PERSONA4 THE LOVELIVE 〜番長と歌の女神達〜   作:ぺるクマ!

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閲覧ありがとうございます。ぺるクマ!です。

すみません、またも更新が遅れてしまいました。仕事やなんやらで書けなかったのです……。そして、今回の話も長くなりそうだったので、分割してお送りします。

さて、今回はついにことりのヒロイン回です。タイトルは【ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか~メモリアフレーゼ~】より【希望のSIGNAL】を選びました。4周年記念のストーリーを見たということもありますが、歌詞の内容が彼女に会っているんじゃないかと思いチョイスしました。
ちなみに、ダンメモ4周年記念で改めてベルくんと春姫が好きになりました。

改めて、誤字脱字報告をして下さった方・感想を書いて下さった方・新たにお気に入り登録して下さった方々、本当にありがとうございます!

今回も雑談で伝えたいことが多すぎたので、最後の方にあとがきとして記載しています。私個人の与太話なので、スルーしてもらって構いません。

それでは、本編をどうぞ! 


#114「Love & Comedy ~Signal of hope~1/2.」

────いよいよだ……

 

 その者はそう呟くと天を仰いだ。ここまで予定を散々崩されたが、この結末は変わらせない。それに、もう手遅れだ。

 あの者たちがここからどうしようと変わらない。

 

 

 

 

 

さあ、この世界を終わらせよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それは何気ない平日のことであった。

 

 平日にしては大勢のサラリーマンや学生、買い物客が蔓延る秋葉原の通りをとある少女は駆け足で通り抜けていた。秋葉原にあるバイト先へ向かっているのである。シフトの時間にはまだあるが、今日は何気なく真っ先にバイト先へ行かなければと思ったからだ。

 それに、ここ最近すこぶる精神的に機嫌が悪い。原因は分かっているし、今更どうしようもないのは分かっている。だが、こうまで何かに集中して意識を逸らさないとやってられないのだ。

 

「すみません、そこのお嬢さん。少々お時間をお借りしてもよろしいでしょうか?」

 

 バイト先の途中でよく通る小さな公園に差し掛かった時、そこにいた男性に声を掛けられた。こっちは急いでいるのに何なんだと不機嫌そうに振り返ってみると、彼女の表情が一変した。

 

「あなたは……」

「お久しぶりでございます。いえ、貴女には初めましてというべきでしょうか」

 

 その男性の顔に見覚えはなかった。ただ、その身に纏っている群青色のホテルボーイのような衣装には見覚えがあった。今までこの群青色の秘書服やエレベーターガール服に身を包んだ女性たちとは面識がある。つまり……

 

「何の用ですか?」

「お急ぎのところ申し訳ございません。貴女をお引き受けしたのは、私の姉上から貴女への言伝を預かっているためでございます」

 

 あの人物から自分に言伝? 何のことだろうかと思っていることもつゆ知らず、目の雨のホテルマンは預かっているという言伝を口にした。

 

 

 

『この先、貴女はご兄弟と同じ体験をするかもしれません。それは決して生易しいものではなく、彼もかなり苦悩なされたので、このことを努々お忘れなきよう』

 

 

 

 頭に思い浮かぶ人物からの言伝に首を傾げてしまった。言葉の意味とその真意が全く分からなかったからだ。

 

「一体、どういう……」

「私も姉上が何故このようなお言葉を貴女に送られたのか、意味を存じ上げません。しかし、我々ベルベットルームの住人の言葉には必ず意味がある。そう思っておいでください」

「…………」

 

 では、と男は一礼してその場を去っていった。まだ聞きたいことがあったはずなのに、その後ろ姿を目で追うしかなった。

 それほどまでに、先ほどの言葉が気になってくる。

 

「……一体どういうことなんだろう?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうしたんだい、ミナミン?」

「ふえっ?」

 

 とある平日の夕方、秋葉原で密かに人気のあるメイド喫茶【コペンハーゲン】の厨房。この店の店主ネコさんと人気№1のメイド“ミナリンスキー”こと南ことりの会話からそれは始まった。

 

「ここ最近のアンタの様子をみたら、そう声を掛けたくなるよ。どこか上の空でいつ大きなミスするのか分かりゃしない」

「…………」

 

