リバースフラッシュが走る   作:バケツ頭

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前々からオリ主にヴィランをやりたかったんですよ!
(原作開始一年前に変更しました)


第1話 リバースの誕生

私の話を理解する前に重要な事がある。それはあり得ないことを信じること。出来るかな?ハハッ、分かった。先ずは何から話そうか………そうだな、私が死んで神様に会った時の話から始めよう。

 

 

 

私が神様に会ったのは仕事の帰りに漫画喫茶へ寄ろうとした時だった。私は後ろから迫るトラックに押し潰されたんだ。当然の事だが私は死んだ。そして走馬灯なんかも感じる事なく逝ったんだ。驚くのはここからさ。トラックに潰された後目を開けるとそこにはスーツ姿の美しい女性が立っていた。

 

 

「初めまして、針村さん。私は貴方達の言う神に値するものです」

 

「…………正気か?君が神だって言うのなら何かして見せてくれ」

 

いきなり神だと言う人間は大抵イかれてる。するとその女性が指をパチンと鳴らすと私の手にカクテルが入ったコップが収まっていた。まさか……何か科学で説明がつくはずだ。こんなの、あり得な

 

「あり得るんですよ、神ですから。貴方は少し疑いすぎですね」

 

「君が神様だと言うのは分かったが私は何故こんな所にいるんだ?ガンツ的な事をさせるつもりか?」

 

「いいえ、貴方には選択肢が二つあります。一つ目、貴方はこのまま自我もろとも消滅する。二つ目はアカメが斬る!の世界に転生する。さあ何方を選びます?」

 

こんなの一択だけじゃないか、と言いたい所だがアカメが斬るだと?あんなにキャラが死ぬ世界に行ったら私など直ぐに死んでしまうぞ。かといってこのままじゃ消滅するし。

 

「安心してください、ちゃんとあの世界でも生きれるように貴方には特殊能力を与えます」

 

「…………人の心を読むのは止めてもらえないかね。それと特殊能力をくれると言ったな?私が望む力をくれるのか?」

 

「ええ、貴方が望むなら。但し限度がありますのでそれは注意してください」

 

「特殊能力か………と言うことは私は強制的に原作介入するのかな?」

 

「そうなりますね」

 

ならば私はフラッシュの力が、と言いたい所だがヒーローに殺しは御法度だ。それに彼らの名前を汚すことになる。それならば私はヴィランであるリバースフラッシュになろうじゃないか。苗字も針村だからドラマ版の方に妙に親近感を感じていたんだ。

 

「決まった、私にリバースフラッシュの力をくれ」

 

「ですがヴィランのリバースフラッシュで良いのですか?」

 

「構わないよ」

 

「分かりました。それではスーツはCW版で宜しいですか?」

 

「そうしてくれ」

 

「では今から貴方の体に雷を落としますが死にませんので安心してください」

 

安心してって…………いや待て雷だと!?確かに原作でもフラッシュは雷に打たれ化学薬品にぶつかっていたが神ならもう少し別の方法があるかと思っていたよ。神はトンカチを取り出し空高く突き上げた。するとトンカチに雷が蓄積されていく。

 

「それじゃ行きますよ」

 

そして神は私にトンカチを向け十分に溜まった雷を一気に放出した。雷は私に向かって一直線に放たれ私に命中した。雷がぶつかった私は叫び声を上げることなく気絶した。

 

「…………ふう、これでよし。それにしてもアメコミ好きの上層部も趣味が悪い。アメコミのキャラをアカメが斬るに介入させろだなんて」

 

 

私は目を覚ますと知らない天井だった。あれは夢だったのか?夢にしてはやけにリアルだったな。私は重たい体を起こして窓を開けた。しかし私は窓を開けて自分の目を疑った。何故ならば外は私の知っている世界とは全く違う物だったのだ。馬車が主流で何処か古臭く感じた。

 

「まさか……あれは本当だったのか?」

 

私はふと左手を見てみると中指にリバースフラッシュのリングが嵌められていたのに気づいた。気になった私はリングに触れると中からリバースフラッシュのスーツが飛び出してきた。

 

「前々からこの技術に興味を持っていたがこれは凄いな」

 

試しに私はスーツを着てみた。ジャストフィットだ。着た瞬間安いコスプレではなく本物だと実感した。言う事は私には今スピードフォースが宿っているのか?試しに私は手を振ってみると案の定視覚では確認できない程に振動した。間違いない、私はスピードスターになったんだ。

 

「そうと決まれば早速この力になれないとな」

 

私はベッドの近くに置いてあった服をリバースフラッシュのスーツの上から着込んだ。そしてこの世界の通貨であろう物をいくらか手にし必要なものは全て持った。そしてこの部屋を後にした。

 

部屋を出るとようやくこの場所について理解することが出来た。此処はどうやら宿屋らしい。それに聞くところによると犯罪者や悪人たちで溢れかえっているらしい。

 

「それとこれをソーン様に渡せと」

 

チェックアウトした私に店の主人は一通の手紙を手渡した。その手紙の封を開けると差出人は神からだった。ソーンって私のことか?

 

 

 

貴方の状況について報告します。時間枠は原作開始一年前くらいです。リングについてですが貴方にしか反応しません。それとスーツの出し入れは同じ所を触ってくれれば瞬時に収納できます。後一つ、貴方の名前なのですがこの世界に合わせてイオバード・ソーンとしときました。それでは頑張ってください。

 

 

 

早速原作介入させる気満々だな。イオバード・ソーンか、私的にはハリソン・ウェルズかと思ったが。私は部屋を出て路地裏に入った。さてと此処なら思いっきり走っても大丈夫だろう。

 

「学生時代は一番遅かったが」

 

少し疑心暗鬼だった私だが走り出すとそんな感情は直ぐに無くなった。私はゆっくりと走り出したつもりだが、私の体は目にも留まらぬ速さで移動していたのだ。そしてあっという間に端の壁際まで迫っていた。フラッシュは壁を駆け上がることもできる。私はぶつかる直前足を壁にかけ体が落ちる前にもう一歩突き出した。そしてこれを繰り返すうちにいつの間にか壁を駆け上っていた。建物の屋上まで駆け上ると私は走るのをやめ止まった。

 

「…………ハハッ、これは素晴らしい!」




イオバード・ソーン/リバースフラッシュ(36)
アメコミとアニメ好きだった針村は突如トラックに轢かれ死亡した。そして神にアカメが斬るの世界に転生しないかと言われ転生した。前世は科学者でフラッシュに憧れていたが強制的に原作介入する事を知りフラッシュの名前を汚したくなかった彼はヴィランのリバースフラッシュを選びスピードフォースを得た。スーツはドラマ版の物で自己修復してくれる優れものだ。容姿はハリソン・ウェルズを若くした感じ。


次回、第2話 遭遇

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