奇跡のなくパーティーに   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
今回は作者の妄想が爆発しています。
視点はベルンと穹になっています。
イチャイチャ成分を補給や補給♪
ブラックコーヒーが必要かどうか分かりませんが、
楽しんでいただけると嬉しいです。

それではどうぞ。




宴18 絶対の魔女が作った媚薬は絶大です

私がまた司会?

これで何度目なのよ……全く。

まぁいいわ。今日の私は機嫌もいいから。

 

「…それにしても屋敷に僕達2人だけっていうのは珍しいよね」

「そ、そうね……」

 

穹が言った通り、

この屋敷には私と穹の2人しかいない。

ラムダ達は朝から何処かに出かけて行った。

その際、私に……

 

『ベルン。私達、明日の朝まで帰ってこないから♪』

 

みたいな事を言ってきたのよね……

しかもその際に透明な液体が入った瓶を渡してきた。

ラムダ曰く、羅奈と2人で作った紅茶用のシロップだそうだ。

何でも私でも飲めるかどうか感想が聞きたいので試してくれとの事……

はぁ……めんどくさいわね。

 

「ベルンどうしたの?、溜息なんか吐いて……」

「ラムダにこれの感想を頼まれたの」

 

例の瓶を穹に見せながら説明する。

これには彼も溜息を吐いていた……

 

「怪しい薬だけじゃないだけマシなのかな……」

「確かにマシね」

「でもなんか裏があると僕は思うんだけど勘繰り過ぎかな……」

 

穹の言いたい事も分かる。

あのラムダ(バカ)の事だから何かしら裏があるんじゃないかと……

 

「まぁ……その時はその時よ。穹、梅干し紅茶でも飲む?」

「うん。飲む」

「じゃあ私、ちょっと作ってくるわね……」

 

時間も夜の20時過ぎだし、

梅干し紅茶を飲んでお風呂に入って寝ようかしら……

私は梅干し紅茶を作る時だけは魔法は使わない。

……何故かって?

そうしないと美味しくならないのよ。

それに……穹に私が作ったの美味しいって言ってもらいたいし///

 

 

 

 

梅干し紅茶を作り終わり、

リビングに戻る。

 

「はい。穹の分」

「ありがと……」

 

穹に紅茶を渡した後、

私もソファーに座る……

そしてラムダから渡された瓶のコルク栓を開ける……

 

「…ねぇ、それ本当に入れるの?」

「やらないとあのバカがうるさいでしょ?」

「そうだけど……」

 

不安な表情をする穹。

私の事を心配してるのはすぐに分かった……

それだけでも私は嬉しかった。

そう思いながらも自分の梅干し紅茶にラムダが作った紅茶のシロップを入れる。

 

(紅茶の色が変色しないっていうのがまた怪しいわね……)

 

まぁ……変化しないだけ良しとするわ。

少しだけ安心した私は梅干し紅茶を口にする……

 

(……?、この梅干し紅茶……なんか美味しすぎるわね)

 

気のせいか()()()()()()()()()

自分で作る特製の紅茶だから変な調味料は絶対に入れてない……

いつも通り作った筈なのに何故か美味しすぎる。

その時だった。自分の体が熱くなっていく感覚になった……

 

(な、なに…コレ…体中が……熱い)

 

それだけじゃなく胸の辺りが苦しくなってきた。

そのせいで手に持っていた紅茶のカップを落とし割ってしまう……

 

「はぁ……はぁ……はぁ……」

「ベルン?、顔が赤いけど大丈夫?」

 

カップを割った音と私の様子が変だと思った穹が、

私の元に近づき心配そうな声をしながら聞いてきた。

 

(なんで……穹の顔を見たら体がさっきより……熱い)

 

それどころか息をするのも苦しくなってきた。

しかもさっきの比じゃないくらい……

と、とりあえず……

 

「わ、私は大丈夫……」

「……ほんとに?」

「うん…だから……今は1人に…させて」

「…分かった、何かあったら呼んでね?」

 

そう言うと穹はリビングから出ていった。

平静を装ってても未だに胸が苦しい私は原因である瓶を手に取る。

すると小さい文字でこう書かれていた……

 

"ラムダデルタちゃん様と羅奈の特製の絶対媚薬"

 

それを見た私は血の気が引いた……

媚薬……興奮作用を高める薬だというのは聞いた事がある。

効果作用は薬の強度によって違うらしいけど……

あのラムダ(バカ)、だから私に(・∀・)ニヤニヤしながら渡してきたの!?

う、迂闊だったわ……

 

(穹は……今頃……)

 

思考も今の自分の事より穹の事しか考えられなくなってきた……

それを考えたら余計に体が熱くなってきた。

今頃……お風呂にでも入ってるのかなぁ?、あっ……考えたら私も入りたくなってきちゃった……今から穹のところに行けば間に合う…のかな?

 

 

気づけば私はふらふらしながらも穹を捜しに向かっていた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(ベルン……大丈夫かな?)

 

屋敷のお風呂に浸かりながら、

さっきの事について考える……

ベルンがラムダから渡されたという透明な液体を自分の梅干し紅茶に入れて飲んだ後、

突然、カップを床に落とし彼女の息づかいが荒くなった。

心配になった僕が声をかけても本人が大丈夫だと言っていたから先にお風呂に入ってるんだけど……

 

 

 

 

ーーガラッーー

 

 

 

 

お風呂場のドアの開く音が聞こえ誰が入って来たのかと思い振り返る。

そこにいたのは……

 

「…………」

「…ベ、ベルン!?」

 

僕が驚いている理由?

