ポケモン×ボイスロイド ボイスポケット   作:SOD

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書き込み過ぎた(笑)


10 茜のナイト

伝説のポケモン。

それは種として1匹しか存在しないとされていて、まだまだ知られていないことが多くある存在。

中には人間に化けたり、人語を話したり、時を操れたりする不思議な存在。

伝説と呼ばれるほど人前には現れないので、大抵は人生に1匹でも一瞬チラリと見えるだけでも幸運な方である。

 

 

ライコウ「コオオオオーー!!!」

エンテイ「ガアアアアーー!!!」

スイクン「フォウフウゥーーウ!!」

 

 

 

まして、手持ちに加えているトレーナーなど100年に一人いるかいないか--

 

ライディーン「アレが、ジョウトの命の神に仕える重神達か……」

マキ「文献に載ってるヤツだね。」

オーキド「ま、まさか……そんなことが起こるとは……!!」

 

 

 

ライコウ「我が姫君、アカネ。」

エンテイ「我が娘、アカネ。」

スイクン「神の巫女、アカネ」

 

伝説の三体「「「我らが力はアカネの意志で振るわれる。」」」

 

 

ずん子「……\(つ・ω・だ)/」」

 

いるところには、割といるのかもしれない(諦め)

 

茜「何か格好つけとるけど。三人ともライディーンのバトル観て自分らも戦いたくなってだだコネとった姿は忘れんよ?」

 

伝説の三体「「「ギクッ」」」

 

 

 

 

話は少し遡る。

 

茜「それじゃあずん子先輩。ウチらはトリプルバトルやな。」

 

ずん子「え。」

シングルバトル・ダブルバトル(1対2)とくれば、次はトリプルバトルだろう。

茜にとっては自然な流れでフィールドに三体のポケモンを出していた。

 

ずん子(それは構いません。二次創作はおろか、オリジナルですら滅多に使われることの無いトリプルバトルルール。

どうせボイポでも今後二度と出てくることは無いでしょうし、ノリでやってしまおうということなのでしょう。

それは良いです。書き手が怪我しようが知ったことじゃ無いですし。どうせまたオチは博士でしょうから。

 

しかし、問題なのは……)

 

 

コラッタ×3「「「コラッタ!!」」」

 

ずん子「何故コラッタなんですか!?」

茜「この子らがウチのエースやからね~エヘヘ」

ずん子「な、何故に誇らしげなんですか……?!」

 

茜「頼むで~『おむれつ』『はんばーぐ』『ゼリー』。

先輩たちと、葵と、きりたんちゃんに良いとこ見せたろ!

ウチらが先輩達から一勝をもぎ取るんや~おー!」

 

コラッタ!と元気よく鳴き右足を上げるコラッタ達。

そこにエースという言葉が結びつく場所は無い。

 

 

ずん子「……………どうしよう」

(これ下手したらゆかりよりも酷い絵面のバトルになるんじゃ……でも手加減って言っても、私のポケモン達打たれ強さ重視だし…………)

 

ずん子「えーい!ままよ!!

茜ちゃんにはバトルの厳しさを教えて上げます。先輩として!いっけーみんな!もうどうにでもな~れ!!」

 

 

葛藤と苦悩の果て、選ばれたポケモン達がずん子の陣営として場に現れる。

 

ずん子「ずんバドロ!」

 

バンバドロ「バッフー!!」

 

ずん子「ずんだルドン!」

 

カバルドン「カバアアアアーー!!」

 

ずん子「ずんだイゴン!」

 

フライゴン「フッ--ラァァー!!」

 

 

重量級大型ポケモン揃い踏み。

間違ってもコラッタにぶつけるメンバーでは無い。

 

ゆかり「相変わらず頭のイカれた名前ですね。」

ずん子「ポケモンにむしけらって名前着けるアンタに言われたくありませんよ!!」

 

 

オーキド「……あー、茜くん?

他のポケモンはおらんのかね?」

 

茜「うん。ウチのベストメンバーはこの子らとえびふらいで全員やよ?」

 

オーキド「この前フーディンとかニドキングとか使っておったのを見たのだが…」

茜「全部えびふらいのへんしんや!」

オーキド「うそん~……」

 

茜「ね~ね~もうバトル始めてもええ?

