超次元GAME Neptune with EX-AID 〜What is your name? 〜   作:星ノ瀬 竜牙

13 / 16
なんだかんだで書けました。

今回はちょっと甘いお話かな?


ときめき!?デートのPromise!?

此処はラステイションのホテル────

ネプテューヌ達が泊まっている場所である。

そこで鼻歌を歌っている機嫌が良さそうな少女がいた。

 

「じゃじゃーん。メガネ買っちゃったー

これさえあれば、私の正体を怪しまれることはないはずだわ!」

 

その少女の名はノワール。

このラステイションの女神、ブラックハートなのだが……

訳があり正体を隠しているのである。

 

こうして見るとただの少女にしか思えないのだが、女神である。……女神なのである。

女神のイメージが崩れそうだが……

これがゲイムギョウ界では当たり前なので覚悟して欲しい。いや、ほんとに。

 

「むぅ……今なんだか不名誉な紹介のされ方をした気がするわ……」

 

さらっと地の文を読まないでいただきたいものである。

 

「まぁ、良いわ。さっそくかけてみましょ。

えー……と、鏡、鏡は……っと、あった」

 

ノワールは早速鏡を見つけ、

鏡の前でメガネをかける。

 

ここでいう鏡は 等身を写す鏡ではなく

化粧などをする時に使う、よく女性の部屋にある鏡だと補足しておこう。

 

「……うん。我ながら良く似合ってるじゃない♪

これなら、完璧に正体を隠せそうね!」

 

赤い四角のフレームのメガネをかけながらノワールは自信満々に笑う。

だが、よく考えて欲しい。メガネをかけた程度で正体を隠せるだろうか?

答えは否。隠せるわけがない。

これで騙されるとなれば……よっぽどの馬鹿か、目が悪い者である。

 

こういうところが抜けている、

うっかり者の女神、ノワールなのであった。

 

うっかりと言えど、

アイエフと似たような声をしたアカイアクマではないのであしからず。

 

ちなみにこの時、アイエフが可愛らしいクチュン!というクシャミをしていたと追記しておこう。

 

「今までメガネってかけたことなかったけど、意外と似合うわね」

 

ノワールはそんな風に呟いて、鏡の顔でいろんな表情を作る。

笑顔だったり、しかめっ面だったり、苦笑いだったりと。

 

「…………うん、なんかいかにも出来る女って感じでかっこいいかも。

目にも良いって聞くし、デスクワークの時はかけてみようかしら。ふふっ」

 

そんな風に笑っている時だった。

 

「ノワール、シアンがプリンをくれたんだが、ネプテューヌ達と……あっ」

 

「ふぇ?」

 

コンコンと扉を叩いてエムが入ってきた。そう扉を開けて入ってきたのだった。

メガネをかけて鏡の前で微笑んでいるノワールを見てエムは何を思ったのだろうか、

そっと扉を閉めながら帰ろうとする。

 

「……悪い邪魔したな」

 

「待って!?待って!!何か勘違いしてない!?」

 

エムの様子を見て、ノワールは慌ててエムを引き留める。

 

「いや、大丈夫。俺は別にお前が眼鏡を掛けて鏡の前で

妖しい笑みを浮かべてても気にしないから。それでも俺は友達だと思ってるから!」

 

サムズアップをして歯を見せながらエムは笑顔を作る。

 

「やっぱり思いっきり勘違いしてるじゃない!?

別に妖しい笑みは浮かべてないから!?

ちょっと似合ってるなぁ……って思ってただけだから!?」

 

ノワールは慌てて誤解だと、エムの腕を引っ張りながら訴える。

 

「わっ!?ちょ、おま!?そんな引っ張ったら……うぉ!?」

 

「へ?……きゃ!?」

 

慌ててエムは言うが、それでもノワールは引っ張り続けた為に、

エムは思いっきりバランスを崩して、ノワールの上に覆い被さってしまう。

 

「痛たた……ノワール……大丈……夫……か……」

 

「え……えぇ……大……丈……夫……?」

 

エムは、頭を擦りながら目を開けて、固まる。

同じくノワールも目を開け、固まる。

 

お互いの顔がとても近くに見えたのだ。

そう、正にその体制は……エムがノワールを押し倒している状態だった。

 

「「……………」」

 

