やはり俺が魔法少女?なのは間違っている   作:磯山ゲル

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補足です、
八幡は翠屋へ良く行く→高町家が経営していることは知らずなのはが手伝っている時には偶然にも来店したことがない。

翠屋(士郎)→八幡のことを少年と呼ぶ。マッカン仲間。なのはと同い年ぐらいだろうなぁくらいにしか考えていない。

ではどうぞ



邂逅

「お、少年じゃないか!横の可愛い子は少年のコレか?」

 

そう言ってこの店の店長が小指を立てる。明るくてイケメンな店長さんで俺はマスターって呼んでる。

 

「違います。とりあえずいつものサンドイッチと例のコーヒーを二人分でお願いします。」

 

そうマスターに言ってからフェイトを連れて窓際の席に座る。

 

「ねえ八幡…これって何?」

 

席に座るとフェイトが小指を立ててそう聞いてきた。

 

「あー…、まだフェイトは知らなくていいことだから気にすんな。」

 

(だれだ!この純粋な子に無粋なことを教えようとしたのは!!)

 

俺は少しの間頭を抱えてフェイトに心配された。

 

「ほい、お二人さんお待たせ。おすすめサンドと少年専用コーヒーだ。」

 

そう言ってテーブルに二つのトレーが載せられる。

 

「食べたいものとか聞かずに注文して悪いな、多分気に入ると思ったから。」

 

「ううん、あんまり自分で食べたいものとかないから大丈夫だよ。このサンドイッチは?」

 

「右からタマゴサンドで、ポテサラサンド、フルーツサンドだ。まあまずはこのコーヒーから飲んでみろよ。サービスでお代わり自由にしてくれてるんだ。」

 

「うん。……‼これって昨日飲んだ缶のコーヒー?」

 

昨日フェイトがマッカンをうまいと言ってくれたからな。

 

「そうだ、この街じゃここだけしか扱ってなくてな。サンドイッチもうまいから食ってみろよ。」

 

「うん、…いただきます。」

 

そうして二人で他愛のない話をしたりしながら朝ご飯を食べたのだった。

 

「最近、あんまりご飯をおいしいとか思わなかったけど、八幡と一緒に食べたからかな?とってもおいしかった。」

 

サンドイッチを全部食べ切ったフェイトに言われ、

 

「……まあ、ここのは美味いからな。」

 

眼を合わせるのが少し恥ずかしくて外を見ながらそう答えた。

 

「今日はどこを案内してくれるの?」

 

「今日は俺の好きな静かな場所とかを紹介しようと思ってる。昼とかになると騒がしくなるけどここもその一つだ。」

 

そう言ってコーヒーを飲み干す。

 

「んじゃあ、行くとするか。」

 

そう言ってお会計を済ませて二人で店を出た。マスターが「お幸せに~」なんて手を振りながら言うもんだからおばさま方がくすくす笑って恥ずかしかった。

……フェイトは頭にはてなマークを浮かべていたけどな。

 

―――――12時近くになったころにはこの街のマッカンが売ってる自販機とその周辺の景色が良くて人が全く来ない場所を案内することが出来た。

案内し終わった後にフェイトが急いで帰ってしまったが何か用事でもあったんだろうか?

 

俺はそのままバスでのんびりと月村邸へと向かうのだった。

 

 

 

―――――――――なのはside――――――

 

今私はすずかちゃんのお家で3人でお茶会をしています。今ここにはいませんが後から八幡君も来てくれるというのでとっても楽しみです。

ユーノ君が子猫ちゃんに追いかけられたり、メイドのファリンさんが転びそうになったところをすずかちゃんと二人で受け止めたりトラブルはありましたが今はお庭でまったりおしゃべり中です。

 

「しっかし相変わらず、すずかの家は猫天国ね。」

 

アリサちゃんが私たちのいるテーブルの周りで遊んでいる子猫たちを見て言う。

 

「子猫たち可愛いよね、八幡君が来たら驚くんじゃない?」

 

「そうだねぇ、八幡君猫好きだといいんだけど…。」

 

私が言うとすずかちゃんは少し心配そうに答える。猫が苦手な人にとってはここは少しいずらいかもしれない。なにせこのテーブルの周りだけでも十数頭はいるのだから。

 

「でも、八幡君だったら好きじゃなくても気にしなさそうなの。」

 

「そうねえ、猫苦手でも「別に気にすんな…」とかぶっきらぼうに言いそうよね。」

 

「アリサちゃんの八幡君のマネ似てるの。」

 

「そうだね。」

 

3人で笑っていた時だった。

 

 

――――すぐ近くでジュエルシードの発動が近いのが分かった。

 

『なのは!』

 

ユーノ君が私に念話をつなぐ。

 

『うん、すぐ近くだ!』

 

『どうする?』

 

ユーノ君がそう聞いてくる。二人は今近くにいる猫を抱き上げて撫でたりしている。私が悩んでいるとユーノ君がテーブルから降りて走り出してしまった。

 

「ユーノ君?」

 

「あらら、ユーノどうかしたの?」

 

アリサちゃんが聞いてくる。

 

「何か見つけたのかも。ちょ、ちょっと探してくるね。」

 

そういうとすずかちゃんが心配そうに、

 

「一緒に行こうか?」

 

と聞いてきてくれる。

 

「大丈夫、すぐに戻ってくるから。」

 

そう断って私はユーノ君の後を追った。だけど間に合わなかったみたいでジュエルシードが発動してしまった。

 

「僕が結界を張るからなのははその間に変身を。」

 

「うん。レイジングハートお願い。」

 

『stand by, ready.』

 