みんな気合まっくすやで~」

 

--コラッタ!

 

オーキド「うむ……で、ではラストバトル。

東北ずん子VS琴葉茜のトリプルバトル。

試合開始じゃ」

 

ずん子「仕方ないです。せめてやり過ぎないように……」

 

バトルをしましょう…そう口にしようとした瞬間--

 

茜「ゼリー!ふぶきや!!」

 

ずん子「え……?」

 

猛スピードで前に出たコラッタのゼリーの“ふぶき“がクリティカルヒットする。

 

ずんバドロ「ドロロ!?」

ずんだイゴン「フラアッ!?」

 

弱点の氷ワザで攻められて手痛いダメージを負ったずんバドロは、少しだけふらつき、ダメージ4倍のずんだイゴンはひんし寸前で耐えた。

 

ずん子「な、何でコラッタがふぶきを!!?」

 

それまでずっときりたんの膝枕されていたゆかりが飛び起きて言う。

 

ゆかり「ずんだ餅!惚けてんじゃ無い。

ノーマルタイプポケモンのワザの適合範囲の広さ忘れてんじゃねえですよ!!

コラッタは“ふぶき“も“かみなり“も覚えやがる変態でしょうが!!」

 

ずん子「そ、そんなワザ覚えるんですか!?」

 

ゆかり「~~~ッ。それぞれの個体の使用可能ワザ程度も全部把握してないほど不勉強で何ガキに手ぇ抜いてるんです!

そんなに強いのかお前は!自惚れてんなバカ野郎ッッ!!真剣にやれ!!見た目に騙されて雑なバトルするんじゃ無い!!」

 

きりたん(……なるほど。師匠はこう見えて勉強家で勝負に対して真剣なんですね。キャラがブレてる気もしますが、メモメモ…っと)

きりたん「それはソレとして、ゆかり。」

ゆかり「ああ!?」

きりたん「キレ過ぎで葵ちゃんが泣いてます。」

ゆかり「………………。」

 

葵「つ、つつ弦巻先輩ぃ……!??」

マキ「あーごめんね、葵ちゃん。大丈夫。恐くないよ~よしよし。ほ~ら、ぎゅ~」

マキ(さっきのバトル観られてたら、私も怒られてたかもなぁ……)

 

ゆかり「ハァ………っ」

冷えた頭を抱えて、ゆかりはベンチに座る。

するときりたんがゆかりの頭をまた自分の膝に乗せた。

ゆかり「アンタは泣かないんですね、ガキ。」

きりたん「きりたんです。ゆかり。

そりゃ、雷ほど恐くないですし。

それに、アレでずん姉様も冷静になりましたしね。」

 

茜「はんばーぐ。シャドーボール!」

ずん子「ずんだイゴン、そらをとふです!」

茜「おむれつ、スピードスター!」

ずん子「まもる!」

 

フライゴンがあと一息で倒れるとみると、茜はすぐに攻撃目標をフライゴンに集中した。

しかし、冷静さを取り戻せばずん子も実力あるトレーナー。そうそう一撃は決まらない。

 

マキ「茜ちゃん、容赦ないね……」

きりたん「バトル前はあんなにほんわりしてたのに、バトル始まった瞬間暗殺者もかくやってほど弱点狙いのオンパレードですね」

 

葵「お姉ちゃん凄いんです。エンジュシティのジムバッジゲットの最年少記録がありますから!」

 

姉の活躍に興奮気味にはしゃぐ葵。

 

きりたん「たしか茜ちゃんって、学園の育成科ですよね…?何であんなに強いんですか」

 

葵「お姉ちゃんは、ジョウトの守神様、ホウオウに選ばれた巫女さまなんです。

もしもジョウトに巨大な悪が現れた時、ホウオウと共に戦うトレーナーとして勉強してるんです。」

マキ「なるほど…戦うことに躊躇いが無いわけだ」

きりたん「ですね……」

 

ゆかり「……だから隙だらけなわけか」

 

きりたん「え?隙だらけ??」

葵「それは、どういう意味ですか結月先輩?お姉ちゃんが弱いって言うんですか!」

 

