sunny place 〜彼女の隣が私の居場所〜   作:律乃

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更新、すっごい遅れました…すいません…(大汗)

今回はアニメ版でのGGOでPKスコードロンと対峙する所です!

久しぶりのシノンちゃん視点とみんなと登場シーンに緊張が絶えませんが……内容はあんまアニメと変わってません(笑)

なので、どのシーンでカナタが登場するのか、楽しみつつご覧いただければ嬉しいです!

では、本編をどうぞ!!


【★】カランコエを添えて010

【GGO・深い森林の中】

 

2026年 6月27日 土曜日 PM9:00。

深い森林の中、ジャリジャリと砂をブーツを蹴飛ばす足音が背後から聞こえてくるのを感じとり、私はチラッと後ろを向くと交差しながら近づいてくる深緑色のフードを着用した顔を隠すようにゴーグルを着けた二つの人影がある。

 

「…ッ」

 

二人が交差する時にガチャガチャとアサルトライフルの保弾板を補充する音が響くのを左右に生える木々を利用し交わしながら、森林をこえた先にある広場に向かってただただ走る。

 

“ぬけたわ!”

 

「ーーッ!!」

 

ぬけた瞬間に振りむき様にヘカートを構えてからトリガーを前方の人物めがけて引くが綺麗に交わされてしまい、ヘカートを撃った衝撃で身体が仰け反っている私のひたいと左胸へと赤いバレットラインが突き刺さり、相手がトリガーを引くギィギィ…という音だけが辺りへと響き、私のひたいと右胸が撃ち抜かれる寸前、背後からガガガッと砂地を車が爆走してくるような音が聞こえ、つい笑みがこぼれる。

 

“ナイスタイミング!”

 

そう思った同時に私の前へと飛び出してくるデッキバンに麺を食らった様子の奇襲者達は一瞬ビックリ顔したのちに車のガラスを割ろうとするかのようにアサルトライフルのトリガーを引き続けては自分たちに向かって突っ込んでくるデッキバンを可憐に交わすがそれで彼らへの攻撃が止むことはない。

 

「全自動種子島だぜ」

 

デッキバンの運転席からひょっこり顔を出すのは私が"とある作戦"の為にGGO(ガンゲイン・オンライン)へと呼んだSAO(デスゲーム)からの友人・クラインで跳ねている髪に巻かれているのは黒と赤が混ざったバンダナにゴーグルを着けて、軽く巻かれたジャケットから右腕を出し《種子島》という名前のアサルトライフルを右方向へと逃げた奇襲者の足元を狙い、トリガーを引き続ける。

 

「RK野郎どもこれでも喰らえ」

 

デッキバンの助手席から顔を出すのはクラインと同じく"とある作戦"で呼んだSAOからの友人・リズベットでピンクに染めたショートヘアに濃いめのピンクのニット帽をかぶり、黄緑色の軍服を腕まくりし構えたショットガンが二発森林へと姿を隠す奇襲者を撃ち抜こうとするがしかし木を利用して交わされてしまう。

 

「やっやっやぁあ!!!」

 

リズベットの攻撃を避けた奇襲者は自分の身丈ある程の岩へと身を隠し、自分たちを追ってくるデッキバンへと攻撃しようとするが、デッキバンの上に配置されているガトリングガンを操作して追撃するシリカには構わないらしく、連発してくる銃弾を避け、身を隠す。

だが、シリカの攻撃の手は緩むことなく、ガトリングガンを左右に動かして深緑色のフードつきマントをはためかせては奇襲者を追い詰めようとした時だった…デッキバンに向かい、スモークが投げつけられたはーー。

 

「…くっそ」

 

デッキバンの視界を奪い、交代していく奇襲者を目視し、デッキバンの後ろに隠れている二人(切り札)を呼び、自分たちを包んでいた布を勢いよくはねのけて、奇襲者達が消えていった方へと駆け出していく黒いロングに黒の軍服を着込んだキリトと赤と白の軍服に身を包み、栗色の髪を後ろでお団子にしているアスナを見送った後に二人を援護出来る場所へと移動する。

