奇跡のなくパーティーに   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
この回では「うー、うー」でお馴染み、
右代宮真里亞ちゃんが登場します。
あとマリアの家具である、さくたろうも出ます。

それではどうぞ。



宴11 墓場で運動会 前編

今日はお客様が来ていた。

戦人の従妹の右代宮真里亞(うしろみやまりあ)である。

最初は、こっちの世界に来れた事に驚いていた

戦人だったがワルギリアがマリアも『原初の魔女』だからと説明すると

納得していた。

 

「うー、戦人に頼み事ある」

「俺に頼み?」

「今度、真里亞の学校で運動会するの。ママも見に来るから練習付き合ってほしい、うー」

 

運動会かぁ……

懐かしい響きだよ。

 

「別に構わねぇけどなんでわざわざ……」

 

なんか後ろの方でラムダと羅奈が目を輝かせてるよ。

これってもしかして……

 

「分かった!隠れて練習してマリアちゃんをバカにする奴も一緒にギャフンと言わせたい、という事だね!!」

「楽しそうだし協力してあげてもいいわよ感謝なさい!」

「うー!」

「お前ら、暇だっただけだろ……」

 

予想通りの流れだった。

するとラムダが運動会らしい場所に移動すると言い出した。

で、魔法を使って移動した場所は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「夜は墓場で!、うーんどーかーい!!」」

 

墓場だった。

なんでここを選んだのさ?

 

「え?、日本って墓場で運動会するんでしょ?」

「伝統だってラムちゃんから聞いたけど?」

「お前ら2人は日本をなんだと思ってんだ……」

 

間違った知識を言うラムダと羅奈(バカ2人)

それにそれは有名なお化けの学校だよ……

 

「ラムダ、火の玉がないと雰囲気が出ないわよ!」

 

ベルンが珍しく乗り気なんだけど……

 

「うー、テレビじゃもっと人いっぱいで行進してた」

「ラムちゃん、どうせなら賑やかにしましょ?」

「そうね!やっぱりなんでも賑やかなほうがいいわよね♪」

「おい……お前まさか……」

 

戦人の止める声をよそに、

そぅれ!と言いながら指を鳴らすラムダ。

すると上空にブラックホールみたいな物が出現し、

その穴から煉獄の七姉妹とマリアの家具さくたろうが落ちてきた。

ちょっと怖いな光景がカオス過ぎて……

 

「呼んでくだされば駆けつけましたのに……」

「全員、一気に呼びたくて~」

「気持ちは分かりますが……」

 

ルシファーの言い分も分かる。

てかラムダは、もうちょっと丁寧に呼んだ方がいいと思うよ?

 

「そういや真里亞は何の競技に出るんだ?、それを練習したいんだろ?」

「うー、騎馬戦!!」

「よりにもよって……俺が殺される……」

 

戦人、そればかりは諦める他ないと思う。

僕だって本当はやりたくないよ……

騎馬戦ってかなり体力使うし。

 

「せっかくだしプログラム通りにやりましょ。マリアちゃん、運動会のしおりある?」

「うー、ある」

「…赤組、白組の組み分けはどうするの羅奈?」

「うーん……、ラムちゃーん組み分けどうする?」

「そりゃもちろん!」

 

ラムダが提案した赤組、白組。

それは……

 

 

 

 

赤組:ラムダ、べルン、羅奈、煉獄の七姉妹

 

 

 

 

 

白組:僕、戦人、マリア、さくたろう

 

 

 

 

 

 

というふざけたチーム分けだった。

ちょっとこれはラムダに話をしないと♪

 

「ちょっと穹、なんでそんな怖い顔してんのよ?」

「……ラムダ。仏の顔も三度までって諺を知ってる?」

「す、すみませんでした……」

 

まぁ、ラムダはこうやって話せば分かってくれるから。

それにしても人数的にも戦力的にも問題がある気がすなぁ……

今、この場にいるのはワルギリアを除いて14人。

 

「…人数を1人足そうか、クイナ!」

 

指を鳴らすと魔法陣が展開され

僕の呼びかけに応じたクイナが現れた。

 

「マスターお呼びでしょうか?」

「今から運動会やるからクイナも参加してほしいんだけど……」

「構いませんが私はどちらに入ればいいでしょうか?」

「…人数と戦力的な意味で赤組に入って」

「妹達と同じチームという事ですね。承りました♪」

 

