~八幡side~
「火遁、豪火球!」
俺の口から放たれた特大の火の玉は、平塚先生を飲み込む。
「遅いぞ」
まぁ雷遁の肉体活性を使ってる平塚先生に、豪火球程度の速度が当たるはずもなく、後ろに回り込まれる始末。ただ…
「迂闊ですよ」
「なにっ?」
既に拳を振りきろうとしてる先生に、地面から木が絡まる。
「くっ…逃げられん、何と言う力だ」
「平塚先生……写輪眼を嘗めすぎですね。先生程度なら簡単に見切れます。だから足元に忍術をかけるのは簡単だった」
「…完敗だ。流石、比企谷だな」
忍術を解き、写輪眼を解除する。
「貴方…今のはもしかして木遁?」
「雪ノ下、君は木遁を知っているのかね?」
「ええ…知識では」
「??…ゆきのん、木遁って?」
「木遁とはね…ってゆきのんてなにかしら?」
「ほえー、あの平塚先生に勝つなんて…流石お兄ちゃん!」
「まぁ油断してたんだろ。ただ、俺は色々と引き出しを残してたが、先生は体術特化らしいから相性が良かったっちゃあ良かったな。で、まだ聞くか?」
「ううん…明日も
ええー、自分の話って結構恥ずかしいんだけどなー。
「……まぁ、気が乗ったならな」
さて、昨日は遅くまで小町と話していて休暇を満喫できなかったな。うーん…別に行きたいところもないしなー。
結局一楽に来てしまった…
「おっ…八幡じゃねえか!昨日は大変だったなぁ」
「テウチさん…ん?新しいバイトでも雇ったのか?」
席に着くと、テウチさん以外に若い女性が一楽の制服を来ているのが見える。
「うん?いやーあれは俺の娘でアヤメってんだ。ほれ、前に話しただろ?」
「…あ、そういえば言ってたなー。全く忘れてた」
「初めまして!私はアヤメです!…お父さん、この人が八幡さん?」
「おお、週に五回は来る常連だ。八幡、これからはアヤメも店の手伝いをしてるからよろしくな!」
「よろしくーっ!……お父さんお父さん、八幡さんって聞いてたよりも全然若いんだね」
ふむ、二十歳くらいの女の子に若いと言われるとは…髭でも生やしてみるか。
「八幡が若い~?ッはっはっは!コイツぁ俺と五つも年は変わんねぇぞ!」
「笑いすぎだぞテウチさん…」
「えぇーっ!?私と見た目変わらないでしょっ!」
「わりぃわりぃ…ほれ、アヤメも謝れ」
「ごめんなさーい」
「……もういいか?取り敢えずみそチャーシュー大盛り頼む」
「あいよっ!騒がせたお詫びに