拝啓。カルデア様。   作:とりるんぱ

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二月三日

二月三日

 

拝啓。

 

一週間に二回も手紙を送るのは何気に初めてですね。このままどんどん書く頻度を上げていって、いずれ毎日書くくらいでもいいかもしれません。

そんなに書く時間も内容も無いんだけれど。

 

それはそうと、皆。節分という催しを知っているだろうか。

 

カルデアには日本出身のサーヴァントが何故か多いから皆までかもしれないが、一応説明すると、季節の変わり目に豆をぶつけたり、年の数だけ豆を食べたり、恵方巻を食べたり、豆をぶつけたり、豆をぶつけたりする催しである。

 

で、その節分というのは今日。日本時間で、二月三日である。

 

まだまだ最高気温一桁の日々が続いているのに季節の変わり目とはどういうこっちゃと思うが、何でも旧暦の二月三日は今でいうと三月くらいであるかららしい。

 

かつての二月三日は半袖短パンで外をうろついても問題ない日であったのだ。

無論今そんなことをやったら風邪を引くこと待ったなしだが。

 

ちなみにこれらの情報を教えてくれたのは妹である。

俺がどうして二月が季節の変わり目なんだろうなと言ったら、「そーんなことも知らなかったのぅ?」と、妙に煽りながら教えてくれた。

 

ジャンヌオルタといい、妹キャラは一々兄(姉)を煽らなければ気がすまない質なのだろうか。最もジャンヌオルタは喋っていても可愛いが、うちの妹は口を開けば罵詈雑言、それでいて博識。なにより愛嬌がない。オルタちゃんとは天と地くらいの差がある。

 

それは本日の豆まきからも明らか。俺は今朝、妹に福豆を思いっきりぶつけられて起こされました。

 

曰く、「お兄ちゃんはーー、外!」 だそうで。

 

これは酷いと思う。俺は鬼ではない。

仮に鬼だったとしても、そこまで鬼を悪くいうことはないだろう。酒呑だって茨木だって、まあ悪い妖怪ではあるのだろうが、悪口を言われていい気はしないだろうし。

鬼だろうが狼王だろうが悪の教授だろうが、悪口を向けていい相手なんて存在しないと思うのです。

 

というわけでその事に関して注意した上で、恵方巻を食べている妹を全力でくすぐったら殴られました。

 

非道い。俺はただ、物理的目覚ましビーンズアタックの仕返しをしようとしただけなのに。

ちょうどよく恵方巻を食べているのが悪い。これはもう、報復の時は来た!と思われても仕方ないと思うのだ。

 

……冗談はさておき、こちらはこんな感じで楽しくやっております。

 

カルデアの皆さんはどうですか?楽しくやれていますか?

 

一ヶ月もこうやって暮らしていると、人理修復(グランドオーダー)にあくせくしていた日々が夢であったかのように思えます。

何せ、ここでの日常は平穏すぎる。勿論大変なこともあるけれどカルデアの頃のように、朝起きたら隣に某姫とか某暗殺者とかが寝ているだとか、ドキッ☆セイバーだらけの大食い大会! ~(首が)ポロリもあるよ!~ とか、ありすのお茶会とか、殺菌!消毒!処置します!とか、わるいぶんめいとか、CCC48の黄金劇場(武道館(偽))ライブとか、レイシフトの事故とか、そういうことがあるわけではない。

 

……何故か胃が痛くなってきた。そういえば、カルデアにいた頃はレイシフトのない日でも気の休まるときは無かったような気がする。そう考えると、今回の帰省は本当によい休暇であるのだなあという実感が沸いてくる。

 

もう少し、この平和な日常を謳歌して参ります。

 

草々

 

愚痴ばっか書いてた気がする藤丸立香


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