元人形とその仲間達も異世界から来るそうですよ?   作:血濡れの人形

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十二話目だそうですよ?

~ギフトゲーム終了から数分後~

 

白夜叉が目をさますと、そこには、正座している涼華と、それを囲んで説教している三人と、

 

そんな光景を見せないように、子供の目をふさぐ霊騎達の姿があった。

 

「白夜叉様!大丈夫ですか!?首などに違和感はありませんか?腕は大丈夫ですか!?」

 

当然、なぜそんなことを聞かれるのかと、白夜叉が対応に困っていると、

 

近くにいた少女、ジャックが、

 

「ごめんなさい、お母さんが解体していいって言うから、両腕とか首とかを切り落としちゃいました」

 

と言って、白夜叉に頭をさげる。

 

「ふ、む、自分がそんな状態だったというのがいまいちわからんのじゃが。

 

まあよい、幸い、不具合は無いし、謝罪もしてもらえたしの」

 

白夜叉がそう言うと、ジャックは安心したのか、息をはいたあと、

 

「お母さんは怒られてるから、とりあえず私はもう帰るね!」

 

と言って、クリスタルを砕き、その姿を消した。

 

それをはかっていたかのように、霊騎達は説教を終えると、

 

「そういえば、白夜叉はあれで満足できたのか?」

 

と、白夜叉にたずねる。

 

「いや?本当は、涼華本人と戦いたかったのじゃが、あの少女に負けているようで話にならんじゃろう。

 

次戦うときは、ぜひとも本気を見てみたいものじゃな」

 

白夜叉はそう言うと、面白い玩具を見つけた子供のように、涼華の事を見る。

 

「それじゃあ、ギフト鑑定はしてもらえるのかしら?」

 

涼華はそれを無視しながら、白夜叉に質問する。

 

「それはもちろんじゃが、その前にお主ら、どこまで自分の恩恵を理解しておる?」

 

白夜叉がそう言うと、十六夜から、

 

「企業秘密」

 

「右に同じ」

 

「以下同文」

 

「「「「「「「「「「ある程度は」」」」」」」」」」

 

「「お父さん(お父様)かお母さん(お母様)がわかる(らしいです)」」

 

という反応が返ってきたので、白夜叉は思わずこけるような仕草をする。

 

「後半の十二人はともかく、前半の三人はダメじゃろう。

 

手の内をさらすのは嫌かもしれんが、それでははなしが進まんな。

 

まあよい、新人祝いにしてはちと多いいかもしれんが、

 

面白い物を見せてもらったということでよいよ」

 

と言うと、白夜叉が手を叩く。すると、空から十五枚の別々の色をしたカードが降ってきた。

 

「ギフトカード!」

 

「お中元?」

 

「お歳暮?」

 

「お年玉?」

 

「テレフォンカード?」

 

「商品券?」

 

「福引券?」

 

「実はレシート」

 

「「「「「「「「「まじで!?」」」」」」」」」

 

「皆様いい加減にしてください!」

 

黒うさぎのそんな突っ込みが、白夜叉のゲーム盤に大きく響いたのだった。




次回はギフトカードの紹介(予定)です。

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