元人形とその仲間達も異世界から来るそうですよ? 作:血濡れの人形
~??~
あれから一時間ほどたち、兎娘は目を覚ました。ただし、頬は若干は腫れている。
理由は簡単、霊騎が起こすために往復ビンタをしていたからだ。当然、起きた兎娘は涙目である。
「痛いですぅ。あうぅ、何でこんなことに・・・」
何てことを言っているが、霊騎は容赦なく無視をして、
「まず最初に、二つ聞きたいことがある。まず一つ、ここはどこだ?二つ目は、俺達を呼んだのはお前か?」
と、あえて頬をムニィーとしながら聞く。痛くないのだろうか?
「いひゃいでしゅーはなしましゅかりゃ、てをはなしてくだしゃい!」
やはり痛いらしい。霊騎はそれを聞くと、両手を離す。
「えっと、一つ目の質問の答えは、ここは箱庭と呼ばれる世界です。
二つ目の答えは、その通りです。黒うさぎ達が呼びました」
霊騎はそれを聞き、更に質問を続ける。
「じゃあ次だ。お前を見れば多少は分かるが、そこそこには強いはずだ。
なぜ俺達を呼んだ?否、呼ぶ必要があった?」
霊騎がそれを言うと、黒うさぎの目が泳いだ気がした。が、それもすぐに戻り、
「そ、それは、皆様に楽しんで頂きたいからなのですヨ!」
と言っていた。おそらく嘘では無いだろう。が、どうしても目が泳いだのが気になった霊騎は、黒うさぎに、
「そういえばさ、この世界ってどんな世界なんだ?
手紙を見れば、楽しめる場所と言うのは分かるが、何をして楽しむんだ?」
と聞く。すると、黒うさぎは、
「はい、それに関しては、ギフトゲームというのデスヨ。どういうのかは、実際に体験してもらった方が早いですね」
と言い、トランプを取り出す。
「・・・あれ、一体どこにしまってあったんだと思う?」
「しっ、そう言うのは気にしちゃ駄目なのよ?」
霊騎と霊夢の会話が聞こえていたのか、黒うさぎが耳をヘニョンとさせている。
「・・・やるならはやく始めようぜ?」
十六夜の一言で、黒うさぎはそうでしたと言いながら、改めてトランプを持ち、シャッフルし始める。
「それで、ゲームのルールは何なのかしら?」
涼華が質問すると、黒うさぎはニコニコしながら、
「はい、実は、トランプの柄を当てるという簡単な物にしようかと思ったのですが、人数が多いんですよね・・・」
黒うさぎがショボンという音が聞こえそうなほど落ち込んでいるが。そこで、霊夢と霊騎、フランとドールが、
「「「「なら、私(俺)と霊華(ルナ)、後霊騎(霊夢)(ドール)(フラン)の三人で組めばいいだろ?」」」」
と、もはやコンマ数秒のずれもなく言うので、黒うさぎは、苦笑いを浮かべ、
「そうしてくれると嬉しいです。それでは、始めますよ」
と言って、紙のようなものと一緒に出てきた台の上にトランプを並べていく。
「この中から一枚引いてほしいのですよ」
黒うさぎがそういったと同時に、霊華とルナがカードを一枚だけとり、黒うさぎに見せる。
「・・・霊華さん、ルナさんは正解です」
その反応をしている最中にも、涼華、幻夜、絆、いざや、魔理沙、ルーミアも、
ためらいなく引いていっては、黒うさぎのうさみみをヘニョンとさせていく。
「さ、後は三人だけよ?」
「え、えぇ、そうね」
涼華がそう言うと、それに反応してか、飛鳥がカードを取りに行こうとするが、
それを遮るように、十六夜が台の前にたち、
バンッ
という音を出して、思い切り台に手を叩きつけた。すると、十六夜の手のしたにあるカード以外が全て逆さになる。
「じゃあ私はこれ」
「それじゃあ私はこれで」
先に動かれたせいか、飛鳥は若干不機嫌なように見えたが、それでも、柄のついたカードを手にとって終わらせる。
「それで、後は俺だけな訳だな?」
十六夜がそう言うと、黒うさぎはうなずく。そして、十六夜が手のしたにあったカードをめくると、
そこにはダイヤのKがあった。
「これでいいか?」
十六夜はニヤリと笑みを浮かべていた。
なんか変な風になってしまいましたが、今回はここまでです。次で箱庭に行けるかな?
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