ポケモン×ボイスロイド ボイスポケット   作:SOD

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アンケート調査にご協力頂いた方々、ありがとうございます。
実は一枚描いてあるのですが、それはタマムシ学園編完結後にしか張れそうにありませんでした。

脱がせたのは失敗だったんだ……張るところが無い………。


36 ゆかり、死す。(挿絵追加)

ずん子「脱げ……って、こんな所で私に何をしようって言うんですかゆかり!?」

 

ゆかり「アンタのクソみたいなキャラ崩壊を戻す。

叩けば直るでしょう。」

 

ずん子「そんな中古のテレビみたいな扱いしないで!!私はまだ新品です!!」

 

 

ゆかり「聞いてねえよ。」

 

ゆかりは話ながら、自身の右手首の様子を確かめる。

握りしめ、開く。グッ、ぱっ。グッ、ぱっと。

 

ゆかり(五体に分散した威力にも関わらずジョウトの犬っころ2匹を纏めて葬った知らないワザ。)

 

左腕二の腕に付けたバックルに触れる。

右手中指の指輪を親指で撫でる。手首の腕輪に。

スカーフに隠れたチョーカーに。

最後に、結月ゆかりの象徴とも呼べる髪飾りに。

 

そして、最後に……。

 

オーキド研究所から持ち出してきた、赤と銀色の二つのZリングを取り出した。

 

ずん子「それって、きりたんと茜ちゃんにあげるはずのZリング?」

 

ゆかり「…………ええ。深い意味も無く持ってきたんですがね。」

 

上衣のポケットから炎Zクリスタルを取り出す。

 

ゆかり「まったく……初めはただ、久しぶりに知り合いのツラを見たら寝るつもりだったってのに……」

 

カチリ。赤いZリングに装着。

 

ゆかり「いきなりチビガキの相手することになって、ソレが終わったら弟子だのなんだの言い出して……」

 

ちらり、きりたんの顔を見る。

 

ゆかり「バトルが終わってようやく寝始めようとすれば起こされ、ガキのお守りするハメになって」

 

サッ。きりたんがゆかりから目を逸らした。

 

ゆかり「それが終われば今度は勝手に遊びに出て行ったガキの迎えに出て。

一匹弟子入りしたいとかほざくのが増えて。」

 

今度は茜を見る。

きりたんと違って目をそらすことはせず、心配そうにゆかりを見る。

 

茜「ゆかり先輩。多分、そのフリーザーは()()()やと思う。まだ、視えへんから。」

 

ゆかり「そうですか。」

 

ひょいと赤いZリングを茜に投げ渡す。

 

ゆかり「学園凍らせてる氷の後処理は任せましたよ。

ホウオウのせいなるほのおを受け継いだエンテイから出来るでしょう?……茜。」

 

茜「……はい。ゆかりさん。後は任せて……」

 

ゆかり「それじゃあ、準備も出来た所で、その黒いの…とっちめさせて貰いましょうか。

 

行け!!ボケガエル!」

 

ゲッコウガ「コウガッ!!」

 

ずん子「ふふふっ!もうどっからでも来て!!

行くよフリーザー!!」

 

 

最高速度でフリーザーに突っ込んで行くゲッコウガの姿が三体に分裂する。

 

ずん子「かげぶんしん?でも甘いよ、ゆかり!!

今度はしっかり見せてあげるから!!

 

これが私の全部を捧げて手に入れた力!!

 

『ダークレイヴ』!!!!」

 

フリーザー「ーーーー!!!!」

 

声にならない悲痛な叫び声を上げて、フリーザーの身体から黒い何かが放出される。

 

その攻撃は全てのゲッコウガにヒットする。

それは、本体のゲッコウガにも同様だった。

 

 

きりたん「す、凄い……遂にゆかりのポケモンにクリーンヒットした……!」

 

 

マキ「一体何なの…あのワザ?私も知らないワザをマヒャドが使うなんて……」

 

茜「あれは、ダーク技です。」

 

マキ「ダーク……技??」

 

茜「はい。それから、今フリーザーが黒いんは、ダークポケモンにされてしもうたからです。」

 

マキ「ダークポケモン……?ヘルガーやデルビルみたいに?」

 

