オリジナル設定、オリジナルキャラ、擬人化等苦手な方はブラウザバック推奨です。
それでもと言う方は、お付き合いください。
会議室に集まり、ククイもヒトミも合わさり、全員が円を描く様に向き合う形になる。
「Z技で能力ダウンとは、それもあそこまで持続させるとは、よく考えついたな」
「元々、Z技自体が極小のウルトラホールの様な物ですから、それ自体は一方通行ではなく、双方向にベクトルを向けられるんです。まぁ、天邪鬼のラランテスだから意味のあることですが」
理論としては出来ても、余程の訓練が無ければ成し遂げられないだろう。
「そもそも、天邪鬼の特性が体内の抗体反応が過剰な個体を指すものですから、一時的にエネルギーを引き抜くと体細胞が活性化して、能力上昇になるんです」
その代わり、負担はよりかかりますが、とヒトミは付け加える。ただ、逆に力を蓄えると不活性化して、元よりも下がってしまうという特性なのだが。
「ゴホン、それよりも、最初のドーブルの技じゃが。あれは、バトンタッチとへんしんを、組み合わせた技じゃな?」
ナリヤ博士がヒトミに聞く。
「はい、バトル形式で擬人化をするにはドーブルの擬人化へんしんが必要でしたので、バトンタッチと組み合わせることで、対戦中でも使用出来る様にしたものです。今回の研究には、あまり関係はありませんが」
そこで、ナリヤ博士が考え込む。数秒間考え、答えをだす。
「元々リージョンフォルムは、環境に適応した進化の形じゃ。基本的には非可逆的な進化を指す。だが、今回はメタモンのへんしんを元とした、可逆性のある変化となる。まだ断定は出来んが、ポワルンやメテノの様なフォルムチェンジに近いものじゃな」
「そうですね、メガシンカの様に更に特化した姿となる訳でもありませんし、個体の能力変化の上下が釣り合いの取れる形にしかならないと言うことは、進化と呼ぶよりかはナリヤ博士の言う通り、フォルムチェンジに近いでしょう」
ナリヤとマーレインの話を聞いて、ククイが纏める。
「よし、この現象を擬人化フォルムと名付けよう!」
「まぁ、擬人化だけじゃなく、他の姿になれる可能性もあるから、仮称ではありますけどね」
ヒトミが横槍をさす。
「でも、その変化は成功してないんだろう? まぁ、仮称であることは否定しないけどね」
「しかし、ポケモンの可能性には驚かされるのぅ。リージョンフォルムの研究にアローラに赴いたというのに、特性をそのままに形を変える、それも己のみじゃなく、他のポケモンも変化出来るとは」
う〜む、とナリヤ博士が唸り、結論をだす。
「だが、まだ公表は出来んな。可能な個体がそこのドーブルのみという事は、研究も出来んしの」
「ははっ、なるべく協力はしますけど……まぁね」
心配そうにヒトミの袖を掴むドーブルの姿を見て、これもトレーナーとポケモンの絆が成せる技だとその場の皆が理解する。
「さて、ヒトミさんはどれ位アローラに滞在するんですかな」
ヒトミはほおを掻き、申し訳無さそうに告げる。
「いやぁ、国際警察関連でまたトンボ帰りしないといけないんですよ。ウルトラホール絡みの対策だとすぐに指揮系統が混乱するので」
確かに、ウルトラホールやウルトラビースト、更にエーテル財団に精通している危篤な人間は、関係者を除けばヒトミしかいないだろう。
「しかし、そんなに警戒することなのかい?」
マーレインが尋ねる。確かに、伝説上のウルトラビーストは脅威と呼ばれているが、島キングも島クイーンも、守り神もいる。備えておくに越した事はないが、焦って今行うべきとは、思えないと、ククイとマーレインは告げる。ヒトミの行動は、すぐにでもウルトラビーストが現れると言わんばかりの行動だ。
「お役所仕事は結果が出るまで時間がかかるのさ。皆知ってるでしょう? 事件が発生してからじゃ、間に合わない……かも知れないんでね」
ヒトミの内心は、彼が現れなかった場合、あるいは想定通りに物語が進まなかった場合の対策であり、問題が無ければ、ククイとマーレインの言う通りである事は間違いない。あとは、リラとハンサムがアローラに向かい、彼が対応すれば済む話だ。無理に自分が関わらなくても、物語は進んでいくのだから。
「あとは、とあるやつと、約束したんでね」
そうして、擬人化についての会議が終わる。
読了ありがとうございました。今回はポケモンのデータなどはありません。
投稿が遅れてしまって申し訳ございません! ストーリーが終わるまで毎日投稿するはずだったのに(絶望)
今日から毎日投稿しますので、よろしくお願いします。それもこれもMHXXってやつの所為なんだ(´・ω・`)