~八幡side~
呼び出しくらうなんて…面倒だけどサボるのは無理だから、せめてもの抵抗と言うことでゆっくりと行く!
「遅いわよ八幡!」
「何でアンコがいるんだよ…」
塔にはじいさんと暗部の俺の部下二名、そしてアンコが苦しそうにしていた。
「すまんのぉ…お主が懸念していた事態が起きてしまったのじゃ」
「…てことはアンコ、呪印か」
「……ええ…大蛇丸を仕留めるのは、教え子である私の役目なのに…ドジっちゃったわ」
まぁ妥当だろうな。アンコも弱くはないが、大蛇丸とは格が違い過ぎてしまう。
「むぅ…無理はない。この里で奴を倒せるのは八幡だけじゃろう。儂とて、奴に勝てるかわからんからの…」
「…まぁ大蛇丸は元々俺が殺るつもりだったからな。それにアイツは写輪眼を欲しがっていたし、サスケに張ってればいずれ来るだろ」
伝説の三忍とか言われていても、所詮うちはのひよっこしか狙えない奴だからな。
「火影様!指定の時間になりましたので、会場へお願いします」
「おっと…ってことは俺も行かないとか」
「そうじゃの。ほれ、さっさといくぞ」
ソファに座って煎餅をかじるスタイルの俺は、何処からどう見ても偉そうな奴だな。
「あぁ~、面倒だけど仕事だし仕方ないか…専業主夫を目指してたのに何でこんなことを…」
じいさんとアンコと俺の三人に、伝達に来た中忍で急ぎ足で会場に向かう。アンコはもう呪印は痛まないのか、押さえていない。
「で、二次試験に受かったのは?」
「は、はい…砂と音、そして木の葉が五つの班です。確か、新人の班はすべて残っています」
「へぇ…じゃあうちの班も残ってるのか。、まぁそもそも死の森でのサバイバルなんてうちの班にとって屁でもないか」
「む?…お主の班は確か、日向に犬塚、油女だったの…確かにサバイバル向きの班じゃな」
「確か二番に到着した班のはずよ。優秀なのね、隊長と同じで」
ん?あのアンコが素直に誉めるだと?絶対裏があるに違いないな。
「いやいや、俺は全然優秀じゃあない。精々里を幾つか潰せるくらいだ」
「それ、ぜんぜん謙遜してないじゃない…」
「無駄口はそれまでじゃな…着いたぞ」
じいさんの挨拶、そしてハヤテが棄権を促して一人眼鏡が手を挙げる。何だか胡散臭い眼鏡だ。
そのまま第一試合が始まる…いきなりうちはサスケか。
「先生…」
「…ヒナタか」
どうも疲れている様子のヒナタが寄ってくる。それにつられて由比ヶ浜も来る。
「ヒッキー、ヒナタちゃん頑張ったんだよ!」
「ああ、そうみたいだな…流石俺の教え子だ」
「ヒッキーが素直…大丈夫?病院行こ?」
「別に熱なんてねぇよ。頑張った奴を褒めないでどうする?」
「じゃああたしは?試験官の手伝い頑張ったよ?」
「お前は任務だろうが。頑張って当たり前だろ」
「ええー!」
「由比ヶ浜さん、少し静かにしましょう?」
「雪ノ下か。お前のとこの班も無事に二次試験突破だな」
「当たり前よ。シカマルにはありったけののサバイバルの知識を仕込んだもの」
何かすごい自慢が始まったので、試合の方を見る。すると、サスケが黒子みたいな奴を踵落とししていた。
「勝者、うちはサスケ」