 図星なのか沈黙しながら皿洗いを続行することりにネコさんはふうと息を吐いた。

 ここのところ、このことりの表情が芳しくない。接客では上手く誤魔化せているため何ら問題はないが、厨房に入った途端180度表情が一変してため息を吐くことが多い。これではいつ仕入れたばかりのタピオカを3キロ床に落とす、仕込みしたばかりのデミグラスソースをまき散らしてなどいった重大なミスを起こしてもおかしくない。ちなみにこれらの失敗は作者のバイトでの失敗談である。

 

「話してみなよ。他人に話したらスッキリするかもしれないだろ?」

 

 これは後々店の沽券に関わると判断したネコさんは店員の心のケアを図ることを決断した。昨今は店員の扱いの悪さで問題になっている店が多いことをよく耳にするので、うちもそうならないように心掛けなくては。店長は色々考えることが多くて大変なのだ。

 ネコさんの気遣いが心にきたのか、ことりは皿洗いをする手を止めた。

 

「実は……」

 

 

 

 

 

 

「ほーん、最近ナルやんが受験生のくせに、お礼や謝罪を名目に親友や先輩らとデートしまくってると」

「……」

「で、ミナミンはそれを見てイライラしていると……?」

「概ねその通りです」

「…………」

 

 このブラコンが、と毒づきたくなったが寸でのところで飲み込んだ。

 どうしてあの兄妹は親の血をこうも受け継いでいるのか。あの学生時代の苦労の数々が蘇ってきて頭が痛くなった。

 あの頃だって、悠の父親がお礼と称して色んな女性とデートして、それを見た雛乃が顔を真っ赤にして怒りまくっていたのがお決まりだった。その愚痴の吐け口になるのはいつも自分か落水だったので、同じような話を聞かされてうんざりしたのを今だって覚えている。

 

「はあ、全く」

 

 何はともあれ、これはとても重症だ。親父と一緒でホイホイ他の女とデートする悠も悠だが、こればっかりは文句を言っても仕方ない。どう足掻いたって血は争えない。

 

「そういえば、ミナミンは宝くじ買ったりする?」

「えっ?」

「まあ、慰めんのにこんなの与えるの、どうかと思うけどさ」

 

 そう言って、ネコさんが懐から取り出したのは一枚の宝くじだった。しかもテレビのCMでも紹介されている億単位が当たるバラや連番のものではなく、1等賞が百万円するスクラッチするタイプのものだ。

 

「それって……ネコさんのですか?」

「いや、この間ここに来たあたしの知り合いが押し付けたもんでさ。あたしはこんなの興味ないし、良かったらミナミンにあげるよ」

「えっ……でも」

「まあまあ。別に当たることなんてないしさ。その間に金が当たったらナルやんとあんなことこんなことしたいって妄想に浸ってたら、多少のストレス発散になるだろうし」

 

 言われてみれば確かにそうだ。宝くじなんて、夢を買うものと同じと言われるほどだ。どうせ当たりっこないのだから、せめて当たった時に悠と何をするかという妄想に浸ってもいい気分転換になるかもしれない。

 そう思ったことりはおずおずとネコさんの宝くじを受け取った。

 

 

 

 

 

 

 

「当たってた……」

「「「えええええええええええええええっ!!」」」

 

 翌日の放課後、ことりは貰った宝くじの結果を報告した。

 そう、あの後家に帰って早々にスクラッチした宝くじは当たっていたのだ。当選金額はなんと1等賞の100万円。高校生の自分からしてみなくても一般的に物凄い大金だ。

 

「ひゃ、ひゃひゃひゃ百万円って……お菓子いくら買えるんだろう……」

「貴女が換算するのはそこですか……」

「ひゃひゃ、百万円ってすごいにゃ!? 四国買えるのかにゃ?」

「買えるかっ!?」

「百万円ってことは、ひい、ふう。みい……やば、ドルに換算すれば」

「ああ、もう捌ききれるかあっ!!」

 

 百万円という大金が当たったこともあってメンバーたちも動揺を隠しきれない。あーぱー組に至っては阿呆なことも言い出す始末。大金は人を変えると言われているが、真実かもしれない。