無言だった、すぐに理解などできる訳もない。

そして、一周まわって冷静になったのか、お互いに顔を赤く染める。

 

「な……な……な……!?」

 

「…………ふぅ。

………ごめんなさいすぐ退きます!!」

 

ノワールはパニックになったのか口を魚のようにパクパクし、

エムは一呼吸おき、敬語になってノワールの上からすぐに退いた。

そして床に座り込んだまま、

また、しばらく無言になりある程度の時間が経過する。

それは彼らにとっては数分か、数時間か……

少なくとも彼らの体感ではとても長い時間だった。

 

「……あの……さ」

 

「……なにかしら」

 

これ以上の無言は耐えきれないとエムは感じたのかノワールに話し掛ける。

 

「その眼鏡ってさ……変装のつもりか?」

 

「そうだけど……ってなんであなたが知ってるのよ!?まさか!?」

 

エムの言葉にまさか!?とノワールは身体を腕で抱き締めて顔を赤くする

 

「ちげーよ!?覗いてねぇからな!

お前の立場上変装が必要だろうな。と思っただけだっつーの!?」

 

「へ?……まさか気付いてたの?」

 

エムは弁明しながら何故そう思ったのか述べる。

それを聞いて、ノワールはきょとんとした顔になり聞いてくる。

 

「……気付いてないのはネプテューヌとコンパとシアンぐらいだぞ?」

 

「うそぉ……バレてたの……」

 

エムはノワールの言葉に呆れた表情を浮かべて答える。

それを聞いたノワールは顔を手で覆い隠した。

 

「まぁな、でも言わねぇよ……お前がラステイションの女神様だって事は」

 

「え?……良いの?私はあなたたちを襲ったのよ?なのに……」

 

エムの言葉にノワールは驚いた様子で何故なのかと聞いてくる

 

「……お前が襲ったのには理由があるだろ?

例えば……教会の職員達の信頼を取り戻す為。とかな」

 

「うっ……そうね……それで合ってるわ……」

 

エムは苦笑して答え、

ノワールは何処か恥ずかしそうに顔を赤くする。

 

「あ、でも聞きたい事が一つだけある」

 

「一つ……?」

 

エムは人差し指を立てながら、ノワールにそう告げ、

ノワールはそれを聞き首を傾げる。

エムはその様子を見て、一呼吸おき、

 

「あぁ、つっても些細な事なんだけどさ

ズバリ聞くぜ。ノワール、ネプテューヌはプラネテューヌの女神で間違いないな?

 

確信を得た表情でノワールに聞いた。

ノワールは俯き、少し言うべきか悩む表情を見せたが、

すぐ顔を上げエムの目を見て答える。

 

「……ええ、間違いないわ。

ネプテューヌはプラネテューヌの女神。パープルハート(・・・・・・・)よ」

 

「やっぱりか……」

 

ノワールの答えにエムは片手で頭を抑えて天井を見上げる。

予想通りと言えば予想通りなのだが、やはり信じられないのか、ため息を吐く

 

「はぁ……パーティリーダーが技術力面では圧倒的な国であるプラネテューヌの女神様だった。とか……

後から主人公が勇者でした。って真実を聞かされるレベルじゃねぇぞ……

予想通りと言えば予想通りだったが……困ったなぁ……」

 

エムは俯いて、ため息を吐く。

女神だという真実をそう簡単に打ち明けれる筈もないからだ。

 

しばらく、エムは悩んだ様子だったが。

ふと顔を上げ、頷く。

 

「……よし、この事実は本当に明かす必要がある時まで黙っておこう

下手に混乱されるよりはよっぽど良いしな……」

 

エムのそんな言葉にノワールは一瞬驚いた様子を見せるが

すぐに微笑んで、

 

「エム……あなた……」

 

「ん?なんだよ?」

 

「ネプテューヌの事が本当に大切なのね」

 

そんな風に言った。

 

「ばっ!?……べ、別にそんなんじゃねぇよ!

