ファッションセンターヤマムラでの一件が終わった次の日シュウはニンフに頼みハーピー達の居場所を聞いて二人のいる場所に一人で訪れていた。二人がいるのは空見町の大桜のある場所だ
「なぁ、一緒にプールに行かないか?」
「お前は何を言っているるんだ?行くわけないだろう」
「せっかく水着かったのに?」
「お前が勝手に買ってそれを私達に押し付けただけだろう!私はあんなのはいらん!」
「でも姉さんその水着ちゃんと保管してあるじゃん」
そう言って妹が姉の水着を取り出した
「バッ!余計な事いうな!」
顔を赤くしていもうとから水着を奪い取る
「捨ててないなら一緒に行こうぜ」
「行くかバカ!」
どうやら行く気はないようだ。シュウは諦めて携帯を取り出しひよりに電話を掛ける
「もしもし日和」
『どうしたのシュウ君?』
「ちょっと用事が出来たから先にプールにっていてくれ。俺は後から追いつくから」
『わかりました。先にってますからシュウ君も早く来てくださいよ』
「了解」
通話を切るとシュウは桜の木の下に座る
「なぁ、聞いてもいいか?」
「何だ?」
「お前らのマスター。つまり空の王は何がしたいんだ?」
「それはどういう意味だ?」
「そのままの意味だよ。イカロスの破壊がお前らの任務。だけどカオスやメランもやられてイカロスは更に進化した
そんなイカロスをお前達二人だけで出撃させてイカロスを破壊するなんて到底不可能だ」
「どんな命令であれマスターの命令を遂行するのが私達エンジェロイドの存在意義だ」
「それに最近のマスターは少し・・・寂しそう」
「寂しそう?」
「うん。シナプス人はみんな眠りについて今起きているのはマスターを含めて立った数人しかいない
私達が出撃する前にも残っていた二人が眠りについてマスターは少し寂しそうでした」
「ふ~ん」
どうやらあっちにも色々と事情があるようだな。そうでなければハーピー二人で出撃させるなどしないからな
「あ、そういえばお前達に聞きたい事があったんだった。二人はニンフの歌って聞いた事があるか?」
シュウが質問を投げかけると二人は身体を硬直させ動かなくなったと思うと突然震えだし汗が滝のように流れ出した
「止めろ!その話題を出すな!」
「えぇ!どうしたいきなり!?」
「あいつの・・・あいつの歌はシナプスを崩壊の一歩手前まで追い込んだんだぞ!」
「はぁ?」
「今で覚えている。数百年前にマスターが暇つぶしにマイクを持たせて歌わせたことがあった。だが、その時の歌声は拡声器を通してシナプス中に聞こえその歌声は鼓膜を破り脳を破壊した!
その後、カードの力を使ってなんとか元に戻ったがあの日以来マスターは歌う事を禁止した
だが時々居住区から歌声が聞こえてきてその歌声が聞こえるとマスターはその時の記憶がフラッシュバックすると言っていた」
「なんか・・・すまん」
どうやらオレガノの言ったようににニンフの歌声は相当ヤバいようだ。こっちもニンフが歌わないように気を付けなければ・・・
「色々と教えてくれてありがとな。お礼といったら何だが今日の夜に家に来てくれないか?」
「言っただろう慣れ合う気はないと」
「まぁ、そう言わずにさ。一回だけ付き合ってくれよ」
「・・・」
「姉さん、一回だけ付き合ってあげようよ」
「正気か!?」
「だってこのまま何もしない訳にはいかないしいいじゃん」
「・・・分かった。夜に行けばいいんだな」
「うん。じゃあ待っているから」
約束を取り付けてシュウはプールへと向かった