茜「いいえ、それはあくまでも図鑑状の分類。後でどうとでも変えられる書類のことでしかないけど。

 

この場合の『ダークポケモン』はちゃうんよ……。

 

違いはいっぱいあるけど、1番大きな違いは、ダーク化するとステータスが上がるってこと。そして

 

ダークポケモンしか覚えへん『ダーク技』は

『ダークポケモン以外の全てのポケモンに

“こうかばつぐん“になる』

 

ってことや」

 

マキ「……茜ちゃん。ダークポケモンになったマヒャドはどうなるの?」

 

茜「ごめんな。それはウチにもよう分からんよ……」

 

マキ「そっか…教えてくれてありがとう。茜ちゃん。」

 

マキの暗かった表情が少しだけ戻り、顔を上げた。

 

マキ(このバトルが終わったら、しっかりとずん子ちゃんにも状況を聞いておかないとね。()()()()())

 

 

ゲッコウガ「ゼェゼェ…………」

 

 

フラフラとするゲッコウガ。元より紙耐久のポケモンにこうかばつぐんとなるワザが直撃すれば堪える。

 

ゲッコウガ「…………ガアアアアアアーー!!」

 

突然、ゲッコウガが水飛沫を上げて吼える。

力を引き出すタメに、自分の限界を越えるために。

 

ゲッコウガを濡らす水飛沫が強くなり激流に変わる。

勢いが変わる。色素が変わる………。

 

 

ゆかり「ダメです。」

 

 

ゲッコウガ「ーー…………」

 

ゲッコウガは吼えるのを止め、ゆかりへ振り向く。

 

 

ゲッコウガ「コウガ……」

 

ゆかり「仕方ないんです。こうでもしないと、あのバカはあのままですから。」

 

 

きりたん「ゆかり、ゲッコウガと…しゃべってる??」

 

ウナ「ポケリンガル持ってるのか~?」

 

きりたん「マキ先輩。スイッチ入れて下さい」

 

マキ「え?!あ、えっとその……!?」

 

 

ブライト『ほい完了。マキは機械に触れると必ず1D10でSAN値チェック入るくらいの感じで失敗するからボクに言ってね。』

 

 

きりたん「あ、そうなんですか。どうも。」

 

マキ「ブライト~~!!」

 

ウナ「1D10ってなんだ??」

 

きりたん「TRPGです。」

 

 

 

マキの首のポケリンガルからゲッコウガの言葉が翻訳される。

 

ゲッコウガ『ーー止めても無駄か。ゆかり。』

 

ゆかり「ええ。正直そこまでダメージ負わせたのは悪かったと思わないでも無いですがね。」

 

ゲッコウガ『それは気にしていない。お前がいつも辛い思いをしているのは俺にも分かる……。』

 

ゆかり「そうですか。じゃあ奴隷らしくご主人様に従って下さい。」

 

ゲッコウガ『…………。』

 

無言で首を縦に振り、ゲッコウガは三度フリーザーに向き合い、苦無型にしたみずしゅりけんを構える。

 

 

 

ゲッコウガ『…………。

 

 

 

生きろ、ゆかり……』

 

ゆかり「余計な世話です。ボケガエル。」

 

 

 

 

 

ずん子「ん~?なぁんかサイヤ人みたいな事してましたけど、メガシンカとかしないんですかぁ?ゆかり」

 

ゆかり「要りませんよ。奥の手は奥に隠しとく主義なんで。」

 

ずん子「隠しすぎて誰かに食べられないと良いですね~」

 

ゆかり「…………笑止。」

 

 

ボンーー!!

 

 

爆発音から続き煙が舞い上がる。

 

 

ずん子「ここでえんまく!?

フリーザー!きりばらい!!」

 

ゆかり「遅えっ!!たきのぼり!!」

 

フリーザーが翼で煙幕を払うと同時に間欠泉が飛沫を上げる。

翼を完全に振り抜いている状態では身動きが取れない。

だが

 

ずん子「フリーザー!!たきのぼりの上空にれいとうビーム!!」

 

頭だけを上に向けて、れいとうビームを放つ。

既に上空に身を投げているゲッコウガに向かって飛ぶ。

 

 

スカッーー

 

 

ずん子「かげぶんしん。もうみがわりを使う体力は無い。だったらゲッコウガ相手なら一発擦れば充分!!