アイツが暗いと……その……パーティ全体の雰囲気が暗くなりそうだし……」

 

エムは顔を赤くして、目を逸らしながらボソッと呟く。

 

「ふふっ、違いないわね。あの様子だとネプテューヌがムードメーカーみたいだし」

 

そんなエムの様子を見てクスクスと笑うノワールだった。

 

「あー!もう!笑うんじゃねぇ!恥ずかしいだろ!?それとノワール!!」

 

エムは顔を赤くして頭を掻き、ノワールの名前を呼ぶ

 

「いきなりどうしたのよ?」

 

「……眼鏡だけじゃ、変装にはならねぇぞ?」

 

ノワールの不思議そうな顔に一瞬言うべきか悩んだエムだったが、

一拍あけて、ハッキリと真実を伝えるのだった。

 

「へ?……嘘でしょ?」

 

「いや、マジで。服とかも変えないと変装にはならんぞ。

多分普通の人が見ても、いつも見てる人が眼鏡かけた程度の認識しかないと思うぞ。

劇的なBefore Afterしてねぇよ。びふぉ〜、あふた〜!ってレベルだよ?」

 

信じられない。といった表情のノワールに

エムは呆れた表情で答える。

 

そんなエムの言葉にノワールは納得がいかなかったのか

顔を俯かせ、プルプルと身体を震わせ……

 

「じゃあ……付………な……よ……」

 

小さく何かを呟いた。

 

「え?ノワール、今なんか言った?」

 

エムはノワールの声を上手く聞き取れなかったらしく、聞き返す。

 

「だから……それだったら、付き合いなさいって言ってるのよ!!」

 

「………は?」

 

ノワールのそんな言葉に一瞬理解できなかった様子で固まったエム。

しばらくエムは沈黙がするが……脳が追いつき、理解できたのか目を丸くして────

 

「…………………………………………はああああああああああああああ!?」

 

大きな声で叫んだ。

ちなみにこの声はラステイションのいろんな場所に響き渡り、しばらくしてからラステイションの七不思議の一つ

狼男がホテルで叫んでいる。として語られたそうだ。

 

「あ!?いや、別に深い意味はっ!?」

 

言った事の重要さ。そして大事な部分が抜けていた事に気付いたノワールは顔を赤くして慌てて、

両手をあわあわと振りながらそういう意味じゃない。と否定するのだった。

 

────────

 

 

「あぁ……なるほど、つまり変装用の服選びに付き合えって事な……

ならしっかりその部分を抜かないで言ってくれよ……焦ったわ……」

 

ノワールからしっかりと説明という名の弁明を聞いて

エムはため息を吐き、ほっ。と胸を撫でおろしたのだった

 

「ごめんなさい……まさか一番大事な部分が抜けるとは思ってなかったわ……」

 

しゅん……とした表情でノワールはエムに謝罪するのだった。

 

「いや、別に気にしてないし……大丈夫だ」

 

「うっ……あっさり気にしていないって言われるのも複雑ね……

なんだか女として負けた気分だわ……」

 

当然だろう。解釈の仕方を変えれば、

今のエムの言葉は自分はノワールを異性として見ていない。

もしくは、女性としての魅力がない。と言っているようなものである。

いや、彼女の場合は充分に魅力はあるし、

女の子らしいところもあるので、女性としての魅力は充分にあるのだが。

 

というかエムの場合、彼女の服がいろんな意味で際どいので、

意識しないようにする事に理性をフルに使って抑制する程である。

オープンベースケはこういう時、大変なのだ。

 

「……それで?いつ行くんだ?やっぱり明日か?」

 

「えぇ、明日行くわ。依頼に行く前に寄ってくれたらそれでいいし」

 

エムは明日行くのか。と質問し、ノワールはその通りだ。と頷く。

まぁ、タイミング的にもそこぐらいしか買える時がないのだが……。

 

「分かった。……じゃ、明日な。

てか……やっぱりこれデートじゃね?」

 

エムはそれを了承して、立ち上がる。

が、その時、そういえば。と、ある意味では余計な事をふと口に出してしまった。

 

「え?………デ……デデデ、デートォ!?」

 

「そうそう、環境破壊は気持ちいいZOY☆……じゃなくて……

だってそうだろ?異性と買い物に行くってデートそのまんまじゃないか」

 

「う、うう……言われてみれば……たしかにそうだったわ……」

 

顔を真っ赤しながらノワールはエムの言葉にたしかにそうだと頷く。

 

(あぁああ……なんて事言ってくれたのよぉ!?

言われなかったら気付かなかったし……変に意識する事もなかったのにぃ!?)

