元人形とその仲間達も異世界から来るそうですよ?   作:血濡れの人形

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異世界に呼ばれたらしいですよ!

~???上空~

 

手紙を開けた霊騎達は、突然上空に投げ出される。中には、知らない人が三人と、猫が一匹混じっていた。

 

「ふむ、かなり手荒い歓迎、と言うより、雑だな。歓迎してないだろ絶対」

 

下に水があることと、空気の膜の様なものが有ることから、水に濡れるのは嫌だなと思いつつ、そのまま落ちていく。

 

「そんなこと言ってる場合じゃないわよ!それより、あの三人の子も助けないと!」

 

そんなことを考えているうちに、聞き覚えのある声が聞こえる。

 

その方向を見ると、巫女服ではなく、ワンピースの上にコートの様なものを羽織っている、

 

赤と白の大きなリボンがトレードマークの女性が、三人の方を指さし言っていた。

 

「分かってるって、霊夢は霊華を頼む。

 

『風よ、彼の者達を繋ぐ鎖となりて、我が手元に集いたまえ ウィンドチェーン』」

 

霊騎が詠唱を終えると、その手元に透明な鎖が作られる。

 

霊騎はその鎖を三人と一匹に向けて投げ、そのまま巻き付けると、

 

そのまま鎖を引っ張り、三人と一匹を回収して、そのまま地上に降りる。

 

三人は驚いているが、霊騎はそれを無視し、

 

「さてと、まずは自己紹介からでいいかな?それと、情報の共有」

 

全員が降りてきたのを確認したあとに、そう言うと、

 

「それじゃあまず俺から、俺の名前は博麗霊騎だ。よろしくな」

 

と、前もって自分の名前を言う。

 

「それじゃあ次は私で良いかしら?私は博麗霊夢、それで、こっちの子が」

 

そう言いながら、霊夢は霊華の事を持ち上げ、

 

「私と霊騎の子供の博麗霊華って言うの。ほら、挨拶しなさい?」

 

「はい!博麗霊華って言います。よろしくお願いします!」

 

霊華は持ち上げられたままの状態で、器用にお辞儀をする。

 

「それで俺が、ルナテック・ドール・スカーレットだ。ドールと呼んでくれ」

 

ドールがそこまでいったところで、どこかの令嬢のような雰囲気の少女が手をあげて、

 

「ドールさんと霊騎さんが髪の色と服以外同じに見えるのだけれど、なぜかしら?」

 

と聞いてきたので、ドールが答えより先に霊騎が、

 

「ん?それに関して言うなら、こいつは俺で俺はこいつな訳だが。

 

違う言い方するなら俺の分身で、別の自我持ってる感じ」

 

と、説明するが、質問してきた少女は分かっていないようだったので、

 

霊騎は苦笑いを浮かべ、後で詳しく説明すると言うと、自己紹介に戻るように促した。

 

「それじゃあ、次は私で良いかしら?」

 

そう口を開いたのは、ドールの妻であるフラン・ドール・スカーレットである。

 

幻想郷にいた頃に比べ、色々と成長しているし、当然のように服も全くといっていいほど別である。

 

「私の名前はフラン・ドール・スカーレット。気軽にフランと呼んでくれて構わないわ」

 

フランが紹介を終えると、その後ろから金髪赤目の少女が出てくると、一度お辞儀して、

 

「ルナ・スカーレットって言います!これからよろしくお願いしましゅ、あう、舌かんじゃった」

 

と言い、そのままドールの方にいくと、口を開いて舌がきれてないか確認してもらっている。

 

「それじゃあ次は私かな?私の名前は包合絆って言うの!これでも一応神様だよ!よろしくね!」

 

絆がそう言うと、明らかに一人、絆を見る視線が変わった人物がいたが、特に気にせず次に進む。

 

「月野幻夜(つきのげんや)だ、服装などについての質問はしないでくれると助かる」

 

幻夜がそう言うと、二名と一匹が、不審者を見るような視線を送っている。

 

「面白い者を見るような視線だったり、不審者を見るような視線は止めてあげないかしら?

 

明らかに困ってるように見えるわよ?」

 

涼華がそう言うと、三人と一匹の視線は、全て涼華に向かう。

 

「さてと、私の名前は霧雨涼華、涼華でいいわ。よろしくね」

 

涼華の自己紹介に続くように、魔理沙が口を開くと、

 

「霧雨魔理沙だぜ!多少魔法は使えるけど、それはまた別の機会に見せるんだぜ!魔理沙でいいのぜ!」

 

と言うと、三人の視線が、明らかにキラキラし始めた。

 

「じゃあ次は私でいいですかね?私の名前は博麗いざや、いざやでいいです。そしてこっちが」

 

「ルーミアよ、家名とかはないから、普通にルーミアでいいわ」

 

ルーミアがいい終えると、いざやと揃ってお辞儀する。

 

「それで、次は誰が紹介してくれるかな?」

 

霊騎がそう言うと、お嬢様風の少女が、

 

「私の名前は久遠飛鳥、飛鳥でいいわ」

 

と、自分の紹介をすると、猫を持ってる少女の方を向き、貴女は?と聞く。

 

「春日部耀・・・よろしく」

 

「それで、そこでさっきから俺の方に鬱陶しい視線を送ってきてる不良にしか見えないお前は?」

 

幻夜が凄く嫌そうな声で言うのにたいして、少年は笑いながら、

 

「それは悪かったな、逆廻十六夜だ」

 

十六夜はそう言うと、周りを見渡し、

 

「しかし、ここはいったいどこだ?付近には箱庭とか言う場所もあるんだろうが、変に歩き回るには危険が多すぎる」

 

と言うと、近くにあった小石を拾い、

 

「しょうがねぇ、そこにいるやつにでも聞くか」

 

と言って、その小石を茂みに投げようとして、

 

「それなら私に任せてよ!」

 

と言う絆に遮られる。

 

「・・・何をするんだ?」

 

十六夜は遮られたせいか、かなり不機嫌なのが分かる。しかし、絆はそんな雰囲気お構いなしに、

 

「『風たちよ!そこに隠れている兎さんを引きずり出して!』」

 

という声に、若干の魔力を込めて言う。

 

すると、付近の風がその一点に集まると、そのまま竜巻のようになり、そこに隠れていた生物を持ち上げる。

 

「ウキャアァァァァァ…ムギュ」

 

その生物は、天高く持ち上げられたかと思うと、そのまま地面に落ちてきた。明らかに目をまわしている様に見える。

 

「やっぱり兎さんだった!これで鍋つく・・・るにはきついか、ちぇ、月の兎は食べられないからいいや」

 

絆はそう言うと、明らかに興味を無くしたように、後は任せるねと言って、そのまま湖の方を眺め始める。

 

「取り敢えず・・・この子を起こさないとな」

 

霊騎達のお話は、どうやら兎娘を起こすところから始めないといけないらしい、

 

霊騎は小さくため息をついたのだった。




どうでしたかね。そこそこには出来たと思いたいですが、何かここおかしくない?

だったり、もう少しこうしたほうが、だったりと、指摘してくれると嬉しいです。ではまた~

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