秋が終わり次第に寒くなり空見町の商店街はすっかりクリスマスムードになり色々な店がクリスマス用の装飾を施しクリスマスソングが流れている
「もうこんな季節になりましたねシュウ君」
「そうだな。今日はクリスマスだが特にやる事もないしな」
「マスター、クリスマスって何ですか?」
「あぁ、イカロスは知らなかったか。クリスマスってのは元々はイエス・キリストという人の誕生日を祝うイベントだったんだがそれがいつのまにか家族や友達でパーティーするイベントに変わったんだ。まぁ、家は毎年何もしないからあんま関係のない話だがな」
「シュウ君、今年はパーティーやらない?」
「はぁ?なんでまた突然」
「だってイカロスさんが来てそろそろ半年ですしお祝いしませんか?」
よく考えてみればそうだ。イカロスが来て日常から非日常になったがそれもなれれば楽しい日々だった。そうか、もう半年も経つのか・・・
「いんじゃないかシュウ」
「おわぁ!部長」
いつの間にか部長がシュウの背後に立っており思わず距離を取ってしまった
部長の後ろには智樹、そはら、会長といつものメンバーがいる
「面白い話をしているのね。会長も混ぜてもらえないかしら?」
「じゃあみんなでやりましょうシュウ君。みんなでやった方が楽しいですよ」
「まぁ、いいけど。料理とかケーキとかは買えばいいとして他に何か必要な物は・・・」
「会長、クラッカーが欲しいわ。桜井君を人間大砲で鳴らすとかどうかな」
「ふむ、智樹、人間大砲の設計図があるがやってみないか?」
「死ぬわ!だけどクラッカーは欲しいな」
「トモちゃん、クラッカーは隣町までいかないとないよ」
「それならイカロスに買い物に行かせるか」
「お任せくださいマスター」
「では、第二回イカロスのお使い。今回の目的は隣町でクラッカーを購入せよ。隣町には人が多いから空を飛んでいく場合は人気のない所で降りて歩いてクラッカーを購入、その後また人気のない所で空を飛んで俺の家まで戻る。分かったな」
「はい。では行ってきます」
イカロスが羽を広げ空に羽ばたくとシュウ達は商店街で買い物を始めた
空を飛び暫くすると隣町が見えてきたのでイカロスは近くの山に降りた
「あら、ここで降りるのね」
イカロスの前に現れたのは水色の髪をツインテールにした少女だ
「久しぶりねアルファー、ステルス機能が万全だから探すのに苦労したわ」
「・・・」
イカロスは自分の記憶のメモリーを探すがそれに該当する人物はいなかった。つまりイカロスはこの子に会ったことはないという事だ
「あぁ、そういえばプロテクトがかかっていたんだっけ。だったら一応自己紹介しておくべきかしら。痛みつける前に」
少女は思いっきり地面をけると物凄い速さでイカロスに接近するとイカロスの顔を掴み
後ろの岩山に激突し岩山に亀裂が走る
「初めまして、ではないけど私は電子戦用エンジェロイドタイプ