 世の中には3億が当たって周りが世紀末に見えて怯えてしまう者がいるとかいないとか。実際当選した当たりくじで事件に発展した事例もあり、ことりも当たった時は家に泥棒が入るのではと、家の戸締りと部屋の鍵が執拗に気になって母親と兄をとても心配させていた。

 

「こ、ことりちゃん? その当たったお金、どうするの?」

「どうするって言われても……流石にことりには多すぎるから、大半はお母さんに預けて残りは今度のラブライブの衣装に使おうかなって。本選だから、気合が入った衣装にしたいし、A-RISEに対抗するためにもいいものを選びたいなあって」

「そ、そうなんだ~?」

 

 あからさまにガッカリする穂乃果に皆は呆れかえってしまった。大方山分けを期待していたのだろうが、当選した金をどうするのかなど当たった本人が決めることだ。

 思わぬ大金が手に入ったことでラブライブ本選の衣装がグレードアップできることは僥倖だ。これでラブライブを勝ち抜く要素が増えたとしっかり者の絵里は内心ほくそ笑む。

 

「ちょ~とまった」

 

 だが、思わぬ幸運を拾ったことでこのまま驀進と勢いづくμ‘sだったが、先ほどまで黙っていた希がことりに待ったをかけた。

 

「ことりちゃん、何か隠してへん?」

「へっ?」

「例えば、ウチらに黙って悠くんとどこかに行こうとしてるとか?」

 

 希の指摘にことりはギクリと肩を震わせた。その様子に他のメンバーもジロリと視線を向ける。

 

「ことりちゃん、どういうこと?」

「…………」

 

 疑いの視線が一気に集中する。

 悠と抜け駆けデート。そのワードにメンバーの瞳に殺気が灯った。普通なら動揺してもおかしくない状況だが、ことりは一瞬の沈黙の後、動じることなく笑顔を浮かべた。

 

「……何のことかな? どうしてそう思うのかな、希ちゃん?」

「べっつに~。ただの勘よ、女の勘」

 

「「………………」」

 

 視線と視線を合わせて不敵に微笑みあう両者。その様子はさながら睨みあう竜と虎を彷彿とさせた。

 

「まあ、さっきも言ったけど今回のお金でいい素材を選びたいから、それにかこつけてお兄ちゃんに今度の衣装の買い物に付き合ってもらおうと思って。今までにないくらい高いお買い物になるから、別にいいでしょ?」

「ふ~ん。買い物デートね」

「………まあ、そういう事情ならええか。この間はエリチがおばあちゃんを理由に抜け駆けしよったし。更には…」

「「「………………」」」

「ちょっと! 何でみんなこっち見るのよ! それは済んだ話でしょ!」

 

 ことりの事情を聞いたと思いきや、絵里に飛び火してしまった。

 話題が自分から絵里へと移った際、皆をなだめるのに四苦八苦している絵里を尻目にことりは密かに深く安堵していた。上手く誤魔化せたと。

 

 

 

 

 

 それは宝くじが当たったその後のこと。

 流石にこの奇跡を一人で抱えることはできなかったので、鍵を入念にチェックするのをやめて、リビングで料理や勉強をしていた家族に報告した。

 

「まさか、宝くじが当たるなんて」

「ネコさん、わざとなんじゃ……」

 

 まるで夢のような事態に母と兄は唖然としてしまった。

 宝くじが当たる現場を初めて見た気がする。自分の後輩はしょっちゅうサマージャンボなどを当ててるようだが、自分の妹はその倍を行ってしまった。そんな妹はどれほどの幸運を持っているのか。

 

「それで、ことりはこのあぶく銭をどうするの?」

「も、もちろん……大半は貯金して、残りは今度のラブライブで使う衣装の材料代とかに使おうかなって」

「ことり、それだけじゃないでしょ?」

 

 しどろもどろに答える娘の心中を母は見逃さなかった。

 このところ、悠が他のメンバーとデートやら買い物やらに付き合っているせいで、家にいる時間が以前よりも減っている。そのことにずっと不満を抱いて闇落ち一歩寸前まで精神が病んでいたのを知っている。だから、今回この宝くじが当たった大金でやりたいことがあるだろう。そう雛乃は察していた。

 だから、ことりは観念して本当の望みを答えた。

 

「お兄ちゃんとディスティニーランド……じゃなくて、ディスティニーシーに行きたい」

「えっ?」

「ただ遊びに行くだけじゃなくて……アニバーサリーのホテルに一緒に泊まりたい」

 

