ポケモン×ボイスロイド ボイスポケット   作:SOD

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超展開()もなければ、世界の平和も賭けない。カードも創造されない。
ポケモンの世界は平和で暖かい。


そして、初代のポケモン図鑑から予想可能な範囲に収まるなら、いくらでも創作設定追加できる。
だから私は盛る。
バイキングは食い切れないほど皿に盛り、死ぬ思いしながら食うのが礼儀だ!
そう、原稿の締め切りや夏休みの宿題の如く。焼け付くほどの思いが載らなきゃ書く意味がねええええーー!!!


こんな感じの熱さとノリだけでお届けするかもしれない弦巻マキVS琴葉葵戦です。
バトル前にキャラ付けするのは基本。






5 炎の神、氷の神--そして

空から地上を見下ろして進む雲が一つ。

ソレは気の向くままに空を泳ぎ、風に逆らい、時に乗る。いつも通りの日々の中、その雲は懐かしいものを見つけた。

「アレは…………フフッ。帰ってきていたのか。」

揺蕩うわが身を止めて、休憩がてらその姿を眺めていることにした。

 

 

 

オーキド研究所の庭で行われた弦巻マキ、結月ゆかり、東北ずん子の高等部組と、東北きりたん、琴葉茜、琴葉葵の初等部組の親善試合。

その第一試合。結月ゆかりVS東北きりたん戦は、一人に大きな傷を残して終わった。

 

オーキド「ああ……ワシの庭。頑張って植えた木がバキバキに折られとる……一生懸命慣らした土がボロボロじゃあ………」

 

そう、オーキドに。

 

マキ「博士、元気出して。試合終わったら私も片付け手伝うから。ね?」

 

オーキド「ううっ…!マキ君!!ぎみは、わぢのゆいいづの癒じぢゃああぁぁ………」

 

 

なお、その試合の敗者、東北きりたんは。

 

 

きりたん「あああああーー!!!ファック!ビート板!!出てきなさい!!勝ち逃げなんて赦しませんよ!!!」

 

鍵が掛かった研究所の扉をガンガン叩いていた。

 

ハガネまる「ガー!」

 

ひんし状態のハガネまるに“げんきのかけら“と“いいきずぐすり“を与え、バトルで全く活躍しなかった得意技--

“アイアンテール“と“アイアンヘッド“で扉をぶち破ろうとしているその姿には、もう敗者の哀愁は無い……。

研究所内でクッションに顔を埋め耳をふさぐゆかりは心底うんざりしながら一言ぽつりと呟く。

 

ゆかり「ああ、ウゼえ……」

 

 

ずん子「えーそれでは、きりたんも元気になったことですし、第二試合。

マキちゃんVS葵ちゃんの試合を始めましょう。」

オーキド「ああ、それなんじゃが二人とも。

このバトル、良ければダブルバトルにしてみないかの?」

 

マキ「ダブルバトル?」

葵「ですか?」

 

オーキド「うむ。さっきのバトルを観て思ったんじゃ。ポケモン一体で戦うと経験の差が大きいと。

現にきりたん君はゆかり君に翻弄され続けとったからのう。」

 

マキ「それで、私たちが慣れてないダブルバトルをしようってことですね?ハカセ」

オーキド「ああ。それに、今の初等部の学生はダブルバトルもカリキュラムに含まれておってのう。

時代の進歩を感じるわい。」

 

ずん子「その言い方だと私たちまでお年寄りみたいじゃないですかー」

マキ「でもダブルバトルはおもしろそうだよ~!

葵ちゃんはどう思う?」

葵「あ、はい。弦巻先輩さえ宜しければ、私も賛成です。」

マキ「じゃあ決まりだね。

ところで、ハカセ。バトルフィールドはどうしよっか?」

オーキド「ああ、フィールドなら別の……」

 

「--地ならしが必要か?」

 

オーキドの言葉を遮って聞こえた声の後、凄惨な姿のバトルフィールドに雷が落ちた。

 

葵「きゃあああぁぁー!?」

茜「うお~?!」

ずん子「ずんだ!??」

マキ「うわっ!?」

オーキド「ぬぐおおおおーー!!?あ!腰が!?」

 

辺り一面に散らばっていた木は落雷の衝撃で払い除けられ、“じしん“の影響で凸凹になっていた地面はしっかりと平面に整えられる。そんな場所に降り立った男が一人、威圧感を放つ。

 

葵「な、なに!?何がおきたの!?」

茜「かみなりさまや!かみなりさまが降りてきた!おへそ取られてまう」

ずん子「うあああああーー!??耳があああーー!!」

オーキド「(ギックリ腰で白目)」

 

バチバチと電光が身体を走り逆立った金髪に黒のメッシュ。同じカラーリングの革ジャンを纏った男は、得意げに皆に歩み寄り、バトルフィールドを眺める。

 

「ふむ……少し味気ないな。少しばかり飾り付けるか。伝説のポケモンの像でも作ってみるか?

