ポケモン×ボイスロイド ボイスポケット   作:SOD

49 / 63
最近モチベが上がりつつある。


47.小者のジャキラ(あとがきに挿絵追加)

カビゴンの姿を取っていたメタモンが、とうとう変身を解き、ボールに戻される様子を見て、ジャキラは上機嫌に嗤う。

 

ジャキラ「カカカ…!!これが、現実だ。

これこそが、シャドーの力だ……我々は、ロケット団などに組する必要など無かった!!

 

さて、それでは作戦上通り、中の者達と合流するか……む?」

 

葵「よくもお姉ちゃんをあんな目に合わせたな!

危うく大怪我するところだったじゃない!!」

 

ジャキラ「何かと思えば、さっきまで振るえていた小娘か。

む?よく見れば、あの赤い髪の少女にそっくりだな。

髪を伸ばして赤くすれば瓜二つだ。

 

まさかとは思うが、双子か?」

 

葵「まさかって何よ?私は双子の妹だよ!!」

 

ジャキラ「カカカ…!!なるほど、出来損ないの片割れか…」

 

葵「なっ…出来損ない…!?」

 

ジャキラ「何だ、その驚き様は?自覚が無かったとでも言うのか?

キサマの姉はあれほど勇ましく戦っていた。

そして、ハガネールを使っていた飾り気の無い少女もだ。

 

だが、キサマは何だ?トレーナーとすら呼べる実力も無い捨て駒の団員に、あの奇妙なマッギョの帽子を被った少女と共闘し、ようやく倒せている程度。

 

これが出来損ない以外の何なのだ?」

 

葵「うるさい!私は、出来損ないなんかじゃない!!」

 

 

ジャキラ「カッカッカッカッ!!!才無き者ほど良く吼えるものだ」

 

葵「……っっ!!」

 

ジャキラの言葉に涙ぐむ葵は、それでも、ジャキラを睨み付けている。

 

ジャキラ「吠えるだけで何も出来んなら、今すぐ死んでしまえ!!」

 

 

 

きりたん「自分より弱い者に吠えるだけのお前こそ、今すぐ死んでしまえ!」

 

ジャキラ「む?」

 

 

悦に入って葵にマウントを取っているジャキラの前に、遮るようにきりたんと、茜が前に出て来た。その手には、モンスターボール。

 

葵「お姉ちゃん…きりたんちゃん……」

 

ジャキラ「ほう……まだ戦うつもりなのかね?これほど力の差を見せつけられても?

見事だ。その判断そのものは愚かだが、折れない精神力は賞賛に値する。

 

もう一度言ってやろう。私に跪き、ロケット団に……いや、我らがシャドーに入れ。キサマ達には充分な素質がある。

今なら私自らボスに進言してやろう。

 

これが、最期のチャンスだ」

 

 

きりたん「無理ですね。ああ、別にプライドの話じゃ無いですよ?

お前みたいな小者に跪くとか、途中で笑いが止まらなくって、跪くポーズとか維持できそうに無いんで」

 

茜「お天道様の下を歩くことも出来ん影になるなんて御免や。

影になるなら、誰かを護れる月に寄り添いたいねん」

 

 

ジャキラ「全く愚かなーー」

 

 

きりたん・茜「愚かはお前だ、お前なんか私達の師匠の足下にも及ばないーー!!」

 

 

2人は同時に手に持ったモンスターボールを解放し、ポケモンを出す。

 

ブチリーー!!

 

そして、ジャキラの血管が切れたのが同時だった。

 

 

ジャキラ「子ども風情がアアアアアーーー!!!!」

 

 

 

茜「行くで!オムレツ!!」

 

きりたん「頼みましたよ、ハンバーグ!!」

 

 

茜のボールからはオムレツのライコウが。

 

そして、何故か?

きりたんのボールからは、茜のポケモンであるハズのハンバーグのエンテイがあらわれた!

 

茜「これでもう、げんきのかたまりは無い!

全力で全開や!!」

 

きりたん「伝説の力、しっかり見せて貰いますよ」

 

オムレツ「待ちくたびれたぜ!!暴れてやるよ!」

 

ハンバーグ「ふん。良いだろう。我が力、とくと見せてやろう。」

 

 

ジャキラ「行け!!ダークエルレイド!!!」

 

茜「オムレツ、でんきショック!」

 

ジャキラ「何だと!?」(でんきタイプ最弱クラスのワザ、でんきショックをこの局面で指示するだと…?)

