元人形とその仲間達も異世界から来るそうですよ? 作:血濡れの人形
~箱庭~
霊騎達が合流してから、ジン以外の全員は、サウザンドアイズというコミュニティにいくことになった。
「桜の木・・・ではないわよね?花弁の形が違うし、真夏になっても咲き続けてるはずがないもの」
「いや、まだ初夏になったばかりだぞ。気合いの入った桜が残っていてもおかしくないだろ」
「………?今は秋だったと思うけど」
ん?と、三人は首をかしげる。
「それはたぶん、立体交差平行世界論とか言うのだと思うぞ?
説明するには時間がかかるんで、詳しくは言わんがな」
霊騎がそう言うと、黒うさぎが驚いた表情を浮かべ、
「霊騎様は良く知っていらっしゃいましたね」
と言われたので、霊騎はニヤリと笑みを浮かべると、
「俺は、じゃなくて、俺達はっていった方が正しいな。霊華でも知ってるぞ?俺が教えたからな」
といって、霊夢の方を見る。
「まぁ、無駄に長生きしてないわよ」
霊夢の言葉に、黒うさぎ達は?を浮かべる。
「なあ、霊騎達って、俺らと同じか、それより少し上くらいだよな?」
十六夜がそう言うと、絆がそれに対し、
「それは、見た目が原因だと思うな。実際の年齢なんて、百万越えtイダダダダ、いだいから!
頬ちぎれるから!ギブギブ!霊夢ちゃんストップ!涼華も一緒になって引っ張らないで助けて!」
といって、そのままの年齢を覚えてないことをいいかけたときに、霊夢と涼華が頬を引っ張ることでそれを止める。
「こんなところで年齢をさらされたらたまったもんじゃないわよ?」
涼華の怒気の籠った声が、絆の耳元で呟かれ、絆はひうっ、という声を出して、そのまま謝罪し始める。
もちろん、そんな光景についていけない四人と一匹は、大人しく歩き、それについていく形で、
霊騎達が歩いていく。そして、そんな霊騎達の前に、サウザンドアイズの店が見えた。
どうやら、店を閉める準備をしているようだ。それを見た黒うさぎが、店員にストップをかけようとして、
「まっ」
「待った無しですお客様。うちは時間外営業はやっていません」
かけられなかった。この店員は、時間にはきっちりとしているらしい。
「なら、明日の営業時間を教えてくれるかn「イヤッホーイ!黒うさぎー!」・・・なにあれ」
霊騎が明日の営業時間を聞こうとすると、それを遮るように、白髪のなにかが黒うさぎに飛んでいった。
水に落ちた音が聞こえたので、恐らく近くにあった水場にでも落ちたのだろう。
「離れてください!このお馬鹿様!」
黒うさぎはそう言うと、そのまま十六夜に向けてそれを投げる。
「ほれパス」
それを、十六夜がそれを霊騎に向けて蹴り飛ばす。
「ほい霊夢、後処理頼んだ」
さらに、霊騎がそれを霊夢に向けて殴り飛ばす。ヘブッ、という声が聞こえた。
「嫌よ気持ち悪い。霊騎直伝、衝牙!」
止めに、それを霊夢が牙の形に変形させた霊力で空へ向けて吹き飛ばす。
ちなみに、加減を間違えると内蔵が壊れるが、外側が傷付かないので、
そのまま悶絶する、もとい、常人なら死ぬ程度の攻撃、それが衝牙である。
今回は、ダメージを外側に集中させ、霊力を抑えたので、
ちょっと腹の辺りから血を出して吹き飛ぶ程度ですんでいる。
抑えないと、これよりもひどい状態になるのは言うまでもない。
「とりあえずケアル」
とりあえず倒れた(というより気絶している)白髪の少女は、絆の魔法で傷を治したが、意識は戻っていないようだ。
「・・・中に運んでいいかな?」
「・・・はい」
店員さんは胃の辺りをおさえながらそういったのだった。
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