元人形とその仲間達も異世界から来るそうですよ? 作:血濡れの人形
あれから数分ほどたち、十六夜の周囲にいた敵は、あと三人まで減っていた。
しかし、その三人の姿を見た十六夜は、今度こそ動きを止める。
「Gulaaaa」
「彼女の願いのために」
「ワタシノイモウトノカタキニフクシュウスルタメニモ」
一人は、ボロボロになり、全身血だらけの執事服を着た霊騎のような男、
一人は、杖を持ち、片方の袖が切れている白い服を着た絆のような女、
一人は、右手に黒い鱗を生やし、左手を水に変化させ、黒のマントを付けている涼華のような女。
その三人が、光を除いた三人に殺気を出している。
「Guuuu」
「悪いけどあの子の為にも、あの人の、私の初恋の人のためにも」
「「死んでもらう!」」
三人はほぼ同時に、十六夜とルキに向かって動き始める。
霊騎(仮)は、杖を持っているルキの方に走ると、そのままルキの杖を蹴り砕こうとする。
ルキは、自分に身体強化の魔法を使い、後ろに飛ぶことでギリギリ避けるが、
風圧で体が浮き、持っている杖にはひびが入る。
「・・・ケイヲシッコウス」
霊騎(仮)がそう言うと、地面から巨大な剣が出てくる。
霊騎(仮)はそれを持つと、ルキに向けて投げる。
その動作がゆっくりだったことから、恐らく弱く投げたのだろう。
しかし、だ。
その剣の生み出した風に触れた植物達が、茶色く枯れていく。
更に、刺さった場所は、地面が腐り溶けていく。
幸い、ルキに刺さる事はなく、ルキの足の下に突き刺さったため、
ルキが地面に落ちるだけで済んだのだが、
もし当たっていたら、あの効果がルキに出ていた、
つまるところ、死んでいたかもしれないのだ。
「ヤルナラハヤクシナサイヨ」
直後、そんな声が聞こえると同時に、ルキの体から腕が生える。
いや、正確に言うのであれば、『ルキの心臓を握った涼華の腕』が、
と言った方が正しいのだが。
グチャ
そんな音と共に、ルキの心臓は潰され、ルキは音を出して倒れる。
「ツギハアナタノバン。シカバネヲサラシナサイ」
十六夜が背中の辺りに寒気を感じ、そのまま横に転がると、
先ほどまで十六夜のいたあたりに、絆の杖、霊騎の剣、
涼華の脚が見える。
「「「チッ」」」
三人は揃って舌打ちすると、再び武器を構える。
「ちなみに良いことを教えてあげるわ?
今回は耐久戦よ、残りの時間、大体あと半日、生き残ってれば良いだけ」
涼華がそう言ってくるが、その時、ふと違和感を覚えた十六夜は、
涼華の方を見て、
「・・・お前、もしかして本物か?」
と聞く、涼華はニヤリと笑みを浮かべ、
「バレちゃったか、やっぱりヒントは与えるべきでは無かったわね」
と言いながら、どこからか剣を取り出す。
「よし、賭けは俺の勝ちだな、絆」
「はあ、涼華があんなヒント出さなければ勝ってたのに」
「ないな、どこまでいってもお前の敗けだったぜ、お前の運の無さは一級品だからな」
霊騎と絆も、先ほどまで持っていた武器を降ろし、別のものに変える。
「ちなみに光だけはこの世界が作った幻だぞ?本人も聞いてないしね」
霊騎はそう言いながら、そのまま剣を地面に突き刺す。
「まあ、おしゃべりはここまで、それじゃあ行くわよ!」
三人は、話したい事を話すと、そのまま十六夜に向けて攻撃を仕掛けるのだった。
修学旅行なんていきたくないでござる!(金曜~日曜の三日間)
帰ってきたら絶対ダウンしますね、まあ、これ書いてるの木曜の話ですが。
最後の方グダグダしてたのは、今週ぶんを書き上げるのに、
最初の方はネタがある程度あったのですが、
後半になるにつれ無くなり、色々リアルであり、
思い付いたネタが全部消えたって言うのが理由なのです。(後時間が足りない)
言い訳乙とか言わないでくれると嬉しいなぁ(願望)