もう一人のカンピオーネ   作:@マークマン

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悲劇

ゴールデンウィークを利用してリーシャの里帰りのついでに、麗子も連れてギリシャに来ている。

黄銅黒十字(おうどうくろじゅうじ)の本部にやって来た。

『これは我らが王よ、良くぞ来て下さいました、一同を代表いたしまして歓迎いたします』

『ときにリーシャは役に立っておりますか』

「ああ、大変助かってるよ」

『それは良きことです、御身のお役に立てるとは羨ましき事ですな』

『そちらのお嬢さんは?』

「正史編纂委員会の媛巫女の宮代麗子さんだ」

『宮代麗子ですよろしくお願いします』

『黄銅黒十字のガイエル・アルディですよろしくお願いします』

「アルディってもしかして、リーシャの『父親です』そうだったんですか」

知らなかった。

「今日はあまり人がいないようですね」

『実は最近まつろわぬ神が顕現した可能性がありまして現地の調査に行っているのです』

「もし、俺に出来る事があれば遠慮なく言って下さい」

『ありがとうございます、もしまつろわぬ神が顕現していたら御身のお力をお借りすることもありますので、そのときはよろしくお願いします』

「ああ、わかったまつろわぬ神が顕現したら力を貸そう」

『私も微力ながらお力添えいたします』麗子は控えめに言う。

『私も忘れてもらったら困るわよ』リーシャが着替えて部屋に入ってきた。

「まあ、まつろわぬ神じゃ無い事を祈ってるよ」

『さてみんなで昼食を頂こうじゃないか』

こうしてみんなで食事を取った。

 

 

*****

 

 

翌日

 

朝食を食べていると若い男が血相をかえて飛び込んできた。

『大変ですやはりまつろわぬ神が顕現していました』

『なんだと、どんな神だ、場所はどこだ』

『アポロン神です場所は、以前魔王様が戦った北エーゲのヒネスの町です』

「分かったすぐに向かおう」

こうしてヒネスの町に向かうことになった

 

*****

 

ヒネスの町

 

町に着くとそこは一面焼け野原だった、町の面影がひとつも感じられない、一体何をすればこうなるのか、ただただ愕然とするばかりだった。

しかし近くに、まつろわぬ神の気配は感じられない・・・

一足遅くどこかに移動した後らしい。

生存者を探し付近を歩き回るが生き物の気配は一切かんじられない。

『ひどい』リーシャと麗子の顔色も真っ青だ。

ここにいてもどうにもならないので、一度情報収集のために黄銅黒十字の本部に帰る事にした。

 

 

*****

 

黄銅黒十字 本部

 

『一体どういう状況だったのですか?』

「まるで隕石が落ちた後みたいになってましたよ、町は完全に壊滅状態でしたよ」

『そうですか生存者は絶望的ですか』

「ああ一人もいなかったな、ところで新しい情報は入っているか?」

『いえ、今のところ入ってません』

「じゃあ今日はもう、休むことにするよ」

少し早いが寝ることにした。

 


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