暫し時間を貰えれば擬似的なジムのようにも飾れるぞ。」

 

手をかざして身体の電光が掌に集中していき…………

 

「フフフフフ…。」

 

マキ「めっ。」

 

「む…?」

 

--すぐに分散した。

 

マキ「もう。“10万ボルト“撃ちながら空から来たら怖がる人もいるからダメって、前にも言ったよね」

 

「俺様は雷神様だぞ?寧ろ“かみなり“落とさなかっただけ感謝しろよ。」

 

マキ「めっ!!」

 

「……ヤレヤレ。気の小さい主だ。ちっとはその胸を見習え」

 

マキ「女の子に身体のことは言わないの。

あんまり聞き分けないと、モンスターボールに容れちゃうんだからね!ライディーン」

 

ライディーン「特に構わん。出たけりゃ勝手に遊びに出るまでだ。」

 

自信に満ちた顔でケラケラと笑うライディーンと呼ばれた男は、そのままバトルフィールドに立つ。

 

葵「つ、弦巻先輩。その方はお知り合いですか?」

 

マキ「う、うん……。なんて言うか、あの子は…ポケモンなんだよ。」

 

葵「ポケモン……」

 

葵は半信半疑で金髪の男を見る。

全身から放たれる稲妻に、どこからか降り立ってきた事実は、彼が人間ではない何かだと思わせるのには充分。

だが見た目は完全に人なのだ。

 

ライディーン「フフッ。何をしていたのかは空から眺めていたから分かる。聞けば次のバトルは我が主だと言う。

久方ぶりに会ったのだ。愉しませろ。」

 

マキ「ライディーンが戦ったら葵ちゃんが危ないから。ブライトで行くよ?私は」

 

ブライト「ピカチュー(うんうん)」

 

ライディーン「なに、直接俺が攻撃しなければ良い。 技は“でんきショック“で統一だ。そして、2対1。

それなら少しばかり遊びになろうさ。」

 

葵「むう……あなたがどんなポケモンかは知りませんが、そんなにハンデがあって良いんですか?」

 

葵は少しむくれて、暗に『心外だ』と言わんばかりに抗議する。

 

ライディーン「ああ……。」

 

バサリ…音を立てて現れた黄色と黒の羽で出来た翼が広がる。

 

ライディーン「我が名は『ライディーン』。お前達に分かりやすく言うならば、カントー地方の伝承にある三柱の内『雷』を司る雷神『サンダー』だ。」

 

葵「な……!?」

 

ライディーン「さあ、全力を賭して挑むが良い。

我が雷、その欠片を見せてやろう!!」

 

葵「くっ!まさか神様をメンバーに入れているとは、さすがは尊敬する弦巻マキ先輩です!

いいでしょう!!たとえカントー地方の神の力でもアオイは逃げません!!

私は琴葉葵。タマムシ学園初等部コンテスト科5年生の主席として、あなたに勝ってみせます!!」

 

ライディーン「そのイキや良し!!神の名を恐れぬ少女よ、お前の器--示してみよ!!!」

 

まるで熱血バトルマンガのようなノリと勢いだけで対峙する神と青の少女。その士気は高まり、昂ぶる。

 

ライディーン・葵「勝負(です)!!」

 

 

 

 

 

マキ「…………ライディーンでは戦わないよ?

戦わないからね!ねえ二人とも!?」

 

 

トレーナーのマキの意思はどうなるか。次回の展開のみ知る。

 

 

 

 

 




このままライディーンが押し切ってバトルまで行くのか、それともマキが勝つのか?

次回 軍配はきんいろに上がる。

おたのしみに







二次設定&メンバー紹介

結月ゆかり(17)
タマムシ学園高等部実戦科二年。
得意科目は無し。
敬語もどきで滅茶苦茶口が悪い少女。

服装は紫のフード付きを素肌に着て前チャック全開。
短い白のフレアスカート。そしてはいてない。
縛られるのを嫌っている。断じて痴女では無い。
腕輪、指輪、髪留め、チョーカー、バンクルなどの装飾品が目立つ

ジム戦のようなルール整備されたバトルに苦手意識があり、逆にルール無用の闘いの場合相手がどんな卑怯な戦法や非倫理的行動を取っても、それが効率的であるならば肯定の意を示すなど闘いに対してはストイック。

反面。戦法としては肯定するが自身の大切なものに手を出す相手には兎に角容赦が無い。
敵ポケモンを全滅させた後にボロボロな身体でありながら自ら相手トレーナーの肩を外した時は肝が冷えた。マキ君が止めなかったらナツメ君は五体満足ではいられなかったかもしれない。

嫌いな相手とは口を効かないタイプで、一切の接点を絶とうとするため、バトルすらしない。もし行うならばそれは害虫駆除と同義。殺害のための行動である。

本編では判りづらいが、オーキドのこともずん子のことも気に入っており、本人もそれを否定はしない。

パーティー
ゲンガー(くろすけ) Lv91
???(むしけら) Lv???
???
???
???
???

東北きりたん(10)

タマムシ学園初等部実戦科5年生
本来大学院生が専門で行う進化論学の天才で、ハガネまるもイワークから意図的に進化させたものである。

初等部の生徒の手持ちはせいぜいがラッタ、ピジョン、バタフリーなどが良いところ。
平均的な戦力はコラッタなので、ハガネールを持つきりたんに勝てる相手などいなかった。
そのためゆかりに負けたショックは大きい。
勿論姉であるずん子にも負けるが、ああも一方的に負ける。まして敗因すら判らないほど圧倒的だったのは初めてだったこともあり、姉妹そろってライバル意識を持つことになった。
悔しくてたまらないしリターンマッチに燃えているが、敗北はしっかりと認めるタイプなので、これからも成長するだろう。ロリなのが可愛いのじゃが……。

いつかデレる日が来るだろう。きっと

服装は公式から大きく離れて洋服。流行とは異なる自分の良さを引き出すコーディネート。
進化論と似ているとは本人の談。天才なのは真実だろう。


パーティー
ハガネまるLv28
???
???



                 著オーキド

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