私が変身したころにはジュエルシードは完全に発動してしまって、虎のような羽の生えた異相体がいた。

 

「アクセルシュート!」

 

私は4発の魔力弾で異相体へ攻撃する。異相体は羽を使って飛び上がりアクセルシューターを避ける。

 

『flier fin』

 

私も異相体を追って空を飛ぶ。

 

「アクセルシュート!」

 

今度は二発に数を減らしてスピードと威力を上げて攻撃する。

 

「ウオオオォォォォ。」

 

二発のうち一発が羽の根元にあたり異相体が地上へと落下する。

 

「てぇぇぇぇぇい!」

 

落ちた異相体に魔力を纏って突撃する。攻撃は成功して異相体はダメージを追って今私の足元にいる。私はレイジングハートを向けた、

 

「ジュエルシード封印!」

 

しかし、異相体は下半身を切り離して羽を再生させて空へと逃げてしまった。私が追おうとすると黒いマントをした金髪のきれいな女の子が異相体へと近づいていき、

 

「ジュエルシード、封印!」

 

異相体を縦一閃に切り裂いた…。そして空にはジュエルシードと金髪の女の子だけが残る。

彼女と目が合う…。

 

(なんて奇麗な子なんだろう。)

 

そんなことを考えた。彼女はそのままジュエルシードへと近づいていく。

 

「あ、待って。」

 

そういうと彼女は黒い斧をこちらへ向け魔力弾を自分の周りに待機させる。

 

「あなたもそれ、ジュエルシードを探しているの?」

 

私は彼女と同じ高さまで飛びジュエルシードを挟むように対面してそう聞いた。

 

「それ以上近づかないで。」

 

彼女の表情は厳しくそう答えた。

 

「お話ししたいだけなの、あなたも魔法使いなの?とかなんでジュエルシードを?とか。」

 

そう言って彼女に近づく。彼女は、

 

『fire』

 

待機させていた魔力弾を発射させてきた。

私はそれを急上昇して躱す。さっきまであの子がいたところにあの子の姿はなかった。

 

(後ろにいる!)

 

『Scythe Slash』

 

彼女の背後からの攻撃をさらに上昇して躱す。攻撃が速すぎてロングスカートの一部が切られてしまったが…。

 

彼女は私を見るとまっすぐにこちらへ飛んできて大鎌になったデバイスを振り下ろす。私はレイジングハートでそれを受け止める。

 

「待って!私…戦うつもりなんてない!」

 

「だったら…私とジュエルシードに関わらないで。」

 

彼女は大鎌を押し込んで私との距離をいったん空ける。そして離れた位置で大鎌を振り上げ、

 

『Arc Saber!』

 

魔力の刃を私に飛ばしてきた。私は魔法防壁を張る。

 

『Protection!』

 

だけど、私の目の前で

 

『Saber Explode』

 

刃が爆発した。私はそれを防御しきれずに墜ちてしまう。私は片目をかろうじて開けて彼女を見る。彼女は魔力弾を待機させており…

 

「ごめんね…。」

 

私は打ち出された魔力弾で地面に叩きつけられてしまった。魔力弾は電気を帯びていたようで私はしびれたまま動けなくなってしまう、

 

「今度は手加減できないかもしれない、ジュエルシードは…諦めて。」

 

ジュエルシードをデバイスに収納して彼女がそう言って飛んで行った。私はその言葉を聞いた後に意識を手放してしまった。

 

 

 

 

 

 

――――目を覚ましたのは夕方だった。私はベットで横になっておりすずかちゃんとアリサちゃんが私の顔を覗き込んでいた。その奥では椅子に座って八幡君がこちらを見ていた。

 

「私…どうして?」

 

そう問いかけた。

 

「八幡がすずかの家のインターフォン鳴らす前に林で倒れているあんたを見つけて運んできてくれたのよ!怪我だってしてたし!何があったのよ!」

 

アリサちゃんが起こったように言う。

 

「ごめんねアリサちゃん、八幡君も…その、ごめんね。」

 

「別に気にすんな、怪我とか具合とか大丈夫か?」

 

「うん、ちょっとした切り傷だし大丈夫。」

 

「そうか…。」

 

そう言って彼は黙ってしまう。

 

「アタシの質問に答えなさいよ!」

 

アリサちゃんに怒鳴られてしまう。…でも言うことが出来ない。どうしようかと思っていると、

 

「バニングス、高町も今はそれどころじゃないだろうし、後は家族に任せて退散するぞ。…月村も邪魔したな。」

 

そう言ってアリサちゃんを連れて出て行ってしまう。廊下からはアリサちゃんの声がまだ聞こえている。

 

「私もお兄さん呼んでくるね。ちょっと待ってて。」

 

そう言ってすずかちゃんも部屋を出て行った。

 

『なのは、大丈夫?』

 

ユーノ君がそう聞いてくる。

 

「私は…大丈夫。みんなに心配かけちゃったね…。」

 

私のせいでみんなに迷惑をかけてしまったことが悔しくて俯いてしまう。

 

(もっと、強くなりたい。強くなってみんなに迷惑をかけないように、あの事ちゃんとお話しできるようになりたい)

 

――――――その思いが私の胸の中で大きくなった。

 

 

 

 

 




どうもゲルです。

今日は日帰りでちょっと遠出をしたので投稿が遅くなりました。

やっとなのはとフェイトを出会わせられた!

というか書いてて思ったのですがフェイトと八幡って相性がものすごくよさそう…。
今後どう書いていこう…

まぁ、ご感想ご意見ご要望ご質問お待ちしております。


ではさらば!

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