衛宮家
「ふーん、そうかー。いやあ、可愛い所あるのねライダー」
そう言ってニヤニヤしてるリンを私は殴りたくなりました。
あ、皆さんこんにちわ、ライダーです。Fate/stay nightのライダーです。
ついでに今はアナですが…。あ、どうしてこうなってるかといいますと。
姉様方が「どうせならイシュタルに似ている彼女に手伝ってもらいなさいよ(意訳)」とおっしゃったので凛に正体をサラシたのですが。
姉様方…、これを狙っていたでしょう…?
「姉さん…?」
「おわっ…。謝るからその怖い笑顔やめて、桜。いや、うん。そうね、…本当に綾子なの?」
「ええ、まあ…」
「そう。…にしても綾子ねえ…」
くっくっく、と喉のそこで笑う凛。
「何が可笑しいのですか?」
「いやあ、綾子は厄介なのに好かれるなと思ってさ。あんたでしょ、ランサーでしょ」
「ランサーもなのですか?!」
「あ、いや、ランサーは違うか。・・・あれ?綾子がランサー好きなんだっけ…?」
「そんな話を聞いたことがありますね」
そう言ってうなずく、桜。
ちょっとショックを受ける私、そうですか、ランサーですか…。
いやでも、ランサー…。殺められますね…。
「大丈夫よ…メデゥーサ…。ランサーにはスカサハがいるわ…」
「そうよ、スカハサがいるのよ」
「うわっ?!?!?!?!?どこから声が?!?!?!?!?」
「あ、私の携帯からです」
最近スマホに代えまして、そこで姉様方がこう色々とありまして、召喚できました。
ということで今、姉様方も凛と桜にご挨拶をさせていたところでして。
…いえ、すみません。これからです。
「はじめまして、私はステンノ。メデゥーサの姉です」
「はじめましてっ。私はエウリュアレ。メデゥーサの姉です」
「二人は双子なので、どちらが上ということはないのですが。ステンノ姉様を上姉様、エウリュアレ姉様を下姉様とよんでます」
「へー。あ、私は遠坂凛。凛でいいわ」
「私は間桐桜といいます。よろしくおねがいしますね」
「…そういえば、メデゥーサのマスターには夢の中であったけれどちゃんと挨拶しなかったわね?」
「そういえば、そうだったわね、私」
「…あのときは本当にお世話になったわ。これからも妹ともどもよろしく頼むわね」
「いえ、こちらこそお願いしますね」
なんて挨拶もそこそこ、に。
そう言えば先程から凛の携帯がなっているのですが。
「ところで凛」
「あー…、話をしてれば、綾子だわ。どうするっかなー、春の服を見たい、って言われてるのよねえ」
「いいじゃないですか、行ってきたら」
「そうなんだけどー、そうじゃないっていうかー」
「アヤコ?!?!?!アヤコですか?!?!?!?!?!?ちょっと凛!行かないといけない!」
「おわっ?!?!?!?!?…ああ、わかったわよ。まあ、ちょっと用事があるからいけない、って返してはいるからあれなんだけど」
「それは、私達の買い物に付き合うとかそういう理由で。ハリーハリー!」
そう言って凛の腕を取り駆け出す私。それを苦笑いしながら後を追いかける桜。
私のスマホの中から「ちゃんとアナをやるのよ」という姉様方の声。
そうして、私達は、アヤコがいる場所へと向かったのでした。