ポケモン×ボイスロイド ボイスポケット   作:SOD

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2 バトルと言ったな。だが届かなかった。

前回のあらすじ。

 

オーキドに美少女ロリ三人の指導を頼まれたマキ、ゆかり、ずん子。

 

きりたん「あらためまして、ずん姉さまの妹の東北きりたんです。小学五年生です。」

茜「琴葉茜です。ウチらは小学6年生やで、みなさんよろしゅうな~」

葵「琴葉葵です。よろしくお願いします」

 

オーキド「面倒よろしくの。」

 

 

そして、今に至り。

 

ゆかり「オラ、調子付いてんなよジジイ。」

オーキド「ちょ、待って!?いたいけなジジイを足蹴にしないで!?

あ、でもなんじゃろう。これは、これで……」

ゆかり「…………。」

無言でモンスターボールを構えるゆかり。

 

無論中にはオーキドをシバくポケモンがいる。

 

マキ「ゆかりちゃんストップ!さすがにポケモンはマズイって!!」

オーキド「そうじゃよ!どうせこの子たちとバトルして貰おうとおもっとったし、そうしよう?」

 

ゆかり「-‐良いでしょう。ではまず棺桶に片足突っ込んだボケ老人は出荷しましょうか。」

ずん孑「これはもうダメですね。ほっときましょう。」

マキ「ほっといちゃダメだよ!?ハカセ死んじゃうってば。ゆかりちゃんやめてー!」

 

 

オ-キド「ああ……毒が回って死ぬかと思ったわい」

ゆかり「ちっ」

紆余曲折の末、半分になったオ-キドの寿命を対価にゆかりの気を沈めると、ようやく話しの続きを始める。

オ-キド「で、ではあらためて。ゴホン。

本日集まってもらったのは、今期編入する彼女達の指導を頼みたいという事なんじゃが。」

 

ゆかり「そもそも、ウチの学園って国内でもトップの学園でしょう。

何でそんなもんに編入してくるようなジャリ共に、指導がいるってんですか」

オーキド「それを、それを説明しようとしてたのに……ゆかり君が」

ゆかり「うるせえさっさと説明しないと残り半分の寿命も消しますよ」

 

オーキド「解せぬ。だが、これ以上話が拗れるのはたまらんから説明しよう。」

 

ゆかり「三秒以上話したら寝ます。」

 

オーキド「ぐぅ……彼女達には、他のトレーナーには無い、育てても育たない才能があって--」

 

ゆかり「はい三秒です。思った通りくっそ下らないですね。年寄りが子どもの才能に目を付けて、頼んでも居ないのにあれこれちょっかいかけて『きりたんは私が育てた』とか言いたいんですね、ふざけんなこのロリコンが殺すぞ。」

オーキド「何でこの子こんなに物騒なの!??」

マキ「…………コホン。えっと、それじゃあとりあえず私達も自己紹介しようか。

ね?ゆかりちゃん。」

ゆかり「えー……結月ゆかりですーよろしくお願いしません。」

マキ「しませんって!?よろしくお願いしませんって!」

心底めんどくさそうに口だけであいさつすると、ゆかりはそのまま近くのソファーに突っ伏した。

 

そんな様子を心配そうに三人は見つめている。

 

葵(……あのゆかりって人、何だか不良みたい。服装も常軌を逸してるし、何だか少し怖いなぁ。

あの人にだけは、近付かないでおこう。ああ、マキさん綺麗な人だなあ)

 

茜(さっきから話が全然前に進んでないなぁ……うちら、どないしようかな。黙っとると死んでしまうなあ。キャラとか。)

 

きりたん(さっさと話し終わらせて、ずん姉さまの太ももでリラックスしたい。ああ、ずん姉さま太ももペロペロ。)

 

…………心配そうに見つめている。

その様子を見たマキは一つ、提案をした。

 

