sunny place 〜彼女の隣が私の居場所〜   作:律乃

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大変、遅くなりました(大汗)

A man of high caliber は来週、更新致しますので…今回はこの話でどうか許して下さい…。



ヘアスタイル

アスナ「あっ、カナちゃん」

 

攻略を終えて、宿屋へと帰ってくるとアッスーことアスナに引きとめられた。声がした方へと向いてみると、見知ったメンバーが集まって黄色い声を上げている。あたしは、みんながいる方へと歩いていくと問いかける。

 

カナタ「ん?みんな、集まってどしたの?」

 

ルクス「みんなで、ヘアスタイルの事について話していたんだよ、カナタ様」

 

愛弟子が説明してくれたが、その答えはあたしにとってちんぷんかんぷんだった。

 

カナタ“なぜ、今更…ヘアスタイル…?気にしたって…今更でしょうに…”

 

シノン「カナタのその顔は今更気にしてどうするのって顔ね」

 

全員『……』

 

そこにいるみんなからジト目で睨まれ、あたしは愛すべき恋人を睨む。その恋人はというと、肩を竦めて澄まし顔。そんなあたしを見て、リズベットがため息をつくと話を進める。

 

リズベット「カナタって本当、女子力ないわよね〜。だから…あんなにも同性にモテるのかもだけど…」

 

カナタ「うぐ…っ。あ、あたしだって…料理とか出来るんだからっ」

 

リズベット「それはリアルでしょう?ここじゃあどうなのよ」

 

カナタ「……」

 

フィリア「出来ないわよね」

 

ルクス「カナタ様が料理作ってるとこ見たことないからね」

 

カナタ「しっ、仕方ないじゃんっ!強くなるのに必死だったんだからさっ!キリが渡してきた刀とか扱いずらかったしっ!!」

 

ホロウ・エリアという難所を共に乗り越えてきた戦友二人からの集中攻撃にあたしは声を荒げる。そんなあたしを宥めようと愛弟子が歩み寄ってきたが、頭に血が上ったあたしを止めることは出来そうになかった。

そんなホロウ・エリア三人衆を見ていたアインクラッド組はなかなか終わりそうにない喧嘩を見て、ため息をつくとアインクラッドチームで話を進めることになった。

 

リズベット「まっ、そんなカナタのことはほっておいて。こっちはこっちで話をしましょうか」

 

アスナ「ほっておいてって…リズがけしかけたのに…」

 

リズベット「まあまあ、いいじゃない。細かいことは…」

 

レイン「…本当にいいのかな?」

 

リズベット「いいんだってば。それより、あたし、自分の髪の色変えようと思ってるのよね〜。アスナに弄られたっきり何もしてなかったし…」

 

アスナ「あはは!そういえば、わたしがやったんだった」

 

リズベット「あれから、変えてなかったしさ。そろそろ、イメチェンもいいかなぁ〜ってね」

 

レイン「そうだね。たまには、気分を変えたくなるよね〜。わたしもリズちゃんと一緒で色、変えようかな〜」

 

アスナ「そうだね……。う〜ん、わたしももう少し動きやすいように束ねようかな」

 

ユイ「えへへ。わたしは、パパに髪の毛をすいてもらうのが大好きです」

 

カナタ「へぇ〜、キリってそういうのやるんだね〜。ん、いいお父さんしてるね」

 

アインクラッドチーム『!?』

 

カナタ「どしたの?みんな、そんな変な顔して…」

 

リズベット「もう、話し合いはいいのかしら」

 

カナタ「あぁ…ルーとフィーに分からず屋って匙投げれた」

 

そう言って、あははと笑うあたしの後ろには…シンクロした動きが肩を掠めるフィリアとルクスの姿があった。そんなカナタへとシリカが話しかける。

 

シリカ「カナタさんは、髪型を変えないんですか?」

 

カナタ「あたし…?あたしは、う〜ん…敷いて言うなら…」

 

リズベット「瞳の色はダメよ」

 

カナタ「チッ。リトより先に言おうと思ったのに…」

 

リーファ「じゃあ、その瞳の色 以外で何か無いんですか?」

 

カナタ「ん〜、特には…。今の髪型で…満足だし…。戦闘で邪魔じゃなかったらいいんじゃない?別に…」

フィリア「なんだか、キリトみたいな考え方ね…あんた」

 

カナタ「あはは…、感染したのかも…」

 

フィリアに指摘され、あたしは苦笑いを浮かべる。

 

シリカ「じゃあ、カナタさん。一つ聞いていいですか?」

 

カナタ「ん?なあに?シー」

 

シリカ「カナタさんの好きな髪型って何ですか?」

 

リズベット「なぁによ、シリカ。あんた、カナタの好みで髪型変えようとしてるの?」

 

シリカ「さ、参考に聞いてみただけです!……もしかしたら、その髪型にしてみるかもですけど……」

 

カナタ「ん〜〜、あたしの好きな髪型ねぇ…。あたし、よくそういうの…よくわかんないけど、シーはシーの今の髪型でいいんじゃないかな…」

 

シノン「何よ、カナタ。あんた、ツインテールが好きなの?」

 

カナタ「違くて!シーの髪型の中では、その髪型が好きって話。前に、お泊まりにいった時はツインテールを下ろしてて、大人っぽくて…それもよかったけど…。ん〜、でも やっぱ、シーはツインテールの方がいいよ」

 

シリカ「〜〜っ」

 

アルゴ「カー坊は通常運転だナ〜。なぁ、シーちゃん」

 

シノン「えぇ、そうね…。でも、今頃はこういう展開にも嫉妬しなくなったのよ…。慣れって怖いわよね、ねぇ アルゴ」

 

アルゴ「にゃはは!だナ…。そんな、シーちゃんの気持ちを知ってか知らずか…カー坊は今日も女の子に囲まれてるナ〜」

 

シノン「…もう、こうなったら…流れに任せるしかないわね。ふぅ…」

 

何なら後ろで恋人の口から大きなため息が聞こえて来たような気がしたが…気のせいであろうか?

眉をひそめるあたしへと今度はレインが話しかけてくる。

 

レイン「じゃあ、カナタくん。私はどうかな?」

 

カナタ「レイ?ん〜〜、レイも今の髪型が好きだな…」

 

レイン「そう…?なら、このままでも…」

 

リズベット「ちょっと待って。カナタ、もしかしてだけど…見慣れているから、その髪型がいいって言ってるんじゃないでしょうね」

 

カナタ「…へ?そう…なの、かも知れない…」

 

フィリア「シリカもレインも真剣に聞いてるんだから。ちゃんと答えてあげなさいよ」

 

カナタ「ちゅーても。あたし…想像力とか無いし…」

 

リズベット「ふーん、なら決まりね。カナタの好みの髪型をみんなで探しましょうよ」

 

カナタ「いやいや、なんでそうなる」

 

フィリア「まぁ、いいじゃない。カナタもこれから暇なんでしょう?」

 

カナタ「暇だけどさ…めんどーー」

 

アスナ「カナちゃん、めんどくさいは無しね」

 

カナタ「ーー。はい…」

 

その後、カナタはノリノリな女性陣に連れられ…延々と髪型を聞かれていったのだった……




カナタの好きな髪型はショートヘアーです。

因みに私はショートヘアーも好きですが…最近はポニーテールにハマっています(笑)


次回は、A man of high caliber を更新しますので…よろしくお願いしますm(_ _)m

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