モモンガさんとはかなり人間にら対する価値観が違うので、どの様に違うのか考えてみて下さい。
こらそこ、サブタイトルが原作と同じとか言わない。
それではどうぞ
第九階層・執務室
モモンガは
「よっ、ほっ」
「………」
余談だが、A.Tフィールドでは監視や幻術などの視覚の類の拒絶はできない。
「やぁ、おはよう。」
「おはようございます。ゼルエルさん。」
「おはようございます。ゼルエル様。」
「うん、徹夜したのにおはようなんて奇妙だね…」
モモンガはアンデット故、ゼルエルは使徒故に、二人共睡眠や食事の必要が無いのだ。だから、この数日、寝ずに実験やらなんやらをしている。
ゼルエルと共にプレアデスの副リーダー、ユリ・アルファも入室する。ゼルエルの専属メイドはユリというのは、ナザリック周知のことである。
「おはようございます。モモンガ様、セバス様。」
「あぁ、おはよう。ユリ」
軽く挨拶を交わした後、ゼルエルがモモンガの隣に付き、ユリもゼルエルの後ろに待機する。
「どうですか?使えます?」
「まだなんとも…もう少しなんですけどねー」
ゼルエルも
「おっ⁉︎」
「おめでとうございます。モモンガ様。」
「おめでとうございます。」
どうやら
「ありがとうセバス。付き合わせて悪かったな。」
「いえいえ、このくらい、執事として当然でございます。」
「祭か?」
「いえ、これは違います。」
そう、村人風の人間を騎士風の人間が殺して回る。まさに、虐殺の光景だ。
「ちっ‼︎」
「はぁー…」
ここでモモンガが二人に起こっている変化に気付く。
〔ゼルエルさん、どう思いますか?〕
〔どうって…何が?〕
〔この光景を見て何も感じませんか?私は…何も感じません。普通だったら気持ち悪くなりませんか?〕
〔…あぁ!確かに!忘れてましたよ。私も何も感じませんね。別にどうなってもいいとは感じますけど…〕
モモンガはこの虐殺を見ても、虫が争っている様にしか感じないし、ゼルエルは自分に関係の無い
「いかがなさいますか。」
「…見捨てる。助ける価値も無いからな…」
「同じく」
「…かしこまりました。」
ゼルエルはリスクを冒してまで、この村を助ける価値は無いと思っていた。
「ユリ、帰るぞ。」
「はっ、はい!」
(?)
ゼルエルはユリが食い入る様に鏡を見ていたのが気になり、ふと鏡を覗き込む。
そこには村娘らしい子供二人が騎士に追われ、殺されようとしていた。
(やまいこさんらしいな…)
小学校の教師であり、ユリの創造者のやまいこさんを思い出す。
(だが、今はナザリックを優先させるべきだ。)
一刻の情に流され、無駄なリスクを背負うのは愚かな事だ。ユリに再度命令を下そうとした時…
「ふふふ、くっはははははは」
「…モモンガさん?」
「ゼルエルさん、私はこの村に行きますよ。」
「なっ何言ってるんです⁉︎危険ですよ!」
「いずれこの世界の強さについては、調べなければいけないんです。それに…困っている人がいたら助けるのは当たり前でしょ。」
「っ!」
かつてのギルドメンバーの言葉に思わず面食らう。
「…しかたありませんね。」
「よし、セバス。聞いた通りだ。私達はこの村に行く。アルベドに完全装備で来る様に伝えろ。
「かしこまりました。」
「セバス。アルベドに命令追加だ。『リング・オブ・アインズ・ウール・ゴウン』の持ち出しは許可できない。私達のどちらかに預ける様に伝えろ。」
モモンガはギルド武器『スタッフ・オブ・アインズ・ウール・ゴウン』を取り出し、《ゲート/転移門》を発動させる。
傍らでゼルエルは第二形態になり、戦闘準備を整えた。
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エンリ・エモットは逃げていた。突如、村を襲った騎士達から妹をつれて逃げていたのだ。
しかし、追いつかれてしまい、なんとか妹だけでも逃がそうとした時、騎士達の動きが止まった。まるでナニカを見つけたように……
後ろには闇でできたナニカがあった。そして…
そこからは『死』と『力』出てきた。
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《心臓掌握/グラスプ・ハート》
モモンガが得意とする死霊系魔法、さらに高位の第九位階魔法が繰り出される。
「ぐ、ぐは…」
「ひ、ひぃ…」
どうやら
「どうした。女子供は追い回せるのに、毛色が変わった獲物は無理か?」
「まあ、せっかくだ。実験に付き合ってもらおうか。」
「た、助けてくれー!」
騎士が叫び声をあげて逃走を計るが黙って見逃す道理は無い。ゼルエルがスキル《ベルトアーム》を放つ。殺せなくとも、捕縛しようと考えたのだが…
「えっ」
ベルトアームが刺さった途端、息絶えてしまった。ベルトアームは第五位階魔法程度の、攻撃力しか無く、追加効果の『拘束』がメインのスキルだったのだが…
〔モモンガさん。こいつら弱いですよ。ベルトアーム一撃で死にましたよ。〕
〔えぇー〕
