成層破戒録カイジ   作:URIERU

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カイジ、滂沱……!

オルコット、確信……!勝利……!演出的……華麗なる勝利……!

が、まだ……!まだ終わっていない……!流れていない……アナウンス……!

オルコットの勝利宣言はまだ……つまり、ついていない……決着……!

 

「うおおおぉぉお……!」

 

黒煙の中現れるカイジ……!SEはほんのすこし削れただけ……!

あのわずかなSEでは……!対レーザーシールドでは……防ぎきれないはずのミサイル……!

だが、カイジ……黒煙を抜けて……突撃……突貫……吶喊……!

 

「そんな、なぜ……!(……!?もう片方の手にもう一枚のシールド……!?そしてレーザーシールドは捨て去って、アレは……!あの武器は……!)」

 

驚愕……!カイジの策略……二枚重ね……散弾銃の接近戦と見せかけて……実は二枚……!

一枚目の影に隠し……ミサイルまで読んでの対物理シールド……!防ぎきる……!

 

「これで、お終いだあああぁぁ……!」

 

オルコット、ライフルを構えるも……すでに懐……!飛び込んでいるカイジ……!

撃たれる前に払いのける……シールドで……!そして、詰まり切る、距離……!

カイジの手にあるのは……六九口径パイルバンカー、通称盾殺し……!

接地……!オルコットの腹部へと定まる……狙い……!

 

「っ……!」

 

来たる衝撃に備えて……目をつむるオルコット……!

 

「……っう、うぅ……ぐ、うぅ……!」

 

しかし、来ない……いつまでたっても、衝撃……!訝しみ、目を開けるオルコット……

そこにいるのは泣きじゃくるカイジ……必殺の一撃を突きつけるも……引けない……そのトリガー……!

 

「(なんで……なんで泣いてるんだよ……俺……!勝てねぇだろ、打たなきゃ……!打たなきゃ……!負け組……なんでだよ……引けねぇ……重たい……なんで、俺こんなとこ飛んでるの……?なんのために戦ってるんだよ……!いや、勝つため……勝つため……だろうが……!)」

 

カイジは思い出していた……訓練中に声をかけてきた上級生……!

武器のアドバイスをもらい、知った……パイルバンカー……!

そして、その身に受ける……!衝撃……!壮絶……!

絶対防御があれど、その身を貫く……衝撃……強烈……!

 

「あ、あなた……何を泣いていらっしゃいますの……?」

 

「打てねぇだろ……こんなの……!負けるって、打たなきゃ勝てないって……分かってても……こんなもの人に……女の腹に向けて……打てるわけねーだろ……!」

 

「これは試合ですのよ……!?あなたに打たれたとして、文句など言いませんわ……懐に潜り込まれたのはわたくしの失態ですもの……ここで試合を投げるというのはわたくしに対する侮辱ですわ……!」

 

そういい、カイジへとライフルを向けなおすオルコット……!しかし……

 

「そういう……試合とか……勝つとか負けるとか……そういう問題じゃねぇ……!人として駄目……どんなにクズだろうと……俺には越えられねぇ……!この一線だけは……俺は……打たねぇ……俺は、打たねぇんだ……!」

 

周囲からはブーイング……!打て……撃て……打て……撃て……!

カイジにもオルコットにも向けられる……ブーイング……!

未だカイジを罵るもの……臆病者……軟弱者だと……!

 

「(なんて甘い男……しかし、これはわたくしの負け……ここでこの、カイジさんを撃ってしまってはわたくし自身を許せませんわ。それにいま落ち着いた気分でアリーナを見たらどうでしょう……なんと愚かな……わたくしの縋っていたものはこのようなものでしたの……?)山田先生、わたくしは勝負を降りますわ。この方を撃つ武器の持ち合わせは、わたくしにはありませんもの」

 

「え、えと。セシリアオルコット選手、降伏。勝者、伊藤開司!」

 

決着……セシリアオルコットvs伊藤開司……勝者、カイジ……!

しかし、歓声はまばら……むしろ、不満……!会場の空気……!

 

その会場の空気を感じながら……オルコット、決意……!

 

「山田先生、少しだけ時間をいただけませんこと……?」

 

「は、はい。大丈夫ですよ、ちょっとくらいなら」

 

「みなさんにこの場を借りて、謝罪致しますわ。一週間前にわたくしが行った教室、そしてこのアリーナでの言動、その数々。申し訳ございませんでしたわ」

 

下げる……頭……!アリーナへ来ている観客すべてへ……!

 

「そして、ひとつだけ言わせてもらいますわ……この試合に不満があるクラスメイトの方々。あなたがたの中にたった一週間で、カイジさんのようにわたくしに迫ることができるという方がいたら出てきてください。全力でお相手致しますわ。その気概もないのならばカイジさんを罵ることはやめてくださいまし。底が知れましてよ」

 

言い切る……セシリア、自分の思いの丈を……!

 

「ありがとうございました、山田先生。以上で終わりですわ」

 

女性として……男性から扱ってもらえる……その内が女性の花でしてよ……

そうでなくなったら……女性は、女性ですらなくなってしまいますわよ……

その思い、それは言葉にせず……気づかなくてはならないことだから、自らが……!

 

未だ呆然と泣きじゃくるカイジを引き連れてピットへと戻る……

試合後にもかかわらず、静寂……不気味なほどの静寂を湛えたアリーナを背に……!

 




第二戦目は普通にセシリアの勝ちということで……正直書くのめんど……
ではなく、カイジ戦後の完全慢心・油断、女尊男卑を振り切ったセシリアの敵にはならないかなって……
ていうか剣道してただけの相手に素の実力出せる状態で負けたら本当にチョロコットさんになってしまうっていうか、引いてはイギリスやばすぎ……
いくらBT適性の高さが考慮されての専用機といっても素の実力はあるはずやし、ブルーティアーズが踏み込まれたらきついからといって、いくらなんでもね……
そしてカイジの訓練機もぼろぼろのため、織斑戦は無効試合で……書くのめんd……


何度アニメの8話見ても思うんすよ。ラウラさんに六発もパイルバンカー打ち込むデュノアさんを見て、悪魔だなって。試合中だけどさ、男(あの時点では)が身長148cmの小さな女の子の腹部めがけてパイルバンカー乱打してたらドン引きっすよ……停止状態から20m近く吹き飛ばして、そっから壁際でドリブルしてるんすよ……止めるだろ、試合……SEの残量とかそういう問題じゃねぇって……!強化人間のラウラさんが目を見開いて動き止まるレベルの衝撃やぞ……一般人なら確実にリバースしてますって……ていうか一発目でコマ送りにしてもSE400→120まで減ってるのに、そこから5発って明らかにオーバーキルだろうが……!

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