艦CORE −海原を統べる者は戦わない− 【本編完結】   作:miketango

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18/05/15:一部修正


第一章 彼女のだらけた日常
第一話 名前は適当に


ゴミが一つもない広く美しい砂浜、その上に一人の少女が安らかな寝息を立てて寝ていた。

その蒼い髪をしたボーイッシュな女の子はふと目を覚ますとのろのろと起き上がり、辺りを見渡す。

少女は寝ぼけているのか何となしに体をペタペタと触ってみるが、そこには灰色のシャツとスカート、そして薄汚れた蒼いハーフコートに包まれた体があるだけだ。

それから少女は現実逃避をするかのようにしばらく辺りを見渡したり頬を抓ったりして、状況を正確に認識すると何を思ったのか海へ向かって――――

 

「何処だよ此処はーーーーーー!!!!」

 

叫んだ。

とにかく叫んだ。

別に何か意味があったわけではなく、わけの分からない状況に苛ついてとりあえず叫んだだけだ。

その少女はゼイゼイと息を切らしつつ再度辺りを見渡す。

もちろん砂浜には何の変化もなく、ただ波が寄せて引いてを繰り返しているだけだった。

 

「はぁ、まったく......ん?何だこれ?」

 

ため息をつき、どうしようかと頭を回転させていた少女は背後に大きな物体があることに気がつく。

振り向いて確認すると、それは蒼い武装の塊だった。

長い間放置されていたかのように表面は汚れてはいるが重厚さは健在であり、今にも動き出しそうな雰囲気で少女の感性にビビっと来るようなデザインをしていた。

 

「......これってまさか――――」

 

しばらくソレを眺めていた少女は何かに気づいたのかソレに駆け寄り、ジロジロと至近距離で観察してから恐る恐るそれに触れる。

そしてしばらくそのままで居たが、意を決したようにソレに背中を預けてみる。

するとソレは自動で起動し、マウントアームが少女の腰と肩に接続され、それと同時に頭の中に情報が流れ込んでくる。

 

《おはようございます。

メインシステム起動。

生体データの認証を開始します。

......完了。

メインシステム通常モードに移行。

あなたの帰還を歓迎します。》

 

「やっぱり、か......」

 

結果、ソレは少女が考えていた通りの物だった。

今もソレからデータが溢れ、網膜に様々なデータが表示されている。

そしてその中から少女が予想していた通りの情報を見つけ出す。

 

「艦娘、深海棲艦......

マジで艦これの世界なんだよなぁ......

とりあえず名前をどうしよう?

......ん?おお、こいつは!」

 

今少女が見ているのは自分の艤装のデータで、要するに自分の艦名のデータがあるはずなのだ。

 

「えっと、どれどれ......

は?名前ねえじゃねえか!

こいつどーなってんだよ!?

あーもー、面倒臭いしグナーでいいや。」

 

少女―――グナーは目当てのデータがないことに驚きと苛立ちを感じていたが、仕方ないと割り切ってすぐに他のデータから適当に名前を考えていた。

 

「さて、どうしようか。

やっぱりここは無人島生活でもしてから通りがかった艦隊に拾われて鎮守府目指すしかないのかなぁ......

ん?レーダーに反応が、って真っ赤じゃないですかワロス。

って笑えるほど馬鹿じゃねえのが悔やまれるな......」

 

グナーは遠くから爆音が聞こえた気がしたのでレーダーを起動してみたところ、自分の周囲以外は敵反応で真っ赤だった。

こんな飄々とした態度を取って随分と余裕な様子のグナーだが、これは本気でどうすればいいのか分からなくなってふざけてしまっているだけだったりする。

 

「ん?この物量の感じは絶対棲地だよね。

そうに違いない(願望)。

ってことは特殊なドロップ艦として鎮守府に行けるかもしれんのか?

よし、それならとっとと拾ってくれそうな艦隊を探すとしますかね。」

 

グナーは淡い希望を抱き、レーダーで艦娘の反応を探し始めたのだった。

 


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