私と綾子と   作:のゔぇんぶれ

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短編で一回限りだったはずなのに連載になってる…

そういうこともあるよね!

今回はメドゥーサ視点。


私と綾子とーそのニー

冬木市 某所

 

「制限時間あるなら制限時間あると言ってください!」

 

「えっ?!あ、ごめんなさい…。でも説明前に走り去ったのはライダーさんの方…いえなんでもないです…睨まないでください…」

 

「せっかくアヤコといい感じになれそうだったのに…」

 

「(ああ、此間、一緒にいた子がアヤコさんですか。なかなかに)」

 

「テヲダシタラコロス」

 

「ひぃっ?!何も言ってませんよ?!」

 

「まあ、いいです。さぁ、早く。早くください」

 

「(これ、毟られつづけるのかなぁ…)」

 

 

 

冬木市 マウント深山内

「(なるほど、小さいとこう見えるのですね。あ、これサクラが好きそうですね。今度のアルバイト帰りにお土産として買っていきましょう。…これは姉様方が喜んで食べそう。私がこんな状態になったと知ったらどう思うのでしょうか。)」

 

わたし、メデューサ。あ、ちがう、アナ、です。

ゴルゴーン三姉妹の一番下で、姉様達とマスターとアヤコ、が好きです。

あ、マスターといってもわかめの方ではないです。サクラの方です。

ワカメハシスベシ。ジヒハナイ。

 

さて、わたしはアルバイト先の骨董品店があるマウント深山を歩いています。

時間は学校が終わる時間帯。

ぼちぼちと学生さん達がここで買い食いをしている時間です。

 

「あれ?此間の?」

「はい…?」

 

釣れた!アヤコが釣れましたよ!

いえ、落ち着いてくださいメデューサ。今の貴方はアナです。

ここでテンションが上がってはいけません。coolになりなさい。

 

「あ、此間のお姉さん」

「いやー、よかった。なんかボヤ騒ぎがあった後、顔あわせられなかったからさー。心配したんだ」

「そう、ですが。それは申し訳ない、です」

「いいんだ。こうやって無事に顔見れたし」

 

そういって笑うアヤコ。

やはり可愛い。アヤコは可愛い。食べちゃいたいぐらい可愛い。

というか食べたい。

…はっ、いけない。coolになりなさいアナ。

 

「へぇー、その子がわくわくざぶーんであったって子?」

「なかなかに可愛いじゃないか」

「そうですね。ですが姉さん、先輩、わかってますよね?」

「「はい」」

 

アヤコの後から、アヤコと同じ学生服をきた女性二人と同じ高校に通っているだろうな、って分かる学生服の男性が現れました。

すっかり忘れてました…。アヤコが帰ってくるということは、リンもシロウもサクラも帰ってくるということに…。

あれ?サクラは弓道部なのでは…?

 

「(今日はミーティングだけの日ですよ、ライダー)」

「(サクラ?!直接脳内に話かけるのはやめてください?!…っていうかバレてる?!)」

「(マスターですから)」

「(…はい…)」

「(大丈夫。姉さんも先輩も気づいてません。なので私は何も言わないわ)」

「(ありがとうサクラ…サクラがマスターでよかった…)」

 

「そうだ。この前名前を聞いてなかったんだわ。名前何ていうの?私は美綴綾子。気軽に綾子でいいよ」

「メデュ…じゃない。アナです」

 

危ない危ない思わず真名の名前を言ってしまうところでした。

シロウはともかくリンにばれたら大変なことになるところでした。

 

「アナちゃんかー。いい名前だね」

「ありがとう、ございます」

 

凄い嬉しい。アヤコが褒めてくれました。

アヤコ…!アヤコ…!アヤコ…!アヤコ…!

 

 

 

 

 

 

ぽんっ、となる前にサクラにとんっ、とされました。

危なかった…私ではなければ首が落ちていた。

 

 

 

目を覚ますとアヤコが心配そうにそばに居てくれました。

なんでしょうか…ここは天国…?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




3話に続く。

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