ひなたぼっこの研究者 作:たんぽぽ
原作では、ハリーが医務室での安静を言い渡されてから数日中に、オリバー・ウッドが死んだような顔でお見舞いに来る出来事があったはずだ。ハッフルパフの私にとっては居づらい雰囲気になること間違いなしなので、就寝時間直前にお見舞いのお菓子を渡すだけにしておいた。
もうすぐクリスマス。
たぶん、原作通り
さて、三年生以上の生徒にお待ちかね、ホグズミードへ行く日がやって来た。
「一旦解散して、待ち合わせにしましょう」
スーザンの提案に一瞬考え、すぐにその意図が掴めた。ジャスティンとザカリアスにも通じているようで、二人も頷いている。
「では、二時間後に『三本の箒』で待ち合わせで構いませんね?」
ジャスティンの言葉通りにすることが決まり、私達は一時解散することになった。
もちろん、その目的はクリスマス・プレゼントの購入だろう。スーザンはホグズミードで買うことに決めたようだ。私? ホグズミードだとかぶるかもしれないから、手作りか他の場所での購入。
とまぁこんなわけで暇になっちゃったので、ルーナへのお土産でも見て回りますか。
*
ハリーの父ジェームズ・ポッターとシリウス・ブラックは、学生時代に無二の親友であったこと。ハリーの名付け親はシリウスだということ。シリウスはリリーとジェームズ・ポッターの秘密を守り抜く『秘密の守り人』になったが、ヴォルデモートにその情報を売ったということ。シリウスを追い詰めたピーター・ペティグリューは、吹き飛ばされ、死亡したこと。
魔法省大臣コーネリウス・ファッジ、マクゴナガル先生、フリットウィック先生、ハグリッド、そしてマダム・ロスメルタの会話の中で語られた内容はきっとハリーにとっては衝撃のものだろう。
大人達が立ち去った後、ハリーはノロノロと透明マントをかぶり、姿を消した。
「ロン、ハーマイオニー」
私が声を掛けると、二人はビクッとしながら振り返った。
「ハリーにブラックを追い掛けるなと言っても逆効果ですからね」
そう言うと、二人ははぁ、とため息をついた。
「どうせ、ブラックを追い掛けろって言ったところで結果は一緒さ」
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買い物を終えて集まった
「リズは今年もホグワーツに残るのよね?」
「はい。家に帰っても特に何もないですし」
「お土産持って来ますから、楽しみにしていて下さいね」
「クリスマス・プレゼントもだけどね」
「もちろんです」
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そろそろ、スキャバーズにお目に掛かっておきたい。今度ロンに頼んでみよう。