オリジナルキャラ、オリジナル設定、擬人化等苦手な方はブラウザバック推奨です。
それでも良いという方は、お付き合いください。
「ひっさびさの外だぁ!」
アローラの日差しの下、大きくを背伸びをする。二週間のリハビリを終え、ついにトレーナー復帰である。深呼吸をして外の空気を吸い込む。まともに歩けないと暇で、パソコン借りて、手持ちの能力値とレベルを確認して、技構成考えたり、ダメージ計算で時間を潰していた。その時に、一つ分かった事がある。
「擬人化した後って、種族値変わるのな」
大きく変動はしないものの、各々変動があった。ヒメはSが下がって、AとHが上がっていた。あと若干Cが下がってる。ラフィはAが壊滅的になって、代わりにHとBとDとCが少し上がって、Sが下がった。ヨワシはほぼ誤差である。群れの姿の擬人化へんしんはできていないので、それも今後の目標の一つとなる。それと同時に分かった事ももう一つ。
「合計種族値は、変わらない、っと」
これは、擬人化する時の条件なのだろう。ククイと調べた時に、体積やそれも関係してくると仮説を立てたが、恐らく種族値合計を変える擬人化については負荷がかかるのだ。一定のラインを越えると耐えられずに技が失敗となる。だが、元々がメタモンのへんしんであることを考えると、種族値の変更自体は不可能ではないとククイは言っていた。そのあたりはまた研究の余地もあり、きっとバトルにも有効だろう。とはいえ、公式戦じゃ使えないので今すぐというではなさそうだ。
「久しぶりっす、調子はどうですか?」
エーテルパラダイスの地下に船を泊め、ヒトミが中に入るとザオボーが出迎える。
「はぁ……進んではいますが、まだ結果は出てないですね。ウルトラホールを開く実験についてはコスモッグのおかげでようやく見えてきそうです。まぁ、アプローチ方法を試していかないといけませんが」
極度のストレスを与える事が条件の一つである事は伝えていない。そうなってしまうとほしぐもが変化する時系列が変化してしまいかねないからだ。願わくば、それ以外のウルトラホールを開ける方法を見つけてほしいと、ヒトミは考えていた。
「ウルトラボールの方は……さっぱりですね、正直実現できるかどうかすら」
「へへへ、朗報ですよ、ザオボーさん」
ザオボーに、ウルトラホールで採取した物質と、撮影した写真、それと作成したレポートを手渡す。
「……まさか、本当にウルトラホールに行ったのですか!?」
「まぁ、以前開かれた場所とは別の場所に繋がってたみたいですけどね。それでも、ウルトラボールの開発に使えると思います」
「さ、流石です、ヒトミさん! さ、早速研究室に持って行かせてもらいますね!」
「是非、よろしく……って、もう行っちゃったよ」
返事を待つ間もなく、エレベーターに乗り込んで地下二階へ向かって行くザオボー。彼は仕事に関しては性格的に抜けてるところもあるが、仕事自体にはまじめなのである。
「……抜けてるとこについては、俺も人の事言えないけどなぁ」
人の振りを見て我が振り直せ、と呟き。船に乗り込み、アーカラ島に戻ろうとした時、頭痛が起こる。頭に浮かびあがるのは、サンムーンの主人公の姿と、そのポケモン達、そしてジカルデ。
「……なんだ、ってんだよ」
「どうかしました、ヒトミさん?」
サンムーンにはジカルデ関連のイベントは収集だけだったはずだ。断片的に映し出される気憶に、心当たりはなく、やがて頭痛は治まっていった。
「いや、なんでもない」
それは死にかけたからの混乱なのか、それとも何かの予感なのか、知る術は今はなかった。
読了ありがとうございました。今回もポケモンのデータなどはありません。
ここまでお付き合いくださり、ありがとうございました。よろしければ次回もお付き合い頂ければ幸いです。