 

ただ、内心は凄く焦っているようだ。

 

「ははっ!そう真に受ける事ないだろ?ま、明日楽しみにしておくぜ。女神様?」

 

ニッとエムは笑ってそう言った。

 

「……えぇ、せいぜい楽しみにしてなさい。虜にしてやるんだから!」

 

ノワールはエムの言葉を聞いて何処か挑発的に笑うのだった。

 

(わー!?わー!?私は何を言ってるのよー!?

これって……そその……エムの事を遠回しに好きって……!?

違う違う違ーう!絶対そんなのじゃない!絶対違うんだからー!

たしかに優しいし、強いし、面倒見も良いしと魅力的ではあるけど……!

知り合って一日も経ってないのよ!?これじゃあ私がチョロいみたいじゃない!

ぐぬぬぬ……これも全部ネプテューヌのせいだわ……!)

 

ただし、とんでもない事を口走ったと内心後悔していたようだ。

そして、責任転嫁されるネプテューヌであった。

場を掻き乱す事が多い彼女だが、今回はいっさい関係ないのである。

 

「エムくーん!ノワール!早く一緒にプリン食べよー!」

 

「ひゃう!?」

 

「ふぁっ!?」

 

そんなやり取りをしている中、唐突に乱入者が現れた。

噂をすれば。というべきだろう。ネプテューヌが扉を開けて入ってきたのだ。

 

エムとノワールはビックリして体制を崩す。

 

「あれ?もしかして驚かせちゃった?ごめんごめん」

 

「……もしかして、今までの聞いてた?」

 

「今までの?なになに?何か話してたの?」

 

「あ、いや……聞いてないなら良いんだ。……うん。

ちょっとしたどうでも良い雑談だったからな!な!ノワール!」

 

エムは冷や汗をかきつつ、ノワールに目配せして話を会わせろと合図を送る。

 

「え、ええ!そうね!どうでも良い雑談だったわね!!」

 

「えー!きーにーなーるー!」

 

慌ててノワールはエムの話に合わせるが、やはりそう言われると気になるのが人の性。

いや、この場合は女神の性だろうか。

とにかくこういう時は気になってしまうのが基本である。

ネプテューヌはどんな話なのだろうか。と妄想しだす。

 

「うわー!なんだろう、エム君とノワールの会話って!

もしかして、禁断の愛の話とか!?きゃー!恥ずかしい!!」

 

「してねーっつぅの!?誰が禁断の愛について語るんだよ!?

つうか俺をそっち系の趣味に巻き込むな!俺はノンケだ!ノーマルだ!!」

 

「ちょ!?それだと私がレズみたいじゃない!私もノーマルよ!ノーマル!!」

 

「ノワールだけに?」

 

「「上手くない!!」」

 

二人の必死の弁明を聞いたネプテューヌのボケに

息ピッタリでツッコミを入れるエムとノワールだった。

 

「はぁ……はぁ……はぁ……というか……

何か用があって……来たんじゃないのかよ……ネプテューヌ」

 

興奮のあまり、息も絶え絶えになったエムはそのままネプテューヌに聞く。

 

「あ、そうだった。はい、これ!」

 

「………何よ、これ?」

 

「プリン?………あっ」

 

ネプテューヌは思い出して、プリンをエムとノワールに渡す。

エムはその手渡されたプリンを見て、あっと思い出す。

 

「プリンだよ。とっても美味しいんだよ!」

 

「いや、それは見ればわかるわ」

 

「えっとね、シアンからプリンをもらったから皆で一緒に食べよって話をしてて、

エム君が言いに行ってくれた筈なんだけど……」

 

「すまん……すっかり忘れてた……他の事に集中し過ぎたわ……悪い……」

 

こめかみを押さえてエムは謝った。

 

「あ……そういえばあの時そんな事言ってたわね……」

 

ノワールはエムが部屋に入って来た時言っていた事を思い出して呟く。

 

「……断るわ。あなた一人で食べればいいじゃない?」

 

「えー?わたしはノワールと一緒に食・べ・た・い・な・?

