奇跡のなくパーティーに   作:ゆるポメラ

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ゆるポメラです。
前回の予告通りオリジナルになります。
視点はベルンになります。
煉獄の七姉妹も出てきます。
個性的な七姉妹を上手く表現できるか不安ですが……
それから新しいオリキャラが出ます。
楽しんでいただければ嬉しいです。

それではどうぞ。


宴10 煉獄の魔女

また私が司会?

本当に物好きなヤツね……

まぁいいわ。退屈しのぎになりそうだし……

 

「ねー、ラムちゃん……」

「なにー?」

「暇だね」

「そうね。私達4人だけってもなんかねー……」

 

超パァな2人が説明した通り、

今この屋敷には私達4人しかいない。

ちなみに穹は厨房にいる。

 

「戦人とベアトはワルギリアの3人で買い物だしー」

「ロノウェも執事の集まりがあるって言ってたし……」

「「はぁ……暇……」」

「リバーシをやりながら何言ってるのよ……」

 

ラムダと羅奈が溜息を吐く。

ま、私達しかいない理由は2人が説明してくれた通り。

それでバカ2人はリバーシをやりながら暇を潰している。

もう20回くらいやってるわね……さっきまで数えてたけど。

 

「…3人共、プリン作ったけど食べる?」

「「食べる食べるー!」」

「ねぇベルン、この2人まだリバーシをやってたの?」

「20回くらいやってたわよ」

「やり過ぎじゃない?、はいベルンの」

「ありがと……」

 

穹からプリンを受け取る。

私は、あんまり甘い物は好きじゃないけど彼が作ってくれたものは別。

昔から私好みの甘さにしてくれるから文句は言わない。

というか言わない。

 

「やっぱり穹の作るプリンは美味しいわねー♪」

「羅奈だって作れるじゃん」

「え、でも私が作るプリンより美味しいわよ?、こんな味なかなか出せないもん」

 

お菓子作りが得意な羅奈でさえも絶賛する穹の手作りプリン。

実際本当に美味しいのは事実。

ここだけの話、穹の作るプリンは彼の母親直伝だというのを

小さい頃に私だけに教えてくれた事がある。

 

「それにしても今から私達4人で何すんの?」

「リバーシは私とラムちゃんでやったしー……」

「…本でも読めば?」

「そうよ。退屈しのぎにはなると思うけど?」

「「やだ!」」

 

まぁ私は本を読むのは嫌いじゃないけれど……

 

「ラムちゃん何とかならない?」

「七姉妹でも呼ぼうかしらね……」

「「七姉妹?」」

 

あら。穹と羅奈は知らないなんて意外ね……

 

「…ベルン、ラムダが言ってる七姉妹ってなに?。ラムダの妹か何か?」

「違うわよ。簡単に言うとベアトの家具よ……それにラムダに妹なんていたら嫌よ」

「そういえばそだね」

 

穹に簡単に説明すると彼は納得したようだ。

それにしてもここで天然なんて出さなくても……

しかも七姉妹をラムダの妹って……く…くく……

 

「ちょっと!、なに2人して私の事をdisってんのよ全く……七姉妹!」

 

ラムダが私と穹に文句を言いつつ指を鳴らすと、

ベアトの家具『煉獄の七姉妹』が現れる。

 

「傲慢のルシファー、ここにッ!」

「嫉妬のレビィアタン、ここにッ!」

「憤怒のサタン、ここにッ!」

「怠惰のベルフェゴール、ここにッ!」

「強欲のマモン、ここにッ!」

「暴食のベルゼブブ、ここにッ!」

「色欲のアスモデウス、ここにッ!」

 

穹と羅奈を見ると唖然としていた。

七姉妹を見て、そんなに驚く事なの?

 

「ねぇねぇラムちゃん、この子達が煉獄の七姉妹?」

「そうよー……ってか羅奈は知らないの?」

「私と穹の世界(カケラ)だと名前だけしか知らないって感じだよー?」

「…個性的な子達だね」

 

穹と羅奈の世界(カケラ)だと煉獄の七姉妹の名前だけは

知ってるみたいに聞こえるわね……

更に穹が言った言葉を聞く限り、実物もとい本物を見るのは初めてみたいね。

 

「ラムダデルタ卿、そちらの2人は……?」

「私の親友の緋未月羅奈よ。ベルンの隣で紅茶を飲んでる男の子が柚深月穹」

「気軽に羅奈でいいからね、ルシファーちゃん♪」

「えっ、は、はぁ……」

 

穹と羅奈って私とラムダと同じ大魔女の位があるのよね……

これはラムダから聞いた話で羅奈は相手が家具だろうとフレンドリーに接する。

…私?、あんな風船女なんて大嫌いよ。

死んでも友達なんて言いたくないわ、吐き気がする。

 

「暇だからどうにかして~」

「ボードゲームでもいいから何かないかな?、ルシファーちゃん」

「人生ゲームでよければ……」

 

なんで人生ゲームなのよ……

だいたい人数的に無理じゃない。

確か最大で7人までじゃなかった?

 

「ルシ姉、未開封の12人専用の人生ゲームならあるけど?」

「ベルフェなんでそんなもんがあるのよ……」

「マモンが最後の1つだったから買ったて……」

「私やりたーい!、ラムちゃんも一緒にやろー?」

「「「「「「「えっ!?」」」」」」」

「ま、リバーシをやるよりはマシね。ベルンと穹も一緒にやるわよー」

 

12人専用の人生ゲームって一体なんなのよ……

しかも私と穹も巻き込むとかバカじゃないの?