 ことりは迷いなき目で悠を見据えてそう言った。

 ディスティニーシーとは最近ディスティニーリゾートにてプレオープンしたばかりのテーマパークだ。ディスティニーランドとは一味違ったアトラクションと雰囲気を楽しめる。更に、このプレオープンしたこのディスティニーシーのとある場所でカップルが過ごすと結ばれるというジンクスがあるらしい。そのディスティニーシーのプレオープンチケットは通常の倍はする値段なので、高校生のことりたちでは流石に手が出ないほど高価なのだ。

 内容が内容なだけに雛乃はことりの要望に僅かにしかめっ面をしたが、ことりの瞳に全く濁りがなかったので、それが本気であると察した。

 

「全くこの子ったら……悠くんは大丈夫なの?」

「俺は大丈夫です。最近ことりに構ってやれなかったし」

「そういう問題じゃないのだけど……」

 

 雛乃ははあとため息をつきながらも、渋々と娘の願いを承知した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、その日はやってきた。

 

 

 

 

「ついた~!」

 

 時は休日、南一家はディスティニーリゾートを訪れた。

 と言っても、ことりと悠の二人っきりでホテルにお泊りなどまだ早いという教育者の観点から雛乃も同行。ちょっと残念だとことりは思ったが、高校生の自分たちにはまだ早いと思い直した。

 

「もうことりったら、そんなにはしゃがなくても」

「いいじゃないですか。せっかくの3人での旅行なんですし、俺もワクワクしてます」

「それならいいのだけど」

 

 そして、目的に入園する前にひとまず荷物を置こうと本日泊まるホテルに到着した。しかもただのホテルではない。ディスティニーランドファンの間でも超話題でお値段が張って中々泊まれないアニバーサリーホテルに3人はチェックインした。

 

「わああああ」

「これは、ハイカラだな」

 

 普段なら滅多にお目にかかれないアニバーサリーホテルの部屋に悠とことりは見入ってしまった。値段が張るだけあってベッドを含めた一室は超豪華。内装はディスティニーのメインキャラクターたりのイラストで彩られ、アメニティーも質の良いものが充実していた。更にバスタブも図体が比較的に大きい悠でも足を伸ばせるほど広く、中々泊まれないのも頷けるほどのクオリティだ。

 当然だが、決して某バラエティーで紹介された“金庫かと思ったら冷蔵庫でした”、とか“栓抜きがトイレに固定されてました”などと言ったことは一個のない。

 

「さてと、私はここで仕事しているから、2人は遊んできてらっしゃい」

「う、うん。でもお母さん、いいの?」

「いいのよ。ことりはずっと悠くんと二人っきりでデートすることを我慢してたんだから、私がいたら邪魔になっちゃうでしょ。悠くんも今日はことりをめいいっぱい楽しませてあげてね」

「はい」

 

 雛乃はどうやら片づけなければいけない仕事があるらしい。そんな母に申し訳ないと思いつつ、ワクワクする心を抑えきれないことりは悠と共に目的地に足を向かわせた。

 

 ことりはそれのためにこの日を待ちに待っていた。母親同伴という条件ではあるが、愛しの兄と水入らずのデート。この機会をどれほど待ち望んでいたことか。そして、誰にも知られずにジンクスを実行して他のメンバーに一気に差をつけるというチャンス。

 それに、これまで自分を何度も悩ませてきた希や穂乃果、りせなどの悪い虫たちはいない。今頃何も知らずにのほほんと休日を過ごしていることだろう。本当の本当に、自分の想い通り! 

 

「ことり、大丈夫か?」

「へっ!? だ、大丈夫だよ! ことり、久しぶりにお兄ちゃんと二人っきりでお出かけだからワクワクしちゃって」

「そうか。俺もことりとは久しぶりだからワクワクしてるぞ。手とかつなぐか?」

「ほ、本当に!?」

 

 ああと言って悠から手を差し出してくれた。兄からの魅力的な提案にことりのテンションは爆上がり。緊張しながらもちょっと勇気を出して手を握り、恋人つなぎまでしてしまった。それだけでも、ことりには至福でこれまで希やりせ、更には穂乃果などの羨ましい行いなどがどうでもよくなるほどフワフワしていた。