ゆかりの発言に疑問を持ちながらメモを構えるきりたんと、姉をバカにする発言に不機嫌になりながら問う葵。

それに対して、ずんバドロとずんだルドンを指差して言う。

 

ゆかり「大型ポケモンを2体も放置して死に損ないを仕留めるなんてハイリスクローリターンです。

複数バトルなら弱ってる相手は巻き込んで一気に倒すのが基本です。ああやって」

 

 

ずん子「今です!ずんバドロ、いわなだれ」

ずんバドロ「バゥゥーー!!」

 

ゼリー・おむれつ「「コラッター!?」」

 

ずん子「ずんだイゴンにだけ気を取られていると他の子にやられますよ、茜ちゃん!」

 

ゆかり「はい良いですかー次にずんだが言うセリフは『“\(ず・ω・だ)/』です」

葵・きりたん「へ??」

 

いわなだれが直撃したゼリーとおむれつの輪郭がブレて姿を消し、その中から弾丸のような速度で肉薄するコラッタ達。

 

茜「おむれつ、『さきおくり』。

ゼリー、『ふぶき』!!」

 

さきおくりは複数バトルで相手の行動を強制的に後にさせるワザ。

対処が取れなくなったじめんタイプ達に

 

ずんだ達「「「ーー!!??」」」

 

弱点のふぶきが直撃する。

4倍弱点のこおり最強ふぶき2発直撃に耐えきれなくなったずんだイゴンはたおれた。

他の2体も大きくダメージを受けている。

 

ずん子「\(ず・ω・だ)/」

 

ゆかりの予言通りお手上げになったずん子。

 

マキ「さっきのは“みがわり“?」

ゆかり「多分。

みがわりのワザはポケモンの殆どが扱える物ですが、その手法は様々です。

実体のある分身を生み出したり、当たる直前に使ってみがわりで受けて、敵の攻撃の衝撃を利用しながら離脱するやりかた。

そして、あのお子様ランチどもが使ったのは、みがわりを殻のように自分に着せておくタイプ。

だからみがわりが消えた瞬間に特攻してきたんでしょう。『でんこうせっか』で。」

 

マキ「さすが、ゆかりちゃん。見ただけで分かるなんて、キョウさんに修行仲間に誘われたわけだ。

でも、そんなことが出来るのかな……まだ未成熟なコラッタで」

 

ゆかり「コラッタじゃなきゃいいんでしょうよ--っと!!!」

 

言いながらゆかりはモンスターボールを茜に向けて蹴り込んだ。

 

茜「え……?」

 

開閉されたボールから出てきたのは、大量の水。

空へ向かって上がり、三日月のカタチを取る。その数は100を超えている。

 

ゆかり「ボケガエル“みずしゅりけん“!」

茜「ええ!??」

 

ゼリー・おむれつ・はんばーぐ「「「フワッ!!???」」」

 

ゆかり「さあその位置から“コラッタ“で間に合いますか!!」

 

 

言い切られる前にずんだ達の前にいたコラッタ達は姿を消し、主の前には全く別のポケモンがいた。

 

 

スイクン「フォウフウゥーーウ!!」

 

水色の四足歩行、特徴的な角を持つオーロラポケモン。スイクン。

主の命令を待たず、ストールのように揺蕩うリボンを鋭く重ね、自身の角と同じ結晶型のミラーコートを張る。

 

スイクン「喰らえ!!主を狙う愚か者め!!」

 

ミラーコートに跳ね返された一部のみずしゅりけんが、二倍の威力になってゆかりを襲う。

ゆかりはその危機的状況に眉一つ動かさず、肉薄し、身体を抉る直前まで引きつけて回避、バク宙、時に蹴りおとして、全ての“みずしゅりけん“を躱し切った。

 

ゆかり「ふぅ……」

 

 

きりたん「(゚Д゚)」

その姿を目の当たりにしたきりたんが自分達が勝とうとしている相手が人間なのか怪しく感じたというのは…別の話。




ゆかり!お前はいちいち場をかき乱さずに居られないのか!!?

因みに、ゆかりがミラーコートを回避した後ろには、研究所が………

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