俺の名はクロロ=ルシルフル。
俺が13歳の時流星街をでて幻影旅団、クモを結成した。
結成当初は俺、マチ、パクノダ、ノブナガ、ウボォーギン、フェイタン、フィンクス、シャルナーク、フランクリンの九人だった。
今では頭の俺と十二本足のメンバーが揃っている。
クモを結成して十年程経った頃、四番の団員になったヒソカが子供をアジトに連れて来た。
「ヒソカか。そのガキはなんだ」
「僕の妹さ♡今回の仕事に役立つと思ってさぁ♠」
ヒソカが連れて来たガキはヒソカの妹でマドカといった。
見た目は赤い髪に金の瞳と色彩は似ていた。性格の方はどうなのだろう。
ヒソカの言う〝仕事に役立つ能力〟とはいったい何なのか試してみる事にした。
ヒソカはマドカにこのビルを歩いて来るように言い、マドカはこれに従った。
少し経つとヒソカの携帯にマドカから連絡があった。
俺は何処に居るのか円で探ると屋上に居た。
何をするのかとマドカに集中していると、俺達の集まっている広場に突如〝扉〟が現れた。そして、その扉を開けマドカがやって来た。
なるほど放出系の能力か。だが扉を作っているという事は具現化系も入っているのか? 対極に位置しているはずだぞ。
その後マドカの実力を見る為団員と手合わせをさせた。
立候補したのはウボォーだった。
俺はウボォーに殺すなとだけ伝えて送り出した。
マドカがウボォーと戦い出し、俺はヒソカにマドカの実力を聞く。
「ヒソカ、マドカの実力は如何なんだ?」
「念の才能では僕以上♡点数を付けるなら100点、ただし念だけならね♠身体能力がまだまだなんだ、子供だから仕方ないけど♢後は戦闘経験を積ませたいね♡」
ヒソカがここまで評価するとはな。
「何時か僕のデザートになってくれると信じているんだ♡」
なるほど目を付けているという事か、気の毒にな。
そんな話をしているとマドカが発をした。
その発は強化系の様でマドカを覆うオーラが跳ね上がった。
なるほど、放出系なら強化系とも相性は良い。
それにしても戦いが始まった時より明らかにマドカの動きが良くなってきている。
この短期間の戦闘で成長しているだと。なるほど、流石ヒソカの妹だけはある。
その時マドカが新たな発をした。
作りだされたのは氷の剣だった。
どういう事だ氷を作り出すなら変化系か具現化系のはずだ。メモリの無駄遣い……いや、そんな気はしない。
もう少し様子を見るか。
試合を止めるとマドカは体力が尽きたのか床に倒れていた。
なるほどフェイタンと同じスピードファイターか。
マドカの念系統を聞くとヒソカが答えた、全ての系統が使えるのだと。
なるほどそんな能力者がいるとはな。
それにしてもマドカの能力は有用だ。取ってしまおうかとも考えたが、マドカの能力のままの方が使い勝手が良いと判断した。
転移能力を取れば俺がタクシー代わりに使われるだろう。そんな事は我慢できない。
翌日ワルイーダの屋敷へマドカも連れ仕事に行った。
その後も度々マドカを仕事に参加させた。
ある日はアジトの見張りとしてアジトに待機させた。
そんなある日仕事から帰る途中シャルにマドカの立場はどうするのか聞かれた。
「そうだな子供だからコグモか、あるいは……」
「あ、皆お帰り。ご飯できているよ」
俺の話に被せるようにマドカが声をかけて来た。もうアジトだったか。
このアジトは電気、ガス、水と生活に必要な物が揃っている。
「そうだな〝クモの巣〟というのはどうだ」
「クモの巣か、そうだなマドカに何か専用のアイテムでも持たせておくか」
俺の言葉に納得するシャル。
ごそごそと携帯を取り出し何処かに連絡している。
マドカに持たせる物の事だろう。
今まで俺達はかなり暴れて来た。恨みも買っている。
今後俺達専門の念の使い手が現れないとも限らない。マドカはそんな時用のカードだ。
クモであってクモでない、そんな存在はジョーカーになるかもしれない。
数日後シャルからペンダントを渡された。
十三本の糸が絡まるクモの巣をモチーフにしたペンダントだ。
「マドカ、これをやる。何時も着けておけ」
「ペンダント? ありがとう」
マドカはクモの巣のペンダントに首を傾げたが、さっそく首にかけた。
マドカがクモと関わり出し一番にちょっかいをかけ出したのは戦闘組だ。
マドカは
ウボォー達と戦った結果マドカが怪我する事は良くある事で、新たに
更に気を良くした戦闘組は盛んにマドカと手合わせし出した。
フェイタンに拷問の手伝いをさせられた事もあった。
その後マドカは青い顔をして去って行った。
最終的に分かったマドカの念は〝
だが他にも念がありそうではあるが。
それに戦闘での成長スピード、ヒソカが目を付けるのも分かる。
クモから離れられないようにしていけばいい。少しづつじっくりと。
「マドカ、クモを裏切るな」
もうお前はクモの糸で雁字搦めだ。そう、お前は〝クモの巣〟だ。
クロロのカリスマ性が全然表現できませんでした。
少し文章を追加しました。