別に暇潰しになるならいいけど……

結局、私と穹も参加する事になってしまった。

っていうか……

 

「人数足りないじゃない……」

 

ここで問題が発生した。

人数が足りない。私と穹、ラムダと羅奈で4人、煉獄の七姉妹を足しても

11人。あと1人が足りないのだ。

 

「マモンちゃん、この人生ゲームって12人じゃないとダメなの?」

「はい。買った時に必ず12人で遊んでくださいって注意書きが……」

「こ、これじゃゲームが遊べない……穹っ!!」

「なに?」

 

というか羅奈、なんで百面相なんてしてんのよ……

梅干しみたいな表情して気持ち悪いわよ……

 

()()()、呼んでくれない?」

「やだよ」

「だって穹の家具でしょー!?」

「僕は家具にした覚えはないんだけど?」

「私だって本当は嫌よ!、でもラムちゃん達と人生ゲームで遊びたいのー!」

 

羅奈が穹に文句を言ってるって珍しいわ。

ところで……

 

「穹って家具なんていたの?」

「向こうが勝手に自称してるだけ。僕は契約した覚えもないけどね?」

「で、どうするの?。羅奈がうるさいんだけど……」

「このままだとラムダも騒ぐから呼ぶよ。不本意だけど……」

「だからなんで私をdisってんのよ!!」

「…はいはい、ちょっと待ってて」

 

すると穹は召喚する魔法陣を展開した。

この魔法陣は私やラムダでも出現させる事ができる。

 

「…さぁさ、おいでなさい。煉獄の頂点に君臨し悪魔よ……」

 

穹が詠唱すると魔法陣が紅く発光し、

17歳くらいの少女が現れた。

 

「煉獄のクイナ……ここに」

 

その少女の特徴を一言で表すならサキュバスに近い。

尻尾は生えてるわ、悪魔の羽はあるわ、それにムカつくほどの胸が……

なんなの、私に対する当てつけか何かなの?

紅い髪を靡かせた少女は穹を見るなり……

 

「あ~ん♡、マスター♡」

「くっつかないで、鬱陶しい……」

「ちょっとクイナ!、穹にくっつかないでよ!!」

 

抱きついていた。

それを引きはがそうとする羅奈。

 

「ねぇベルン気づいた?」

「ええ、魔力が嫌というほど伝わってる」

「あの子、何者かしら?」

 

家具の割には魔力があり過ぎる……

というか、それ以前に穹から離れてくれないかしら?

そこのバカ2人。

 

「それでマスター、誰なんですか?、そこの()()()()2人は?」

「「あ"っ?」」

 

この女、私とラムダの事をクソガキなんて言わなかった?

 

「ちょっとクイナ。まな板魔女ならまだしもラムちゃんをバカにすると殺すわよ?」

「風船女、あんた今なんて言った?」

「ぷふっ♪」

「何笑ってんのよ!!、やっぱ呼ぶんじゃなかった……!」

「…だから僕は嫌だって言ったのに」

 

羅奈、あんたに初めて同情するわよ。

私もその女は好きになれそうにないわ

 

「マスター♪、ご用件は何でしょうか?」

「…12人専用の人生ゲームをやるからクイナも一緒にやらないかと思って」

「はい♡、ご命令であれば♪」

「じゃあやろ。」

「いっそ私と契約しませんか?」

「…お断りしまーす」

「あぁん♪。マスターのいけず~♡、でもそこも好き♡」

 

なんなのよ……

調子狂うわね……

ラムダが溜息を吐いてる羅奈に聞く。

 

「あの子、何者なの?」

「煉獄の七姉妹のオリジナルにして、家具でありながら大魔女なのよ。クイナは……」

「家具でありながら魔女!?」

「私と穹の世界(カケラ)だと穹と同じ異例の魔女なの。穹の場合は例外だけど……それでラムちゃんが『絶対の魔女』って呼ばれてるならクイナは『煉獄の魔女』って言われてるのよ……」

 

するとクイナがいつの間にか私の背後にいた。

気配すら感じなかった為、私とした事が気づかなかった……

 

「ふーん……」

「何よ?」

「………………小さくても需要はありますよ?」

 

なんで私の胸を見て言うのかしら?

いちいち癇に障るわね………

 

「あー煉獄の七姉妹のみんな?、この子があなた達のオリジナルで詳しい説明は省くけど、あなた達のお姉ちゃんよ」

 

めんどくさそうにクイナの事を説明する羅奈。

露骨に嫌そうな顔をしてるって事は、

よっぽど嫌いなのね……

当のクイナは早速馴染んでいる。

煉獄の七姉妹……特に長女のルシファーは姉ができた事に喜んでいた。

 

「…じゃ早速みんなで人生ゲームでもやろっか」

 

 

 

 

 

 

 

穹の合図で12人専用の人生ゲームを始める事になった。

結果的に割と楽しめたわ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




読んでいただきありがとうございます。
新オリキャラのクイナです。
こちらが彼女の簡単なプロフィールです。

容姿イメージ:『東方Project』の小悪魔

誕生日:12月2日(穹と同じ。後の話で公開予定)

血液型:A型、いて座(こちらも穹と同じ。後の話で公開予定)

一人称:私


・使用魔法:煉獄魔法(インフェルノマジック)



ちなみにクイナは今後も出させる予定です。
また別に連載している『奇跡のなく頃に』の『うみねこ編』でも
登場させますので、もし見かけたらよろしくお願いします。
では次回に続きます。

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