンシャイン!(完結)   作:リヨ

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1話

「ここが沼津か…」

俺、比企谷八幡は現在静岡県沼津市にいる。親父の転勤が理由でお引越しすることになった。まぁ俺は平和に過ごせればどこでもいいけど。

「お兄ちゃん!海綺麗だね!」

「八幡、小町、荷物運ぶの手伝って!」

「はいはい」

「そういえば後で隣の家の人にも挨拶に行かなきゃね」

「隣の家すごい大きいよね〜お屋敷だよ」

「庭もでかそうだな」

 

「すみませーん!」

「はい?どちら様ですの?」

ですのって…お嬢様だな絶対。

中から美少女が2人出てきた。姉妹か?

「お兄ちゃんお兄ちゃん!すごい美人さんだよ!」

「小町黙ってろ」

「隣に引っ越してきた比企谷です。親御さんはいるかな?」

「今母と父は出かけておりまして…私は黒澤ダイヤと言います。後ろにいるのは妹の黒澤ルビィですわ」

「…こ、こんにちは…」

なんか俺妹の方にすごい怖がられてるんだけど…

「すみません、うちの妹は少し男性恐怖症で…」

「八幡…」

「お兄ちゃん…目だね」

「なんで俺が悪いみたいになってるんだよ。目は治せん」

「あっ!私比企谷小町って言います!今年から高校生!」

「うちのルビィも今年から高校生ですの。小町さんはどこの学校に?」

「浦の星学院です!」

「同じですわね。ルビィと仲良くしてあげてくださいね」

「はいっ!ルビィちゃん!よろしくね!」

「う、うん。よろしくね!」

「ほら!お兄ちゃんも!」

「…比企谷八幡だ。高校3年生」

「そうでしたの。私も今年から3年生ですわ。学校は?」

「小町が心配だから同じ浦の星学院だ。丁度いいことに今年から共学で助かった」

「なら学校も同じですわね。仲良くしてくださいね」

「…はぁ」

「ダメですよダイヤさん!お兄ちゃん基本一人でいたがる人ですから!積極的に行かないと!」

「そ、そうですの?わ、わかりましたわ」

「別に無理に関わる必要ないぞ。誰も仲良くしてくれなんて言ってないし。お前だってこんな卑屈で暗そうなやつと仲良くしたくないだろ?」

「?別にそんなことは思っていませんわよ?」

「おぉ!第一印象は悪くない!?」

小町がうるさいが無視だ。

「とにかく、無理に関わる必要は無い。もう挨拶終わっただろ、俺先帰ってるから」

「あ!お兄ちゃん!」

どうせ皆離れていくんだから関わってもしょうがない。

人と関わってもろくなことにはならない。

傷つくだけだ。

家族さえいればいい。

小町さえいれば。

「……比企谷八幡、どうしてあなたはそんなにも悲しい顔をしているんですの…?」

「…比企谷八幡さん」

続く


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