元人形とその仲間達も異世界から来るそうですよ? 作:血濡れの人形
~白夜叉の自室~
「とはいっても、わしがしっておるのは、一桁にいること、構成メンバーが百人ほどだと言うことくらいじゃ」
白夜叉がそう言うと、黒うさぎは、
「ひ、一桁ですか!?」
と驚きながら、白華達の方を見ると、そこには、ケーキを食べ、幸せそうな顔をした白華達の姿があった。
「あはは、私達のコミュニティなんて、今のドールが、昔の頃に逆戻りしたら全壊しちゃうよ?」
香華がそう言うと、黒うさぎは霊騎の方を向く。
「香華、黒うさぎはわかるらしいが、一応言っておく。今は霊騎で通してるから、それで頼む」
霊騎がそう言うと、香華は笑みをを浮かべながら、
「死を運び続け、死と共に歩む人形も、恋をして変わったのかな?」
と言いながら、霊夢の方を見る。
「その二つ名は止めろ。本気でお前を消さないといけなくなる」
霊騎が香華をにらみながらそう言うと、香華は舌を出して謝り、再び霊騎の方を向き、
「そう言えばね、霊騎に会いたいって子がいるんだけど、今度つれていっていい?」
と、霊騎に確認を取る。
「別にいいが、コミュニティの場所は俺は知らんから、黒うさぎに聞いてくれよ?
あと来るなら俺だけの時が一番いいな」
「わかってるって。それに、霊騎の行くコミュニティの場所は知ってるよ♪」
「言いたいことが言えたなら、もう帰るわよ?そろそろ少年の視線が鬱陶しいし」
白華はそう言いながら立ち上がると、黒うさぎ達にお辞儀して、
「それでは、私達はここで、またお会いするでしょうが、その時はどうかよろしくお願いします」
と言うと、そのまま四人の姿は消えるのだった。
「・・・なるほどな、転移魔法をあらかじめ準備していたのか・・・
しかし、ついさきほど発生させたはずなのに、もう魔力が感じ取れないとはな」
幻夜がそう呟くが、黒うさぎ達は驚いたまま固まっている。
「黒うさぎ、コミュニティの案内頼めるか?」
霊騎がそう言うが黒うさぎは動かない。直後、霊華が黒うさぎの耳をモフモフすると、
「!?な、何事ですか!?」
という驚きの声をあげる。
「こいつ蹴ってやろうかな(ボソッ コミュニティに案内してくれっていったんだ」
霊騎が再びそう言うと、黒うさぎは立ち上がり、
「わかったのですよ!それでは白夜叉様!私達はこれで!」
と言うと、そのまま部屋から出ていく。
「それじゃあ、俺らも行くかな」
霊騎がそう言いながら立ち上がると、それに続くように、霊夢達も立ち上がる。
「あ、そう言えば、素材とかって買い取ってもらえるのかしら?」
涼華はそう言うと、白夜叉の前に座る。
「先に行ってて良いわよ?場所は霊騎がいればわかるし」
「わかった。そんじゃ、ちゃんとにあとでこいよ?」
霊騎はそう言うと、全員を連れて黒うさぎの後を追う。
「それで、見てほしい物なんだけれど」
「フム?営業時間は既に終わっておるのじゃがな?まあよいじゃろう」
そうして、二人は取引の話をし始めたのだった。
~ノーネーム 居住区画門前~
「この中が我々のコミュニティでございます」
黒うさぎはそう言いながら、全員を中にはいるように促す。
霊騎達が中にはいると、そこには、時間がたって老朽化している様子の土地が広がっていた。
「・・・酷いな、精霊達も寄り付こうとしないなんて」
霊騎は思わずそう呟く。
「これは、一種の時魔法か?いや、それとはまた別だな。一応は戻れるだろうが、
これでは半年持てばいいほうか?いや、もっと短いか・・・」
幻夜はそう言いながら、近くにあった建物に触れる。
すると、その触れた部分が、砂のようになり、そのまま崩れ落ちた。
「・・・黒うさぎ達は少し離れていてくれ」
幻夜がそう言うと、黒うさぎ達は言われた通りに下がる。
それを確認した幻夜は、魔力を少し解放して、時魔法を使う。
「『数百年の時越えて、今その真の姿を見せよ リバースクロック』」
直後、地面から草がはえはじめ、壊れていた建物が直ってく。
「これでよし、とは言えないな。このていどの修復じゃあ、幻影でも作った方が早い」
幻夜がそう呟いた直後、幻夜はなにかにすごい勢いで抱き付かれる。
「今のはなんだったのでございますか!?」
なにかの正体は黒うさぎだった。幻夜は黒うさぎの質問に、
「時魔法の一種だ。だが、所詮この程度では幻覚程度にしかならん」
と言いながら、十六夜達の方を向き、
「まあ、後は頼んだ。俺は少し寝る」
と言って、そのまま地面に倒れたのだった。
その直後、なんでここで寝るんだ!という霊騎の叫び声が聞こえたとかどうとか。
次回はお風呂へゴーする感じのお話にな(ると思いたい)ります。