 

「今日は楽しい休日になりそう~♡」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 だが、その目論見は早くも崩れ去った。

 

「…………(わなわなわな)」

「な、なあ……ことり、どうして隠れなきゃいけないんだ?」

「しっ! いいから」

 

 ディスティニーシーに入園して早々、園内の柱の陰に隠れる兄妹。何故ならことりにとって早くも予定外の事態に遭遇したからだ。

 なんという偶然か、園内にちらほらとμ‘sのメンバーたちの姿が多く見受けられたのだ。入園ゲート付近では穂乃果と花陽、そしてその先では絵里とにこ、真姫に出くわしそうになった。そして、逃げようとした先には海未と凛まで……

 発見されてはまずいと、ことりは悠の手を引いて手頃な柱の陰に身を隠している。まだこちらの存在を確認されていないが、あちらはディスティニーシーを楽しんでいながら何かを探している様子だった。

 このまま見つかったらまずい。見つかったら絶対に彼女たちは自分たちに付いていこうと口々に言ってくるはずだ。そして、お人好しの兄は絶対それを承諾するだろう。そしたらせっかくのデートは台無し。それだけは絶対に阻止しなければならない。

 

(でも……何で、穂乃果ちゃんたちがここにいるの? ここって、そこそこ値が張るところだから入れないはずなのに……)

 

 

 

 

『こちら“BiBi”。作戦通りターゲットの攪乱に成功した模様。このまま続行するわよ』

『こちら”Printemps”。ターゲットはこそこそしながら別エリアに移動中。追跡を続けるよ』

「りょ~かい♡」

 

 ディスティニーシーに数あるベンチの一つ、そこに座ってチュロスをパクリと齧りながら微笑む妙齢の女性、というか希はワイヤレスイヤホンを耳に通信を行っていた。

 

 希は気づいていた。天敵たる義妹(ことり)が最近プレオープンしたばかりのディスティニーシーでジンクスを実行しようとする企みに。詰問した際に本当のことを話していたら、笑って見逃そうとしたが、彼女は買い物デートだと嘘をついた。だから、遠慮することなく制裁しようといち早く手を打ったのだ。

 具体的にはシャドウワーカーもとい桐条グループの令嬢である桐条美鶴にこれまでの事件に協力してきた借りと称してディスティニーシーのプレオープンチケットを人数分確保してもらったのだ。

 流石に美鶴もこれには顔をしかめたものだが、ラビリスがどうか穏便にと懇願されたお陰で渋々ながら了承してくれた。その代わり、“鳴上を将来的にシャドウワーカーに就職してくれるよう画策してくれ”と言われたが、スルーした。

 

「うふふふ、このまま抜け駆けできるとは思わんどいてな、ことりちゃん♡」

 

 今頃、予想外の事態にあたふたしていることりの姿を思い浮かべながら、タロット手にして希は魔女のような妖しい笑みを浮かべた。

 

 

 ここから始まるは一人の乙女とその他によるデート攻防戦。果たして、ことりは希の謀略を搔い潜り、想い通りのデートを実行できるのか? 

 

 

To be continuded.




今話を最後まで読んで下さり、ありがとうございます。いかがだったでしょうか?

【月姫】めっちゃ面白いです!まだシエルルートの半ばですが、もう気持ちを爆発させたいくらい面白いですっ!!何人かこんなキャラいたっけ?というのもありましたが、とにかくバトルシーンやら表現やらが超越してました!
ちなみに私はアルクェイド派です。彼女と映画デートしたい。

映画といえば、最近【僕のヒーローアカデミア】の劇場版を見に行きました。とてもワクワクするほど面白かったのですが、近くの席の人がダメだった。よくしゃべるわ、携帯を電源を入れっぱなしの挙句に上映中にいじってるわ、最悪でした。
ペテルギウスの曰く”なぜ、何のために、こんな場所までお金を払ってまで来て、映画に専念しないのか?本気で騒ぎたいのなら、劇場に来てはいけない”。皆さんも気を付けてください。本気で首根っこ掴んで追い出したくなるくらい迷惑です。

すみません、与太話(後半は軽い愚痴でした)が長すぎました。
次回もなるべく早く更新したいと思いますので、それまでお待ちください。
ではでは

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