マキ「そうだ!自己紹介を兼ねて、みんなでポケモンバトルしようよ」

ずん子「え?ポケモンバトルですか?」

マキ「うん。みんなポケモントレーナーなら、バトルすれば分かりあえるよ」

オーキド「そうじゃ。それが良いじゃろう。

こんなこともあろうかと、既に戦う相手と順番は決めてあるんじゃよ。」

マキ「さすが博士。準備良いです。」

オーキド「うぅ……こんな哀れなボケ老人を労わってくれるのはマキ君だけじゃあ……」

マキ「なんだか少し卑屈になってませんか??」

オーキド「うう。ゆかりくんが虐めるんじゃ。

だが、そんな鬱屈した気分もゆかり君がワシの計画通りにポケモンバトルしてくれる事実があれば発散される。さあワシの計画通りにバトルするが良いわ。発散するぞー!」

ずん子「なんでバトルを楽しく観戦して発散出来ないんですか」

オーキド「さて、それではこれがワシが徹夜して考えた対戦カードじゃ。」

 

ドーンという擬音と同時にホワイトボードを回転させ、対戦カードを発表する。

 

オーキド「まず第一試合。

東北きりたんVS結月ゆかり。」

 

きりたん「ゲッ、私が痴女の相手させられるんですか……」

ゆかり「すー……すー……」

きりたん「しかも寝てるし。」

 

オーキド「第二試合。琴葉葵VS弦巻マキ」

 

葵「つ、弦巻先輩。よろしくお願いします!」

 

マキ「うん。宜しくね。」

 

オーキド「第三試合。

東北ずん子vs琴葉茜」

 

茜「よろしゅう。ずん子センパイ」

ずん子「はーい。よろしくね、茜ちゃん。」

 

その後、マキがゆかりをちからづくで引っ張ってバトルフィールドへ移動した。

 

マキ「ゆかりちゃん。やり過ぎちゃダメだよ?相手は小学生なんだからね」

 

ゆかり「ならいっそ棄権して不戦敗で良いじゃないですか。」

 

マキ「まあまあ。ゆかりちゃん。私も久しぶりにゆかりちゃんのバトル観たかったんだよ。戦ってる時のゆかりちゃん、とってもかっこいいから……ダメ?」

 

ゆかり「…………ハァ。分かりましたよ。

 

やり過ぎず、真面目に戦うって言う舐めプしながらガチ対戦しろみたいな矛盾をなんとかしろって言う無理ゲーをヤレってんですね。」

 

マキ「エヘヘ。ありがとう、ゆかりちゃん。」

 

 

 

ずん子「はーい、2人ともそろそろ始めますよ。

 

ジャッジは老いぼれーーオーキド博士の代わりにわたしがつとめますね。」

きりたん「ずん姉様。観ていてくださいね。私があの痴女を在るべき務所(ばしょ)に送り返してみせます。」

 

ずん子「うん。頑張ってね、きりたん。ゆかりは汚いやり方ばっかりするから気をつけるんだよ?」

きりたん「はい。ずん姉様!」

 

ずん子「それでは第一試合。

 

東北きりたんVS全裸パーカー痴女の交流試合を始めます。」

 

ゆかり「おいずんだ餅。お前のせいでお前の妹は地獄を見る」

きりたん「おや?おかしいですね。ソレをみるのはあなたのハズですが。」

 

互いを煽りながらモンスターボールを構えるふたり。

 

マキ「きりたんちゃんが持ってるボール、ヘビーボ-ルだ。重量級のポケモンを使うんだね。」

ずん子「ええ。どこから拾って来たのか、子どもの頃から一緒の子ですよ。」

 

マキ「なるほど。対するゆかりちゃんは……」

 

「「あ。」」

 

 

揃ってゆかりを見た2人の声が重なった。

 

 

 

茜「葵、ゆかりさん見て!あのボール。」

 

葵「え、嘘!?あれって……もしかして」

 

 

青をベースとし、Mのエンブレムが飾られた世界最高のモンスターボール。

 

マスターボールが、ゆかりの手で玩ばれていた。

 

 

 




バトルまで行けなかったよ……

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