今日ようやく自宅があるヒューマノイドの里に久ぶりに戻れた。銃音や爆発音が鳴り響き人々の喧騒が喧しく、それを聞くだけで帰ってきたと感じることが出来た。
息子はフィオナの森からの移動に疲れたのか既に夢の中に移動しておりとても安らかに眠っている。
それにしても色々とあった。闇の騎士ザガーン、感情を雰囲気に出す事のないアイツがあの戦いでは何かに心底焦り、怯えているような感情を出していた
一体何があったのか、戦いの中でアイツは震える声で繰り返していた
復活を。生贄を、血を、肉を、魂を。あの御方へ捧げなければ
あの御方、それはまさか闇文明の開祖であり闇文明最強の覇王ブラックモナークの事なのか。
有り得ない。ブラックモナークが死ぬなんて一体誰が、どうやって、何故?
超獣世界の中で頂点の力を持っているアイツがどうやって死ぬのか。分からない
だがザガーンが唯一敬愛しているのはブラックモナーク唯1人。最近デーモンコマンドで実力のある者達が台頭し始めたらしいが混沌の獅子デスライガーやザガーンに勝てる力を持ってい者はいない
何かある。今回の闇文明の侵略活動には何か理由がある筈だ。取り敢えずその事だけは頭に入れておこう。
「……あの」
「……」
思考の迷路の中で暫くの間迷子になっていると腕を引っ張るような力を感じ意識が現実に浮上する。結局フィオナの森で預かった少女、霞妖精ジャスミン。何故かこの子は預かったあの時から俺から離れないように、戦いに行く時以外は殆どずっと引っ付いていた。
自然文明のマナに近い場所で生まれ存在そのものがマナに深く起因する存在であるフェアリー。そんなこの子が自分の文明のマナがある場所ではなくこの火文明に来る事を選んだ。一体何故?何故だ?
「まさか……各文明のマナのバランスが崩れているのか」
謎の地殻変動による各文明への打撃、そして覇王ブラックモナークの死。マナのバランスが崩れ始めていても可笑しくはない
「いや……変調は既にあったか」
ボルシャックドラゴンとボルザードドラゴン。彼等の統治する山のマナバランスが乱れ始めているとあの時ボルシャックから聞いていたな
モンスターの生命力の糧であるマナ。そのマナがもしも枯渇すればモンスターは死ぬ。存在を維持出来ず消滅、消えていくだろう。
「……おじさん?」
「……あぁ!すまんな。最近歳のせいか直ぐに惚けてしまうんだよ」
彼女が鍵、この小さな少女が今の儂の疑問全てを解決する存在になるかもしれない。そんな事を考え胸の奥に封じ込める。少女の頭を撫でると気持ちよさそうに顔を笑みを浮かべる。その姿を見てふと思う
「なぁ嬢ちゃん。森を出て儂に付いて来たいと思ったんだい?」
「……フィオナの森は涼しくてここは太陽みたいに暖かった。初めての感覚、もっと感じてみたい」
「……後、おじさんのマナは炎みたいに熱くて大きい。それが気になった」
「そうか」
もう言葉はいらない。納得した。これ以上になく、ならば儂に出来るのは一つだけ
「嬢ちゃん。家に来ると良い、今なら儂に料理の上手い嫁さんに強い弟がつくぞ」
この日家族が増えた。
"月。日
家に帰ったらジャスミンちゃんが家族になってた。何を言ってるのか分からねーと思うが俺にもさっぱり分からん、親父が結局引き取ったらしいが母親に聞かずにそれで良いのかと思ったら
あらあら可愛らしい子ね。アナタ?この子は……そう。だったら家の子になるしかないわね
と言って笑顔で納得していた。それで良いのか母親よ。それで良いのかこの世界の常識、それで良いのか超獣世界。
取り敢えずジャスミンちゃんは可愛い。戦場に行って疲れ果てた俺を風呂に入れてくれたり隣で一緒に寝てくれたりと普通に世話をしてくれてて癒される。
中身オッサンの身からすれば正直可愛らしい少女が何かするだけで癒される。ジャスミンちゃんの寝顔は可愛いぞ。正に妖精、フェアリーだ。
この子種族スノーフェアリーだったわ。やはりこの子は妖精のような可愛らしさを持っている
(要約するとこの後もジャスミン可愛いしか書いていないので割愛する
