迷子の私に……   作:やわらか戦艦

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胸に秘めるは退却魂、生まれてこのかた後退りのやわらか戦艦です。
原作は読んでますが、文章能力が壊滅的に下手くそです。
誤字脱字や句点読点が気になる方は、そちらで勝手に修正して下さい。
感想に書いても作者は一切の反省も修正も行いませんのでご了承ください。


やはり私と彼女は相容れない。

私は生まれた街が嫌いだった

 

退屈な日々が嫌いだった

 

壊れて止まった時計の針に、気付かない人達が嫌いだった。

 

上辺の言葉や誤魔化しの嘘が嫌いだった

 

だけどその奥で醜くとぐろを巻いた、本音はもっと嫌いだった。

 

でも……そんな風にしてすべてを呪っていた、自分が何より嫌いだった

 

だから、憎まれるなら愛さない

 

騙されるなら信じない

 

笑われるなら伝えない

 

見失うなら探さない

 

そんな風に自分を偽って、自分を騙すルールと言う鎖をかけた。

 

それが嘗ての私、葉山 雛だ。

 

 そして現在、職員室に私は目が特徴的な男性である私の大切な人。比企谷八幡さんと一緒に来ていた。

 

「よく来たな比企谷……」

 

 平塚先生はそう言うと、私に気付いたのか怪訝そうに視線を向ける。

 

「それで……何で一年の葉山も来ている? 私は比企谷だけを呼んだのだが……」

 

「八幡は私の彼氏だからです」

 

 私はそう言うと、ドヤ顔で平塚先生にVサインをする。

 

「ほう……それは彼氏がいない私に対するあてつけか?」

 

 平塚先生は額に青筋をたててそう言った。どうやら地雷を踏んだようだ。

 

「宜しければこちらで婚活のサポートを……」

 

「よし今度ラーメン1杯奢ってやろう」

 

 いきなり態度が変わりましたよこの人……どれだけ結婚したいんですか……可哀想だから誰か貰って上げて下さい。

 

「それで君は、彼女がいながらこんな巫山戯た作文を書いた訳か……」

 

 平塚先生はそう言うと彼が提出した作文を読み上げ初める。

 

〜◇◆◇〜

 

 青春とは建前であり、言い訳である。

 

 青春を謳歌せし者たちは所詮、綺麗事だけの偽善者であり利己主義な奴らだ。

 

 彼らはどんな悪意を持った行為や言動だろうと、青春の二文字で片付け正当化してしまえる。

 

 彼らには虚偽も暗躍も罪業も後悔さえも、青春と言う遊戯でしかないのだ。

 

 仮に後悔することが青春であるのなら、青春と言う遊戯の玩具として犠牲になった人間もまた、青春の中心で満喫出来ないのは間違ってないだろうか。

 

 しかし、彼らはそんな事実を肯定しないだろう。

 

 彼らは所詮、利己主義の集まりであり青春はそんな彼らのご都合主義でしかないからだ。

 

 ならそれは欺瞞だろう。

 

 ならばそんな言い訳であり建前でしかない青春などいらない。

 

 そんな言い訳や建前でしかない人生に意味などないからだ。

 

 結論を言おう。

 

 そんな虚偽に溢れた人生を桜花する位なら、たった1人の大切な存在である雛と過ごしたい。

 

〜◆◇◆〜

 

 平塚先生が読み上げた後、私は顔を赤くして俯いてしまう。

 

「そんな……大切な存在何て……嬉しすぎて、ますます好きになっちゃいますよ」

 

「いや…まあ………あれだ。1年間を振り返って結局はお前と過ごしてる時間が小町の次に気楽で良かった的な……」

 

「ふふっ八幡さんは相変わらず素直じゃないですね」

 

「ほっとけ!」

 

「八幡さん……」

 

「雛……」

 

 そして私と比企谷さんはそう言うと見つめ合います。

 

「君達、そう言うのは私の前では無く、他所でやって貰え無いかな? それともやはり嫌がらせか? 当て付けなのか?」

 

 私達ははっとして振り向くと明らかに青筋を立てている先生がそこにいました。

 