 

「出番よ。援護する」

 

狙撃ポイントへ走りながらふと瞼に浮かんでしまうのは"後からログインする"といっていた恋人の顔だった。

このGGOという世界は銃がメインアームだというのに彼女はあのデスゲームから愛用している日本刀を振り続けている……といってもこの世界にフォトンソードという光剣(こうけん)はあっても日本刀というカテゴリーの武器はないので、彼女が使っている刀は一から彼女が手掛けた物となるので、"日本刀といってもなんちゃって日本刀"だと彼女はカラカラと笑いながらそう言っていた。

 

そんな事を考えながら、森林を走っていると丁度いい狙撃ポイントを見つける。そことは大きな根を生やすその木の周りは私の腰あたりくらいまでの高さを持つ雑草が生えていているので上手いように小さな身体を隠してくれるだろう。

 

“それではここで二人の援護をしましょうか”

 

そう結論づけた私は背に背負っていたヘカートの前の二脚と後ろの一脚を立ててから大きな根へと身を寄せて、スコープの蓋を開けると二人が追う奇襲者達の周りを見渡す。

 

“ん?さっき、あそこの岩光らなかった?”

 

そう思い、目を細めた時だったーーーー日の光に照らされてピカリッと光る大きな銃弾が見えたのが。

瞬間"スゥーー…"と深呼吸をするとその心拍数に合わせて挟まっていく着弾予測円(バレット・サークル)が最大限細くなった時に躊躇なくトリガーを引く。

 

パンと小気味良い音が響いた途端、みるみるうちに近づいていくヘカートの弾丸とPKスコードロンの一員が撃ったロケットランチャーの銃弾がキリトに当たる前に空中で重なり合い、やがて爆発するのを見届けてから振り返ってくるキリトへと微笑む。

 

“後はキリトとアスナに任せてもいいかしら?”

 

岩に隠れて二人に応戦しようとするPKスコードロンの一員達が撃ってくるアサルトライフルの銃弾をフォトンソードで切りながら近づいてはアバターの身体を真っ二つにする二人の闘いっぷりを見ているとやはりどうしても瞼の裏に浮かんでしまうのは彼女の姿だったりする。

 

“ふっ、私はどれだけ陽菜荼に会いたいのかしら”

 

ほんの3日間会えないだけで事あるごとに彼女の姿や仕草、言葉を思い出してしまうとは私はどれだけ彼女に依存して、彼女の温かい性格や優しさに甘えてしまっているのだろう。

少しは強くなった気がするのに、まだ彼女に甘えてしまっている自分を嘲笑っているとふと不快な感じが全身を駆け巡る。

 

“ーー!”

 

ゾワっと背筋を通しっていく不快なこのざわめきは敵が近くにいることを第六感が知らせているんだ。"具体的に言って"と尋ねられても答えることはできないけれども私の中にある第六感が告げている、近くに敵がいると。

 

“でも、どこ?”

 

スコープから目を外し、辺りを見渡してみても姿を現さないので今度は耳をすませようとした時だったーー

 

「ーー」

 

ーー後ろの茂みから銃口を向けられたのは。

見つけた時には既にトリガーは引かれており、自分のおでこ目掛けて伸びてくる銃道予測線(バレット・ライン)に沿って飛んでくる銃弾のみが刻々と私へと近づいてくる。

 

“ッ!!”

 

戦闘中、余計な事へと気を向けてしまった自分を恨みながら…近づいてくる銃弾を見開いた瞳で見つめていると私のおでこに当たる前に真っ二つに斬り裂く細長い物が目に止まらないスピードで目の前を通るのを唖然と見つめながら思うのはーー

 

“ーーあれ…?私…生きてる…?”