"月×日
大地の猛攻から貰ったブローチから自然のマナが生まれているらしい。ソースはジャスミンちゃんと親父、フィオナの森で守護者として永い時を存在していたグレートホーンは自分でマナを生み出せる存在になっていたらしくその恩恵が死んだ今でもあるのかブローチから自然のマナが溢れているとの事だ。
自分でマナ作れるとか凄いなグレートホーン。流石フィオナの守護者は格が違ったとか思っているとどうやら火文明でもマナを自分で精製出来る存在はいるらしく、目の前の親父が少ないながらも自分でマナを作れると自慢していた
凄いな機神装甲ヴァルボーグ。因みにボルシャックドラゴンになるとグレートホーンレベルでマナを自己精製出来るらしい。やっぱりレアカードは格が違うんだなって
因みにボルザードドラゴン君はマナを精製出来ないらしい。知り合いに能力的に差を付けられてるボルザードドラゴン君可哀想
それから良くジャスミンちゃんは俺のブローチを握りし締めている。やっぱり自分の文明のマナは良い物なのだろう。俺も火山に行ったら調子と気分が良くなるし、そう言えば最近水文明が火文明に侵攻を始めたらしいが親父とボルシャックが本気を出して蹂躙したらしい
そしたら水文明の本陣と思われるリキッドピープルの進化体が沢山現れて火文明の実力者VS水文明の精鋭で死闘を繰り広げたらしい。
因みに火文明の圧勝だったそうな
決まり手はクリムゾンワイバーンさんの爆撃でブロッカー全滅からのパワーでゴリ押しらしい
うーんのこのゴリ押し
"月丸日
今日は隣に住んでいるホノオさんが遊びに来た。そうあの一撃勇者ホノオである。コロ〇ロの超獣世界をコミカライズした際のオリジナル主人公のあのホノオさんである。
初めて見た時は主人公オーラが半端なくてヤバかった。これがパワーアタッカー+5000の風格かと納得してしまう程に
ホノオさんの戦歴を知らない人に一言で分かる漫画でのホノオさんの凄さ
悪魔神ドルバロム 撃破
正直凄い。もうこの人一人いれば良いんじゃないかなと思う程にこの人は強い。因みにホノオさんには何時も一緒にいる白髪の少年がいる。名前はメンテ、ホノオさんの武器のメンテナンスをしている人である。名前の由来はメンテナンスから来てるんだろうなぁ
…確かこの人異世界から来た子ども天才デュエリストだって設定があった筈なんだけど……俺が生まれる前からずっといるらしい。時代背景的にまだ初期の筈ですけど……なんでいるの?
ドルバロムまだいませんよ?時代先取りすぎぃ!
……取り敢えず困った時はホノオさんに頼ればええねん!流石ホノオさんや!
因みにホノオさん水文明との戦いでクリスタルパラディンをタイマンでブッ飛ばしたとか……流石ホノオさんや!
"月>>>日
長い事高みの見物を続けていた光文明がついに動き始めたらしい。闇文明の全包囲に喧嘩を売っていくスタイルに我慢が出来なくなったのか闇討伐を掲げて住処である天空から下界へと降り立った。
そして火文明に喧嘩を売ってきた。
簡単に言うと
光「闇文明調子に乗りすぎじゃね?取り敢えずアレはそろそろ断罪すべしお前ら下界の下郎は天界に住む光文明の命令に従えやオラ」
火「は?(威圧)何様じゃ殺すぞ」
光「おうやってみろよ(精霊王の余裕)」
火「誰に喧嘩売っとんのや戦争すっか?お?(煽り耐性ZERO)」
光「予言がある以上光の勝利は絶対。やめとけって(笑)」
火「光文明滅ぼす慈悲はない。闇文明と手を組んででも殺す」
……精霊王がいるからって調子こきすぎじゃね?精霊王にはパワーでは勝てないけどコッチもコッチで実力者山盛り、お前ら光文明の実力者は大体ブロッカーだろ?クリムゾンワイバーンさんの爆撃で全滅する癖に生意気な。
……親父が言うには
機神装甲のボスであるヴァルカイザーがブチ切れたから戦争は確実らしい。
取り敢えず自然文明とはもう1回同盟を結び直せるレベルで親交を深めたと思いたい、取り敢えず火文明は光と水とは今の所は分かりあえないみたいだ。
……どうせ全文明が協力しなきゃ駄目な時代が直ぐに来るんですけどね(唐突なネタバレ)
