元人形とその仲間達も異世界から来るそうですよ?   作:血濡れの人形

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サブタイ通り、だと思います。


三女神と従者の喧嘩

~白夜叉のゲーム盤~

 

『三女神の大喧嘩

 

参加者 包合 絆

 

主催者 天野(あまの) 白華(びゃくか) 闇祀(やみまつり) 香華(こうか)

 

参加者側クリア条件 最後の一人になる

 

参加者側敗北条件 上記の条件を満たせなくなった場合

 

特殊ルール 終了後全ての傷や、周辺被害はなかったことになる

 

二女神印』

 

『神につかえる従者の争い

 

参加者 ブラッディドール

 

主催者 天野 荒野(こうや) 月(つきの) 明(めい)

 

参加者側クリア条件 荒野、明の気絶、または殺害

 

参加者側敗北条件 上記の条件を満たせなくなった場合

 

特殊ルール 終了後全ての傷や、周辺被害はなかったことになる

 

神に使える従者印』

 

「いざや!全力で結界をはりなさい!早くしないと皆巻き込まれて死ぬわよ!」

 

「わかってますし準備も終わりました!結界を張ります!」

 

ギフトゲームが開始された直後、霊夢といざやはそう言って、自身の持っている霊力や魔力、

 

神力を使い、十五人を覆う小さめの結界をはる。

 

「それだけじゃあまだたりないわよ!私達のもかすからやりなさい!」

 

それに追加するように、涼華達が魔力等を送り、更に結界を強化する。

 

~絆サイド~

 

「さてと、向こうのほうで対策はしてくれたみたいだし、全力でやるわよ?香華」

 

「そっちこそ、手加減したら後で覚悟しておきなさいよ?」

 

二人の女神はニヤリと笑みを浮かべながら、絆の方を見る。

 

直後、白華の姿が消える。

 

「ッ!?」

 

絆が腕を重ねて、防御の姿勢をとるが、代わりに、腕からバキッという音がなり、

 

絆が地面に叩きつけられる。

 

「私もいるからね?『汝に死の恩恵あれ、汝に終わりを告げたまえ、

 

それは黒き火の玉なりて、全てを焦がす全ての始まりの業火なり デスファイガ』!」

 

そして、それに追い討ちをかけるように、香華が黒い炎を絆に向けて放つ。

 

絆はそれを回避しようとするが、背後から白華が押さえつけているので、動けず、

 

更に、飛んできた炎を防ぐように体の位置をずらされたので、その炎を直接受けてしまう。

 

すると、全身をおおうように、炎がひとりでに動き始める。

 

「最初っから本気だねぇ!『全ての傷を癒したまえ!全ての時を戻すように!オールヒール』!」

 

それに対抗して、絆が呪文を唱えると、その炎と、折れていた腕がもとに戻る。

 

「刺し穿ち、突き穿つ!ゲイボルグオルタナティブ!」

 

だが、それでも、立ち上がるよりまえに、白華が紅い槍を二本持ち、

 

一本を使い、絆を上空に投げ飛ばす。そして、そのままもう一本の槍を絆に投げる。

 

「『弾け!全てから身を守る不可視の盾よ!ウィンドシール』!

 

『その壁は絶対的なる防御なり!光を纏え!ライトアースシール』!」

 

絆は咄嗟に魔法を使いそれを防ごうとするが、何故だか発動せず、不発で終わってしまう。

 

「なんで!?って、やばっ」

 

次の瞬間、絆の心臓に、一本の紅い槍が突き刺さった。

 

~霊騎サイド~

 

「うはぁ、お前ら二人が相手かよ、流石に死ぬって」

 

霊騎は頬をひきつらせながらそう言う。

 

「馬鹿を言うな、昔より力が下がっていたら、それこそ目も当てられなくなるだろう?」

 

「本当ですよね、さぁ、とっととリミッターを解除してください」

 

しかし、二人の反応は当然である。昔、暴走していた頃の霊騎は、

 

三人の女神と、この二人の従者、

 

あとは、その時に死んでしまった老執事の六人で止めようとしたが、

 

かなりの接戦だったし、後半の方までは、霊騎の方が勝っていたのも事実だからだ。

 

最終的には、残った五人は瀕死の状態だったが、霊騎は軽傷だった。

 

「あんときは恩恵をフル活用してただろうが」

 

「それはこっちもだったはずだけど、まあいいわ」

 

明はそう言うと、杖を取り出す。

 

「はぁ、殺傷力を限定解除、期限は二分間、行くぞ?」

 

霊騎が殺傷力を解除すると、赤黒いオーラのようなものが出て、

 

両手には血で作られた短剣が握られていた。

 

「あぁ、こい!」

 

荒野はそう言いながら、両手剣を取り出す。

 

「知性はいらん、感情もいらん、言語もいらん、全てを殺すためについやす」

 

直後、霊騎の目から光が消える。そして、そのまま動き始める。

 

キンッ

 

荒野の両手剣は弾かれ、そのままの勢いで腹に切り傷が出来上がる。

 

「ちょ」

 

荒野が両手剣を盾のように使い、追撃を防ごうとするが、両手剣が切れ、そのまま荒野の首が落ちる。

 

「グルァァァッ」

 

次に霊騎の攻撃を受けるのは、当然、明である。

 

「ちょ、なんで盾がすぐにやられちゃうの!?あぁもう!サモンドラゴン!」

 

明がそう言うと、霊騎の道を塞ぐようにドラゴンが現れる。

 

しかし、召喚した直後、ドラゴンの首は落ち、明に向けて投げられる。

 

「ひゃあ!え!?なんかドール強くなりすぎじゃない!?」

 

明がそういっている間にも、霊騎は明の目の前に移動し、

 

「グルァ」

 

という声と共に、明の事を切り捨てたのだった。

 

「げぶふぅ」

 

直後、霊騎の目に光が戻ると同時に、霊騎は口から吐血して、そのまま倒れたのだった。

 

『三女神の大喧嘩 勝者 主催者』

 

『神につかえる従者の争い 勝者 参加者』

 

急に参加してきた四人の戦闘は、このような結果で幕を下ろしたのだった。

 

四人ほどは、状況が理解できず、そのまま固まっていたのだった。


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