「あっいえそのつもりでは……」

 

「もういい…ぐすっ……どうせ私何て………」

 

 平塚先生は半泣き状態でそう言うとふらつく足取りで立ち上がります。

 

「とにかく2人とも君達は私の心を傷つけたっ! よって君達には奉仕活動を命じる!」

 

 わあーーなんて理不尽で横暴……何時もなら断りたい所ですがこうも半泣き状態だと罪悪感が……本当に誰か貰ってあげて下さいよ切実に……

 

 そして私達は泣きながら歩く平塚先生の後を気不味げについて行くでした。

 

「着いたぞ」

 

 そしてしばらくして私達は、プレートには何も書かれてない、何の変哲も無い教室にたどり着く。

 

 私達はこれから何をされるのか疑問に思う中、平塚先生はからりと戸を開けました。

 

 教室のなかは端に机や椅子が積み上げられている。倉庫として使われているごく普通の空き教室見たいな場所でした。

 

 ですがそんな教室の中に1人座っている、長い黒髪の十人中十人が見惚れそうな容姿をした綺麗な女性の存在が、その景色をまるで1枚の絵画のように感じさせていました。

 

 女性の私でも癪ではありますが、不覚にも見とれてしまいました。

 

 そんな彼女は私達に気付くと、読んでいた本に栞を挟んで顔を上げます。

 

「平塚先生。入る時にはノックを、とお願いしたはずですが?」

 

 彼女がそう言っている間に。私ははっとして比企谷さんの方を見ます。

 

 比企谷さんの方もどうやら見とれていたようでした。

 

 後でいっぱい甘えてやりますから、覚悟して下さいね。

 

「ノックをしても、君は返事をした事が無いじゃないか?」

 

「返事をする間もなく、先生が入って来るんです」

 

 彼女は平塚先生の言葉に不満げな視線を送ると、私達の方に気付いたのか視線をうつします。

 

「それで何で葉山さんがいるのかしら? 後、そこのヌボーとした人は?」

 

 私はこの人を知っている。いや正確には彼女は私の親戚とも言える人物だ。

 

 国際教養科2年J組、雪ノ下雪乃。

 

 嘗て私が彼女ならと希望を抱きそして失望した女性。私の1番嫌いなあの人が絶賛片思い中で、そしてあの人の次に嫌いな人だ。

 

 まあそれを言ってしまうと、八幡が心を許せる人以外は基本的にきらいですが……あれ? それって殆どの人が嫌いにならない? やっぱり人何てろくでも無いですね。

 

「彼は比企谷。葉山と同じく入部希望者だ」

 

 はっ! 今この人何て言いましたか? 私としては聞き捨てならないのですが?

 

「ちょっと待って下さい……そんな話一言も聞いていないのですが?」

 

 私は平塚先生をそう睨みつけると、平塚先生は平然とした態度で口を開きました。

 

「私の前でイチャついて良く言うな……君達にはペナルティとしてここでの部活動を命じる。異論反論講義質問口答えは認め無いからな」

 

 何たる横暴! これを暴君と言わざるして何になる。てか先程の事は未だに根に持ってるんですね……私達が悪かったです申し訳ありません。

 

「とにかく彼女はともかくとして、彼は見れば分かると思うがなかなか根性が腐っている。彼女と付き合っているにも関わらずだよって雪ノ下には彼の更生を依頼したい」

 

「それなら、先生が殴るなり蹴るなりして躾れば良いと思いますが」

 

「私もできるならそうしたいが、最近は肉体への暴力は色々と問題視されるからな」

 

 私の目の前で何か比企谷さんをめぐる物騒な話が繰り広げられる。それより精神的暴力はどうなんですか? 