因みに話についていけていなかったのかジャスミンちゃんは親父の話を聞いて頭に?マークを出し続けていた。
可愛い。妖精かな?妖精だったわ
"月$日
今日火の文明で最強と呼ばれている者達が集まり話し合いをするらしい。そして俺は親父にその場に連れていかれました。やっぱりうちの親父馬鹿だわ、話し合いの場に赤ん坊を連れて行ってどうするねん。話し合いの場には錚々たるメンツが集まっており
ヒューマノイドから
ヴァルボーグにヴァルディオス。そしてリーダーたるヴァルカイザー
アーマードドラゴンから
ボルシャックにボルザード
アーマードワイバーンからは
クリムゾンワイバーン
という火文明の象徴とも呼べる彼等がそこにいた。正直ションベンちびるかと思ってしまうほどのメンツに戦々恐々していると火文明の頭領と呼ばれる存在がその後悠然と現れた
これらを纏めあげる存在とか一体誰だよと思っているとそれは現れた。
ボルシャックすら赤子に思える、山をも凌駕し大地が動いたのかと誤解してしまうほどの巨体。巨大な翼をはためかせ悠然と降りてきたそれは間違いなく火文明最強の存在であり、俺もカードで見た事がある存在
10マナ15000 トリプルブレイカー
グラディアンレッドドラゴンがそこにいた。
あっションベン漏らした。
"月""日
聖霊王の餓鬼は俺に任せておけ。という有難いお言葉をグラディアンレッドドラゴンから貰いました。やったぜ、これでパワーの戦力的にはウチがナンバーワン光も闇も自然も水にもパワー15000はいなかった筈だしこれで勝ったも同然ですわ
唯一気掛かりなのは闇文明の最強の存在覇王ブラックモナーク。俺が生きていた間はカード化されておらずどんな能力を持ってどんなパワーなのかさっぱり分からない、だが、この世界最強の存在の1人だとは思っていた方が良さそうだ。
恐らくだが今の所の各文明最強の存在は
闇文明 覇王ブラックモナーク パワー?
火文明 グラディアンレッドドラゴン パワー15000
光文明 精霊王アルカディアス パワー12500
自然文明 恐らくは金剛の超人 パワー14000
水文明 恐らくクリスタルツヴァイランサー パワー13000
凄い!パワー12500以上ばっかりでパワー12500のアルカディアス君可哀想!ザマァミロ!バーカ!アルファディオスになって出直して来な!
これ光文明勝てんの?(素)
"月$$日
光文明の奴等やりやがった。イニシエートとガーディアンの編隊を火文明のマナが1番集まる所、言うならば各種族の里とボルシャックとボルザードの山に攻撃を仕掛けやがった。俺達モンスターはマナがなければ生きていけない。ならばマナが出る場所を乱してしまえば簡単勝てると踏んだのだろう。
最初にボルシャックとボルザードが統治する火山に攻め込んだらしい。尚一瞬で迎撃される模様
次にクリムゾンワイバーンが住む火山に。これもまた一瞬で爆撃されて殆どが死に体
そして俺達ヒューマノイドの里。腹立たしい事だが俺達ヒューマノイドは基本的にパワーが低い。機神装甲を纏っていない者では光の文明に太刀打ち出来ない程に。だが、機神装甲達(俺も含む)とホノオさんの健闘により無事撃退する事が出来た。やったぜ
派手に喧嘩売った癖にボッコボコにされた光文明さん可哀想(煽り)ザマァみろさっさとエンジェルコマンド出てきてグラヴィアンレッドドラゴンさんにぶっ飛ばされとけ。
というか本来の背景ストーリーなら火文明は光文明にボッコボコにされる筈なのにそんな気配が一つもないんだが
凄いな火文明。
あっこれは今までの話しに関係ないが俺
「ママー……チャスミユン……パパー」
「うおおおおおっ!ゲットがついに言葉を話せるように!今日は宴じゃ宴!」
「じゃあ腕によりを掛けて作らなきゃね。ジャスミンちゃん手伝ってくれる?」
「……うん。任せて」
言葉足らずだが話せるようになりました。これで「パパきらい」って言えるようになったな!戦場に放り込まれてた今までの恨み辛みここで解き放ってやるぜぇ……!