それは混浴でもないのに身体にタオルを巻き、僕の事をじっと見つめて佇んでいるベルンがそこにいたからだ。

 

(ちょっと待って、これどういう事!?)

 

考えている間も束の間、

ベルンは軽くシャワーを浴びた後、

僕の隣に寄り添ってきた……

 

(見てない…見てない……というか何!?、ベルンの表情が分かんないんだけど!?)

 

今の彼女は無言状態。

…というより頬を赤くして息が荒い。

落ち着け僕!、圭一兄みたいにKOOL(クール)になるんだよ!

 

「見たいなら……見てもいいわよ?」

 

ベルン…今なんて言った?

今の言葉、僕の聞き間違いだよね……?

 

「ねぇ穹……黙ってないで何か言いなさいよ」

「あ…いやその……色々と当たってるんだけど……」

 

主にベルンの胸とか。

しかも湯気とかのせいで普段より色っぽく見える……

そんな事を考えているとベルンは僕の首に手を回した。

彼女の顔が間近に、そして……

 

「んっ……」

「っ!?」

 

ベルンにキスされた……

突然の事なので状況整理ができない。

な、何でこうなったの!?

とりあえず離れるように抵抗しようとしたが……

 

「んぅ…んちゅ……んはぁ…そらぁ♡」

 

させてくれなかった……

しかも今されてるのは俗に言うディープキス状態。

僕の事を逃がすまいと抱きしめる力を強くしていた……

そして唇を離すとそこには銀の糸が垂れ下がる。

ベルンは恍惚な表情になっていた……

 

「ねぇ…そらぁ………………………………()()?」

 

…Why?

目の前にいる彼女はどういう意味で言ってるの!?

それ以前に色気で誘うのは羅奈とクイナで充分だよ!

…って何を言ってんのさ僕は!?

 

「…今、私以外の女の事……考えたでしょ」

 

あれ……湯船に浸かってるのに寒気がするのは何でだろうね……

それからベルンの背後に般若が視えるのは気のせい?

 

「そんな穹には………罰ゲームよ♡………んぅ♡」

「ベル………んむぅ!?」

「あッ…もぅ……そらぁ…逃げちゃダメよ♡」

 

僕の抵抗も虚しく、

ベルンは気がすむまでキスをしてきた……

本当に何でこうなったの?

 

(まさかラムダの作ったっていうアレ……まさか媚薬だったんじゃ………)

 

 

 

気づいた時にはもう時すでに遅しだった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

重い瞼を開けると外はすでに朝だった……

身体を起こした瞬間、頭痛が襲ってきた。

 

(痛ッ!………私…なんで?)

 

隣を見ると何故か穹が寝ていた。

という事は穹の部屋かしら?

とりあえず着替えようと思った私はある違和感が……

 

「なんで私……穹の私服なんて着てるのよ?」

 

自分の服じゃなく穹の服を着ていた……

それ以前になんでか服の下がスースーするわね。

 

「…………っ!!?///」

 

その理由はすぐに分かった。

何故なら私の服の下は生まれたままの状態だった……

 

「あ。ベルン……起きた?」

「穹……なんで私、穹の服を着てるの?」

「そ、それは……」

 

穹が起きたので私が理由を聞くと、

答えにくそうに渋っている……

そして意を決したのか……

 

「昨日の事……ベルンは覚えてない?」

 

昨日……?

そう言われた私は思考を巡らせる。

確かラムダが作った透明な液体が入った瓶の正体が媚薬だと知って……

それから穹がお風呂に入っているのを知ってたのにも関わらず私は入って………は?

 

(な、なんで覚えてんのよ!?)

 

その後……確か私……穹とキスして…………って!!?

 

「あっ……あのわたっ……私///」

「あー……僕は気にしてないから」

 

私の表情を見て察したのか、

それ以上は何も言わなかった。

媚薬のせいとはいえ穹と一緒にお風呂に入った挙げ句、自分からキスを穹に何度もしてしまった事を今になって思い出してしまった……

 

(あの後もしかして穹が運んでくれたんじゃ……)

 

それなら納得がいく。

お風呂に入った後の記憶は何故かない。

そして私が穹の私服を着ている理由はそれで説明が着く。

 

「穹ー!、ベルンしらないー?…………あ」

 

ドアが乱暴に開き誰かと思い振り向いたら、

媚薬を作った諸悪の根源のラムダ(バカ)の姿が……

 

「ラムダ~………!!!」

「じゃ私はこの辺で!」

 

あのバカ……今すぐ絞めるわ。

でもその前に……

 

「ベルン……媚薬の事…気づくの遅れてゴメンね?」

「いいの。あの時、私も穹に言わなかったのが悪いもの……だから……」

 

穹の両頬に手を添えた。

そしてそのまま私は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼にキスをした……

 

 

 

 

 

 

 

 

「これが私からの誠意よ♪」

「あ……うん……」

 

 

 

 

これで少しは私の事を意識してくれるかしら?

そうであって欲しいけど………ね♪

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




読んでいただきありがとうございます。
こんなベルンもいいなと思い我慢できず書いちゃいました。
次回もよろしくお願いします。

「…よくも私に恥をかかせてくれたわね?」

…えー、満更でもない表情でも言われてもなぁ。
ちょ、ちょっと待っt……

「死ねっ!!」

アッー!?

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