 

という事だった。

 

そんな突然の出来事に唖然としている私の耳に届くのはずっと聞きたかった私の好きなアルトよりの声が聞こえてきた。

 

「危ないところだったね、シノ」

 

荒風にはためく赤い革ジャンに色素が綺麗に抜けた真っ白な髪の毛、そして左手に握られている銀色に光る磨き抜かれた無機質な刀面をに映る自分まで見たところで私はきょとんとした顔で彼女を見上げる。だって、この戦闘に彼女が間に合うとは思っていなかったから……。

 

「…ヒ、ナタ…?」

「うん、随分待たせてしまったね、シノ姫様。藍色の目から涙が出ているようだけど…どこか怪我をしたのかな?それともこのおじさんに変なところ触られた?」

「…ふ、ふざけないで!この涙はそういう意味じゃないからっ」

「あらまー、久しぶりの再会なのに……シノ姫様ったら、あたしに冷たいこと冷たいこと。そんなに冷たいとカナタちゃん、泣いちゃうかも…」

 

しょんぼりするふりをしながら、アサルトライフルを構える軍服を着たPKスコードロンの一員へと左手に持った愛刀を向けた彼女・カナタが肩頬をあげるように不敵に笑う。

 

「さーて、うちの姫様を流せた罪をその身にたっぷり味わってもらうよ、おじさん」

 

そのセリフが言い終わると共にトリガーを引き、自分の身体に向かって飛んでくる銃弾を愛刀で切り裂いていくカナタ。

まるでダンスのステップを踏んでいるように軽やかに上半身を動かしては左手に持った愛刀が綺麗な一線を描いてはその軌道を飛んでいた銃弾が真っ二つに切り裂かれてはチリンと音を立てながら地面へと落ちていく。

 

「ふん!」

「……」

 

ある程度、銃弾を切り裂いた後にカナタは身を屈めてから一気に自分の間合いへと距離を縮めてから蒼い瞳へとマイナス0度の如く冷たい視線で見上げた後に左下から右上に向かって愛刀を振り上げていく。

その軌道に沿って身体を切り裂かれていくPKスコードロンの一員は何も言わないまま、ゴロンと真っ二つにされた上半身と下半身が転がる。

 

「………」

 

ポリゴンの破片となり消えていくPKスコードロンの一員を一瞥したカナタはフッと強張っていた表情を緩めると私へと右手を差し伸べてくる。

 

「立てる?シノ」

「ありがと、ヒナタ」

 

グイっと私を起こすと二人して森林を抜けると仲間達と合流を果たす中、カナタだけがみんなに"来るのが遅い!"と責められながら、何故か青空の一点をずっと睨んでいた。




ということで、お久しぶりの"カナシノ"どうだったでしょうか?
ハラハラとドキドキして頂けたでしょうか?

私の感想は久しぶりのシノンちゃん視点で話書くの難しい!!ですね(笑)
シノンちゃんにはこれからも活躍してもらうので、早く視点から書くのになれていきたいですね!

また、PKスコードロンの人が使っている銃の種類は、DVDを何度も見直してから私なりに判断して書いたものです。
アサルトライフルにロケットランチャー…見立てが間違えているのも多々あると思いますので"ん?これ違うんじゃない?"と思われた方は遠慮なく感想かメッセージにてご指摘頂けると嬉しいですし、私の勉強にもなりますのでどうかよろしくお願い致します(敬礼)



最後に、メモデフの方で子供のシノンちゃんとレインちゃんがガチャの方で登場しましたね!!(目がキラキラ)
私はもちろん引きました!そして外れました(滝涙)
ま…まーね…最近、二人との絡みなかったからね………うちの陣地に来てくれないのは………し、仕方ないさ……(精一杯の強がり)



さて、次回は随分遅れてしまいましたが"直葉ちゃん/リーファちゃん""香蓮ちゃん/レンちゃん"の誕生日エピソードをお届けしようと思います!

リーファちゃんは"オーディナル・スケール"編でのお祝い、レンちゃんは"ガンゲイン・オンライン"編でのお祝いを計画させていただいております。
どんな話になるか、楽しみに待っていてください!

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