なんちゃってー!」

 

「何故にお・も・て・な・し風?」

 

ノワールの拒否の言葉に

ネプテューヌは冗談半分、本音半分で答え、

エムはネプテューヌの言葉にツッコミを入れる。

 

「……はぁ。

あのね、私はこんな時間まであなたに付き合ってあげるほどお人好しじゃないの」

 

ノワールはそんなネプテューヌの言葉にため息を吐いて、呆れた様子で答える。

 

「俺の会話には付き合ったのにな」

 

「何か言ったかしら?」

 

「(;0w0)イエ(いえ)!?マリモ(なにも)!?」

 

エムの余計な一言にノワールはイイ笑顔で拳を作りながら問いかけ、

エムは慌ててなんでもないと否定する。滑舌が悪くなっている時点でバレバレだが。

 

「……まぁ、いいわ。もう一度言うけど、

プリンなら一人で食べなさい。それか他の人とね。私は出かけてくるわ」

 

「……あれ?ノワールどっかいくの?」

 

「散歩よ。一人になりたいの」

 

ネプテューヌの問いに不機嫌そうにノワールは答えたのだった。

 

 

────

 

 

「……で、どうしてあなた達がついてきてるのよ。

言ったでしょ、一人になりたいって」

 

ジト目で着いてきたネプテューヌとエムを見る。

 

「いやぁ。記憶喪失のノワールが一人夜道を歩くとなると

いろいろ心配でさー。親心ってやつ?」

 

「誰が私の親よ!」

 

「ハハハ、まぁ俺は……暗い夜道を美少女二人に出歩かせる程

最低な男でもないんでな。一緒に居たら、いざとなった時に俺が庇ったりできるだろ?」

 

ネプテューヌのボケにツッコミを入れるノワール。

そんなやり取りを見ながらエムは笑って、さも当然のように言う。

 

「び、美少女って……や、やだなー!エム君!

事実だけどそんなさらっと言うものじゃないよー?」

 

「び、び、び、美少女って……今、美少女って……」

 

ネプテューヌとノワールは顔を赤く染める。

やはり、この男。一級フラグ建築士である。

 

「はて……?俺は何か間違った事を言っただろうか?

ごく普通に当たり前の事を言ったつもりなんだが……?」

 

その、ごく普通の事が中々言えるものじゃないんだぞ。エムよ。

 

「ん?……今、誰か俺に話し掛けたか?」

 

と、そんな風にやり取りをしている時だった。

帰宅途中であろうシアンが声をかけてきた。

 

「よう、お前ら。相変わらず仲がいいな。けど、夜はあんまり騒ぎすぎるなよ?」

 

「ちょっとネプテューヌ!あなたのせいで怒られたじゃないの!」

 

ノワールはシアンの言葉を聞いてネプテューヌに怒る。

 

「あははは。ごめんね、シアン。うちのノワールが迷惑かけちゃって!」

 

「誰がうちのノワールよ!?誰が!!?」

 

ネプテューヌのボケにツッコミを入れるノワール。

なんだかんだ息が合う二人であった。

 

(ツッコミをしないってこんなに楽なんだなぁ……)

 

エムは二人の様子を見ながら少し涙を浮かべて何やら感動していた。

 

「ところで、シアンはこんな時間にどうしたの?」

 

「知り合いの町工場連中との会合だよ。博覧会に向けて技術交換をしてきたんだ。

小さな町工場でもアヴニールより優れた技術を持っている奴らたくさんいるからな

みんなで協力して良い物作って女神様に会おう、って作戦だ!

しかも、潰れてしまった工場の奴らも力を貸してくれるだとよ!」

 

シアンはネプテューヌの質問に嬉しそうな表情を浮かべて答える。

それを聞いたネプテューヌは目を輝かせて言う。

 

「おお、まさに総力戦ってやつだね!」

 

「ああ、今回の博覧会に

ラステイションの未来がかかっているといっても過言じゃないからな

だから、お前らにも期待しているんだ。しっかり頼むぜ!」

 

「大船に乗ったつもりで任せてよ!ねぇ、エム君!ノワール!」

 

シアンの言葉に胸を張ってネプテューヌは答えた。

エムとノワールもその気なのだろう。大きく頷いたのだった。

 

-WHAT'S THE NEXT STAGE?-




[プリン]
言わずと知れたネプテューヌの大好物。
色々な種類があり、中でもネプテューヌのお気に入りはコンパの手作り。

誤字 脱字 ご報告お願いします。
感想、評価などお待ちしております。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。