ハーピーと合流したニンフは三人で作戦会議を行っていた
「まずはあんたの『P=ステルス』システムで私達の姿を
後は
「マスターの命令は『連れ戻す』じゃなかったの」
「それが色々事情があってねぇ・・・可変ウィングの
「そう・・・」
「それにしてもあんたはマスターに相当気に入られているようね」
「え?」
「私達がここに寄越されたのはあんた一人じゃ
マスターが・・・私がいないと・・さみしいって・・・
ニンフが嬉しそうな顔をしているのを空の王とやらはシナプスから眺めていた
「これは傑作だな。まさかここまでの反応を示すとは。お前のは良き性分はもう決まっている。意気揚々として帰ってきた所で『お前は廃棄処分だ』っていったらあいつはどんな絶望的な顔をするのか楽しみだ。ハハ・・・ハハハハ!」
「じゃあP=ステルスシステムをかけるね」
「えぇ、お願い」
ハーピー達が背中を向けニンフが二人の背に手を当てると大きく
「!!!」
意外な行動にハーピーも空の王も驚いた。大きな爆発が起こりニンフの前は木っ端微塵に吹き飛んだ
「はははは・・・!粉々だ!ざまぁみろ。マスターが寂しいだってそんなウソに騙されるわけないでしょう!そんな・・・ウソに・・・」
本当は信じたかった。でも、あの人は私を必要としていない。ハーピーを遣わせたのは居間の状況を愉しむ。ただそれだけの事
「よくも、やってくれたわね」
「!」
ハーピー達は生きていた。ニンフの腕を掴み逃げられないように拘束する
「どうする?このクソチビ」
「さぁ、痛めつければ言う事聞くんじゃないの?」
「じゃあ、とりあえず逃げられないように羽をむしっておくか」
「いや、それだけは」
片方の羽を掴み力任せにひっぱいり羽が引き千切られていく
「いやぁぁぁぁ!」
激痛が全身を駆け巡る
「どうだ、少しは言う事を聞く気になったか?」
「いや・・・だ」
「何?」
「いや・・・だ!」
「わかったわ。じゃあもう一つの羽もむしるか」
「止めて!もうやめて!」
しかしハーピーはニンフの言葉を聞かずに残った羽を引き千切る
「手間かけさせないで欲しいわね。さっさと私達にP=ステルスシステムをかけろ。さもなくばこの街を消し飛ばすぞ」
「やれるものならやってみろよ」
「!」
ハーピー達が顔を上げるとそこにはシュウ達の姿があった
無残なニンフの姿をみてイカロスは怒りと言う感情が芽生えた
「可変ウィングシステム
「駄目よアルファ―バレちゃう!」
イカロスはこの時、覚悟を決めていた。シュウが兵器が嫌だと言っていた。でも、それでもニンフを助けたいと
「モード
瞳の色が緑から紅に変わり頭には天使の輪が出現する
「イカロス、お前・・・」
「申し訳ありませんマスター。私は今まで嘘をついていました。私は
これで私はきっとマスターに嫌われて・・・
「知っていたさ」
「え?」
「俺はお前がそういう兵器だって知っていたさ。俺が兵器が嫌だって言ったのはお前が可哀想に思えたからだ
お前はスイカを可愛がったりヒヨコを育てたりそういう優しい面があるのにそれが生まれた時から人殺しの兵器だってのはかわいそうだなって思った
でもなイカロス、知っているか。力って言うのは使い方でなんにでも変わっちまうんだ。昔はその力を人を殺すために使っていたかもしれない。でも今、お前は何のためにその力を使うんだ?」
「ニンフを・・助けたいです」
「だったらそれは立派な
あぁ・・・私はこの人がマスターでよかった。私の事を信じてくれる
私の事を好きでいてくれる。こんなに嬉しい事は他にはない
嬉しさが胸いっぱいに広がり涙が止まらない。本当の事を言ってそれを受け入れてもらえるのってこんなにも嬉しい事なんだ
「その力で友達を救ってくれイカロス!」
「はいマスター。タイプ
空の女王と呼ばれた天使は空へと上がりニンフを守るために再び戦場へと身を投じた