 

「お断りします。その男の腐った目を見てると身の危険を感じますので」

 

 雪ノ下さんは乱れても無い襟元を掻き合せるようにして比企谷さんを睨みつける。

 

 いやいや雪乃さんは男子が見たいほど無いでしょう、私とたいして変わらない位なのに……あっ言って悲しくなりました……

 

「安心したまえ、この男はリスクリターンの計算と自己保身は小悪党並になかなかのものだ。恋人がいるそばで、手などだす奴ではないと私が保証しよう」

 

 その恋人がいるそばで堂々と小悪党とかよく言いますよね……てかリスるか褒めるかどちらかにして欲しいです。いやむしろ恋人の私からすれば褒めて欲しいですね……

 

「小悪党……。なるほど……」

 

 しかも納得しちゃわれましたよ、これは恋人としては素直に喜べるない……雛的にポイント低いです。

 

 まあ比企谷さんのそばにいるだけで私の好感度は常に上がりまくりですが……

 

「まぁ、先生からの依頼ですから無碍にできませんので……承るとしましょう」

 

 雪ノ下さんは明らかにうんざりしたような顔でそう答えました。

 

「そうか。それなら、後の事は頼んだぞ」

 

 先生は雪ノ下さんのその返事を聞いて満足げに微笑むと、そう言ってささっと帰って行きました。

 

 取り残された私達、物凄く気まずいです。

 

 時計の音が響く中、比企谷さんの方を見ると比企谷さんの目がより濁ってました。恐らく過去のトラウマでも思い出してるんでしょうね。

 

 私はそんな比企谷さんの袖を軽く摘んだ後、雪ノ下さんに向き合います。

 

 雪ノ下さんもそんな私を睨みつけて来ましたが、私は目をそらさず口を開きます。 

 

「懐かしいですね……小学校以来でしょうか?」

 

「えぇそうね……平塚先生の話からしてその男と付き合っているらしいわね。私はあなたが何処の誰と付き合っていようと、気にしないけど脅されてるのなら私にも迷惑がかかるから出来れば正直に告白して貰いたいけど」

 

 私はそんな事を口走る彼女によりいっそう怒りを覚える。

 

 これだから私は彼女が嫌いなのだ。

 

 自分の独自の判断で相手を知ろうともせずに決め付け自身を正当化する。

 

 それが性善説でも唱える私の1番嫌いなあの人と真逆の性悪説であっても、結局彼女はあの人と変わらないのだ。

 

「残念ながら私は自分の意思で比企谷さんと付き合っています。それに私は葉山を捨てました。ここにいるのは葉山家の雛では無く雛と言う1個人の女です」

 

 私がそう言うと、雪ノ下さんは眉を僅かにピクッとしかめる。

 

「どう言う事かしら?」

 

「文字通りの意味ですよ。ですがもし理由を訪ねての事でしたら、私がその理由を語った所で信じやしないでしょうけどね」

 

 そして私と雪ノ下さんはお互いに睨み合う。多分アニメとかなら、メンチの切り合いで火花が出てる事だろう。

 

 だがそんな空気に耐えかねた比企谷さんは口を開く。

 

「あ〜その何だ……」

 

「「比企谷さん(君)は黙ってて下さい!(くれないかしら?)」」

 

「はい……すみません」

 

 そして私と雪ノ下さんの睨み合いが再開される。

 

 そしてそんな私と雪ノ下さんのにらみ合いから、雪ノ下さんがついに口を開き初めた時、ドアを荒々しく引く無遠慮な音が室内に響き渡る。

 

「雪ノ下。邪魔するぞ」

 

「ノックを……」

 

「悪い悪い。まあ様子を見に来ただけだから気にせず続けてくれたまえ 」

 

 平塚先生はそう言うが、流石に今の現状はすっかり拍子抜けしてしてもはや喧嘩する気も起きない状態だ。

 

 先程の続きはもはや無理と言えるだろう。

 

 平塚先生は壁に寄りかかり私と雪ノ下さんを交互に見る。

 

「仲が良さそうでなによりだ」

 

 先生は満足気にそう言いました、何処を見たらそう思えるのでしょうか?

 

 その後は雪ノ下さんと再び言い争いが勃発し、何故か平塚先生が部活動を通じて勝負する事を提案、雪ノ下さんはその案を拒否しますが先生の安い挑発にのり、その日はおひらきとなりました。




最近思ったのですが……潔癖症の曲が八幡に似合う気がする。誰か俺ガイルで潔癖症のMAD作ってくれませんかね?

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