 

フリーザー、『ダークレイヴ』!!!!」

 

フリーザーの全身から放たれる闇の波動を全方位に放つ!!

 

ずん子「たきのぼりの激流を切り刻み、地上に闇の雨を振らせる。

 

逃げ場の存在しない、理不尽な死刑宣告よ!!」

 

 

デコボコに抉られた氷と草と土が混ざる地面。

切り払われた水柱。

 

何処にもゲッコウガの姿が無い。

 

ずん子「“まもる“か。だったらもう一度ーー」

 

ゆかり「かげうち!!」

 

突如、フリーザーの背中にゲッコウガが一撃を入れる。

 

ずん子「なっ!?背中に!ダークレイヴ!!」

 

フリーザーの背から瞬時に跳んで離脱したゲッコウガはまもるを使い攻撃を防ぐ。

 

ずん子「身動きが出来ない上空ならもう何も出来ない!!これで終わりよ!!!」

 

バッとゲッコウガを視線で射抜き、ロックする。

 

ずん子「これが、ダーク・フリーザー最強の必殺技!!

 

 

 

闇の瘴気を纏う冷気ーー『ダークフリーズ』!!!!」

 

 

 

全身から闇と冷気を混成したダーク技がゲッコウガに襲いかかる。

 

ずん子「まもるは一度使うと僅かに使用不可能な時間が出る。身代わりは使えない。

能力を限界まで引き上げたゲッコウガでも倒せないダークフリーザーを倒すことは最早出来ない!!

 

これで私の勝ちよ!!ゆかりに勝った!!!」

 

 

ずん子が勝ちを確信する。

勝った!!人生で初めて、ゆかりに勝ったんだと。

 

 

一方、ずん子が指示を完了する直前。ゆかりは銀色のZリングを右手に嵌めて手を交差する。

 

 

ゆかり「Zワザーー発動。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆかりの銀色のZリングが、装着者本人の意思により、宙に舞う。

 

 

そしてーー結月ゆかりは膝を折った。




物語の中で説明とか出来ないので、ダークポケモンのオリジナル設定書きます。


【ダークポケモン】データ

ダークポケモンは、本作では状態として反映されます。
ポケルスと同じ位置のものです。

ダークポケモンとなると、レベルが止まり、上位三つのステータスが+30されます。
なのでダークフリーザーのステータスは

HP90
AT85
DFF100→130
SAT95→125
SDF125→155
SPE85

合計値670

となっております。

なお、ダークポケモンにはハイパー状態とリバース状態がありますが、デメリットしかないリバース状態は役に立たないので
ダークラッシュが急所率アップ状態から、ダーク技急所確定。に変更してハイパー状態を採用しました。



原作ダークポケモンは、黒いオーラを纏っているだけで、オーラもヒロインしか視えないとまあ、普通の人間にはただのポケモンにしか見えないがトレーナーにも平然と攻撃仕掛ける戦闘マシーンとなっていますが

本作はポケスペベースなので、別に普通のポケモンでもトレーナーにダイレクトアタック位します。
つまり、ぱっと見ダークポケモンと普通のポケモンを描写で書き分けるとか無料だったので、ダークルギア≧本作ダークポケモン≧ダークポケモン

くらいにするつもりでこの設定にしました。
既プレイの方にはどう考えても弱体化しているだけのダークポケモンが強いとか言われても……ねぇ?




タマムシ学園編完結までが纏めてプロローグ
くらいの気持ちで今まで書いていましたが、ステータス系の説明とか、どうやって数値関係無しで出来なかったのでここで書きました。

書き逃している設定もあるかも知れないので、気になったらコメント下さい。


それと、今回初めてコメント返しをしなかったのですが、ネタバレが嫌だったので、代わりにいいねを入れさせて貰いました。そうです暗黒技なのである。




アンケート調査の結果、ゆかりを描いてみました。

こんな程度の絵です


【挿絵表示】

ポケモンバトルに出血や打撲やら、リアルな描写を入れることで緊迫感を出したいと思っていますが、読んでみてどう思いましたか?

  • 緊迫感が出ている
  • かえってバトルに集中できない
  • その他(コメントで教えて下さい)

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