 

 

オムレツ「ガアアアアーー!!」

 

バチバチと鳴る雷を操り、ライコウの周囲に磁気を帯びた砂鉄を纏うでんきショックが出来上がる。

 

茜「行けぇ!」

 

砂鉄はダークエルレイドを抑えるさすまたの様に襲いかかる。

 

ジャキラ「動きを止めに来たか!

だが、この程度では止まらん!!ねんりきで跳ね返してやれ!!」

 

きりたん「ここでこっちからふみつけ!!」

 

ハンバーグ「ハアッ!!」

 

 

ジャキラ「甘いわ!!インファイトで跳ね返せ!」

 

 

ダーク・エルレイドは、指示通りねんりきで砂鉄を防ぎながら、インファントを放つ。

 

だが、隻腕では流石にエンテイの体重に押し負けてしま、防ぐのが精一杯のようだ。

 

ジャキラ「そのままダークラッシュだ!!」

 

茜「あいつ…!!」

 

だが、ダークエルレイドの限界をお構いなしで指示してくるその様子に、茜は少し焦りを感じる。

そこに、きりたんが耳にふぅと吐息をかける。

 

茜「ひゃぅん!?き、きりたんちゃん…」

 

きりたん「ダメですよ、暴走したら。さっきそれで失敗してんですから。」

 

茜「あぅ……ごめんなさい」

 

きりたん「分かればいいです。じゃあ、予定通り少しの間、アイツの世話お願いしますね、

 

葵さん。」

 

 

葵「え?あ、何?きりたんちゃん」

 

きりたん「戦闘不能のポケモンのボール全部こっちに下さい。回復マシーンがありますんで」

 

葵「そんなものあるの?じゃあお願い。」

 

葵はボールをひとつ手渡す。

 

すると、きりたんはそれを何処からか取り出した白く柔らかい大砲(?)に込める。

 

葵「ーーえ、いや待って大砲!?何ソレ何で大砲!?どっから出したのその大砲!?」

 

 

きりたん「捕獲用きりたんぽ式モンスターボール砲台、きりたん砲、はっしゃー」

 

葵「いや待ってちょっと待ってお願い何するつもりなの!?私のミネルヴィに酷いことしないで!?」

 

葵の抵抗虚しく、葵のモンスターボールはポーンと発射されてしまった。

 

葵「ミネルヴィー!?」

 

きりたん「さて、これで仕込みは完了ですね。」

 

葵「き、き……」

 

きりたん「それじゃあ葵さん。ボールが来るまで少し下がってーー」

 

葵「きりたあああぁぁーん!!!!」

 

きりたん「ぐはっ!?」

 

葵「私のミネルヴィ何処へやっちゃったの!?大丈夫なの!?ちゃんと無事なの!?ねえ!!」

 

グラングランと揺らされるきりたん。

 

きりたん「ちょ、待って!待って!揺れる揺れる!脳がゆれますから!

大丈夫ですから離してー!」

 

葵「大丈夫って…あれ?あそこに居るのは…」

 

ボールの丁度着地点には、少しの誤差もなくウナが立っていた。

 

ウナ「キャッチ!!

 

それじゃあ、きりたんちゃんーウナ衛生兵。行って来まーす!!」

 

何処から引っ張ってきたのか分からない袋にボールを詰め込むと、ウナは手を振って走って行った。

 

葵「そう言うことだったのね……ごめんね、きりたんちゃん。」

 

 

きりたん「…………ハァ…フゥ…殺されるかと思ったですよ……」

 

 




挿絵昨日3枚位描いたので、次回張るかも知れないです。

ウナ回(予定)です


追記


ちょっと描いてみたので観て欲しくなったです。
後悔は無い。公開だ。


【挿絵表示】


この服装しまむらなのがきりたん、もう片方が茜ちゃんです

学園生活始まったらロリ組には新しくポケモン配ります。2匹入れるつもりですが、葵ちゃんの一匹が決まりません。意見下さい。一匹はポッチャマです。(無闇なネタばれ)

  • ナエトル
  • ツタージャ
  • アシマリ
  • ミジュマル
  • その他

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。