クーガ「(都合の)良い夢は視れたロト?」
爆殺数秒前。周囲は全てナツメを殺すタマタマのだいばくはつに囲まれて。
文字通り必死の状況を作り出したクーガは、目をそらすこと無く見届ける。
クーガ「・・・・・・・・・バカ野郎。」
見届ける。目をそらさない。これを作り出したのは自分だ。
クーガ「・・・・・・・・・。」
強制的に解除されたメガシンカが、既に抵抗する力が残存しないことを証明している。
それを理解出来ない
分かっていたハズなんだ。
メガシンカしたメガフーディン。そのIQは、未来すら視るという。
同じく未来を視るエスパーのナツメは自身の勝ちを予言した。
だがそれは誤りだ。
お前なら分かっていたはずだ。なのに何故・・・・・・?
---ドカアアアアアアアアアアアアアアン!!!!
クーガ「何故そこまで分かっていながら引かなかった。フーディン。
何故そこまでポケモンと絆を深めながら
ふわりと氷塊から移動し、目的物に向かう。
そして
クーガ「
バラバラになったタマタマ、他のナツメの手持ち、そしてナツメの切り札--フーディンの灰になった血肉が風に流され海に撒かれる。
ぽとり。ナツメの腹に何かが落ちる。
クーガがソレを視認して
クーガ「・・・・・・・・・。」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
クーガ「・・・・・・・・・何が、『命だけは助けて欲しい』だ。お前が護れ、バカ野郎。
ボクは絶対に守り抜く。マキを。ブライトを、ブレイズを。
エヴォル、アクア、ボルツ、ヒート、ルナ、サン、グラス、スノウ、ライトを。
精々見てろ死ねば護れない現実を・・・・・・あの世で悟れ。」
空に向けて言い放つ。
ナツメに降りた『スプーン』を、そっとナツメのポケットに忍ばせながら・・・・・・。
そして、クーガの背後では----。
マキ「もうちょっと、もうちょっとなのに【グレートエレキファイヤー】のエネルギーが足りてない・・・・・・っっ!!」
ブレイズ『きゅう・・・・・・』
死にかけのブレイズの方にパワーが足りず、ブライトの全力のサポートをした必殺技でも力不足だった。
波の威力を削いで入るが、それでも威力を殺しきる前にマキの方が先にエネルギー切れになる。
マキ「ぐうう・・・ブライト!!『こおりのいし』使って!!」
ブライト『分かった!あと少し頑張って!』
マキの服の中に入り込んで隠してある『石』を見つけてアクアに投げる。
ブライト『はい、アクアパス。』
アクア『はい、兄上殿!!』
ブライトから受け取ったこおりのいしを使い、姿を変える。フォルムチェンジとは隔絶された神に忌み嫌われる
『・・・・・・ふぅ。』
フワリと前髪を靡かせ、前を見据えるのはイーブイ氷タイプ進化形『グレイシア』。
『こうしてわたくし自身の目で見ると、とんでもない大きさの津波ですわね』
マキ「お願い、スノウ。ブライトに氷で道を作って!」
スノウ『お任せくださいな。お姉様。
本物の氷をお見せしますわ。準備はよろしいかしら、お兄様?』
ブライト『みがわり+かげぶんしん混成ワザ。【みがわりぶんしん】!』
ブライトから現れた『みがわり』が1体。そしてそのみがわりが分裂し、小さなピカチュウへと変化した。周囲に発動していたエレキフィールドから電気を吸収しほお袋に溜めた。
スノウ「ああ・・・小さなお兄様、お可愛らしいですわ」
ブライト『マキ、5秒後に行くよ!』
マキ「うん!」
ブライトの前に立つ3体のピカチュウ分身がバチバチと放電準備を始める。
マキ・ブライト「『5・・・4,3,2,1・・・・・・』」
マキ「ブライト!!」
掛け声と共に津波の威力を削いでいた【グレートエレキファイヤー】を切り離す。
その瞬間、波は勢いを取り戻し、マキ達に襲いかかった。
ブライト『行け!!』
ピカチュウ分身1・2・3「ピッカア!!」
ブライトの号令で2匹のピカチュウ分身達はそれぞれ『かみなり』を放つ。
大部分の勢いは削いだ。しかし、まだ足りない。このままではその場にいるマキ達は波に呑まれて死ぬ。
スノウ『行きますわよ、お兄様!!『ふぶき』!!』
3体分のかみなりと、スノウのふぶきが津波の勢いを殺していく。
更に、津波に届くまでの空間の水を凍て付かせていく。
スノウ『準備は出来ましたわ。さあ、いつでもどうぞ。お姉様。お兄様。』
Zリングのクリスタルを外し、別のクリスタルを装着する。
マキ「よっし・・・アーユーレディ!!ブライト」
ブライト『さあ、行こう、マキ!!』
二人揃って両腕をクロスして
マキ「雷走って天が泣き、音速越えて星が鳴く。突き進め--『ひっさつのピカチュート』!!!」
マキのZパワーが、ブライトに注がれる。
そして、もう一度クリスタルを替えて・・・・・・。
マキ「そそげ、そそげ、更にそそげ。目指すは100倍、10000%!!!
全力全壊--『1000まんボルト』!!!」
3体のピカチュウ分身にZパワーが注がれた。
マキ「いっけえええええええブライトーー!!!」
大きな津波に3体のピカチュウ分身の『1000まんボルト』が撃ち込まれる。
既に威力が殺された波は完全に拮抗し、一進一退。そこに
ブライト『うおりゃああああああああーー!!!!』
『ひっさつのピカチュート』が撃ち込まれ、厚い厚い死の水を撃ち抜いた。
マキのチートことポケスキルを公開します。
【アルセウスメイカー】
複数存在する選択肢を両方選べるように世界のルールの方を変化させる。
対象は自身と手持ちのみだが、ブライトやエヴォルの進化退化を負担無く行える。
ただし石無しでやると負担が出るので、基本は高価取引しか無い石を借金を返しながら収集している。
(だからいくら金稼いでも一向に借金が減らない)