で、公平にする為に結果的に

こんな感じになりました。

 

 

 

 

 

赤組:クイナ、煉獄の七姉妹

 

 

 

 

 

白組:僕、ベルン、羅奈、ラムダ、戦人、マリア、さくたろう

 

 

 

 

 

という8対7という感じに分けた。

このチーム分けに異論を言う人はいなかった。

今更なんだけど僕達白組ってロリとショタしかいない気がする……

傍から見たら戦人に犯罪臭が……

 

「それでは魔法は一切禁止でいいな?、ラムダデルタ卿とベルンカステル卿相手では歯が立たん」

「マスター、お手柔らかにお願いしますね?」

 

ルシファーからしたらそう見えるよね。

でも安心して?、その為にクイナがいるんだから。

そんな事を考えてると戦人が………

 

「おい!、運動会で体操着を着用しないとは何事だ!!!」

「黙れ!!」

 

あ、戦人がルシファーに刺された……

大丈夫……じゃなさそう……

 

「私は動きやすくてイイと思うけど?」

「雰囲気って大切だしねー♪」

「ラムダデルタ卿、羅奈様まで!!」

 

いつの間にかラムダと羅奈は体操着に着替え終えていた。

…僕?、ジャージに着替えたよ。

 

「お言葉ですがそうやって甘やかすから戦人が付け上がるです!。私は着ませんよ!、クイナ姉様やみんなだってそ……」

 

そう思うでしょとクイナや妹達に同意を求めようとする

ルシファーが振り向くと、そこには……

 

「意外と可愛いかも……」

「うむ。布が軽いし通気性がいい。確かに運動に適しているな」

「マスター♪、似合ってますかー?」

 

上からアスモデウス、ベルフェゴールそしてクイナ。

他の七姉妹も体操着を着用していた。

で、結局ルシファーも着る事になった。

ようやく運動会を開始する事になりました。

 

 

 

 

 

『えーそれでは挨拶等は省略しましてプログラム5番、玉入れ』

 

 

 

 

 

あ、ワルギリアが司会とかをやってくれるんだ……

 

「玉入れ?、コレをあのカゴの中に入れればいいのか?」

「そうね、それで数が多い方が勝ちってルールよ」

「ふむ……」

 

玉入れのルールが分からないベルフェゴールに

クイナが分かりやすく教えていた。

 

「人にぶつけて妨害するのは……」

「ベルフェ、雪合戦じゃないんだからそれはダメよ」

 

一方、僕達白組はというと……

 

「うー真里亞、届くか分からない……」

「まぁ大人用の大きさだからな」

「…ほんとに届くかは怪しいけどね?」

 

ラムダと羅奈を見てみると楽しんでいた。

ベルンはあんまり楽しそうじゃないけど……

 

(運動会なんて何年振りだし僕も楽しむ事にするか……)

 

玉入れの競技が終わった後、

ベアトとロノウェがやって来て七姉妹にはベアトが作ったお弁当、

僕達白組にはロノウェが作ったお弁当を頂いた。

余談だが食べてる最中に起きた以下のやり取り……

 

「マスター♪、玉子焼き作ってみたんで食べてください」

「穹~私の特製リンゴパイも食べて?」

「ねぇ穹……その、私のハンバーグも食べて?」

 

クイナ、羅奈、ベルンの3人が互いに作ったお弁当を

僕に食べてとせがんできた………

しかも体を密着させてくる。

で、他の周りの反応はというと……

 

「うわ~、羅奈とベルンも大胆ね~♪」

 

これ、ラムダ。

 

「うー穹、仲良しー」

「うりゅ~」

 

これ、マリアとさくたろう。

 

「「「「「「「クイナ姉、大胆過ぎ……///」」」」」」」

 

これ、煉獄の七姉妹。

 

「戦人~、妾もお前に食べさせてやろうか?」

「謹んで遠慮するぜ」

 

これがベアトと戦人。

戦人も素直じゃないよね……

っていうかそんな事を考えてる場合じゃなかった!?

 

「「「……………」」」

 

そこの3人?

表情は笑ってるのに目が笑ってないよ?

しかも僕の周りだけ氷点下並みに寒いのは気のせい……だと思いたい。

このやり取りは後半戦が始まるまで続いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




読んでいただきありがとうございます。
後編に続きます。
それではまた次回。

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