今まであんだけ慎重にやってたのに何だったんだと、二人は意気消沈していた。
「《中位アンデット作成・デスナイト》」
モモンガはスキルで盾役モンスターを作成する。黒い塊が騎士の死体に取り付き、中位アンデット・デスナイトが召喚される。
((うわぁ、キモいな…))
スキルの変化に二人の気持ちが一致する。
「んっん!デスナイトよ。この村を襲っている騎士を殺せ。」
「ウオオオ!」
デスナイトが村に走っていくのを見てモモンガは唖然としていた。
(盾になるモンスターが、守るべき主人を置いてどうするよ。まぁ命令したのは俺だけどさ。)
〔モモンガさん、私も先に行ってますよ。ちょっと実験したいし。〕
〔だ、駄目ですよ!危険です!〕
〔大丈夫ですよ。デスナイトに先に戦わせますし、やられたなら撤退しますよ。〕
〔…わかりました。気を付けて下さい。〕
ゼルエルがデスナイトの後を追おうとすると、
「準備に時間が掛かり、申し訳ありません。」
「いや、良いタイミングだ。ゼルエルさんがこれから村に先行するから、アルベドは私の護衛を頼む。」
「っ!かしこまりました!」
「それよりアルベド、お前にはやるべきことがあるだろう?」
「…なんでございましょうか、ゼルエル様。」
「セバスから聞いてないのか?リング・オブ・アインズ・ウール・ゴウンを私達に預けるのだ。」
「……承知致しました。」
アルベドはモモンガに指輪を預ける。
(盗賊系スキルによって指輪が奪われれば、最悪ナザリックの崩壊に繋がる。ならば、多少なり対策を施してある私達に預けるのが最も最良手なんだけど…わかってんのかな〜)
そんな事を考えながら、村に続く道を行くゼルエルであった。
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カルネ村は非常に喧騒としていた。最初はいきなり襲ってきた騎士達による殺戮に、今は……
ウオオオオオオ‼︎
突如現れた
デスナイトは命令通り、騎士を殺していた。ただし弱かったため、楽しんで殺しているのだ。
(弱いな…)
ゼルエルは物陰に隠れながらデスナイトの様子を伺っていた。デスナイトの戦闘を観察し、今後の行動を考えていたが、ある意味計算外だった…
(デスナイトにダメージさえ与えられていないとは…心配して損した気分だ。)
騎士達の振った剣はデスナイトに当たると全て壊されていた。それでいてダメージもまともに与えられていないのだ。
(だが、油断はすべきでは無いな。実験を開始しよう。)
「デスナイトよ。止まれ。」
突如、空から声が聞こえ、謎の騎士、デスナイトが動きを止める。本来、デスナイトの主人はモモンガだが、モモンガからこの人の命令に従えと言われている。
空にいたのは人間などではなく、例えようの無い容姿をしたナニカだった。それは空から降りてきて地面スレスレを浮いている。
「さて、騎士のみなさん。あなた方にチャンスを与えます。簡単なことです。一人だけ私に攻撃してみて下さい。もし私に一撃与えられたなら、この騎士はあなた方のものです。与えられなくとも、協力してくれた礼として慈悲の心を与えましょう。」
騎士達は我先にとゼルエルに攻撃を仕掛ける。攻撃した者だけが助けてもらえるのだ。しかも相手は手も足も無い奴、舐めきっているのだ。
「俺だー!」
騎士の一人が剣を振るう。他の仲間を押し退けるだけの力があるのだから、最も力があるのだろう。
ガギィィィィィン!
「なっ!」
騎士の剣は粉々に砕ける。まるで何か見えない壁があるかの様に……
「まさか一枚も突破できないとは…まあいい。約束通り慈悲を与えよう。」
そういうと騎士はなにがあったのかわからなかったが、助けてくれると知り、安心したような表情を浮かべる…
パァァァン!
…事も無く
「約束通り、痛みなく殺してやる。後はデスナイト、任せたぞ。せいぜい楽しむといい。」
騎士達にはわかった。この生物は私達に
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(弱かったなー)
ゼルエルはこの世界の攻撃がA.Tフィールドにどんな影響を与えるのか。何枚展開する必要があるのか等の実験がしたかったのだ。そのため、騎士に攻撃をさせたのだ。結果はA.Tフィールド一枚も破壊できなかったのだ。つまり、低レベルもいいところな強さなのだ。実験に協力してくれた騎士には
(五枚分のA.Tフィールドの盾殴りで肉片すら残らないとはな…思ったよりこの世界の人間は脆いようだ。残りの騎士達はデスナイトが相手をしている…否、
「デスナイトよ。そこまでだ!」
(どうやらモモンガさんが来たようだ、私の役目はこれでお終いだな。)
「初めまして。諸君、私はアインズ・ウール・ゴウンと言う。」
「……はい?」
特に問題もないので、この書き方固定でいきます。
ゼルエルは人間がどうなろうと知ったこっちゃ無いので、エンリとネムも全く気にしていません。カルネ村もモモンガさんがいないと完全放置するほどです。
モモンガさんはアインズに改名したことは知りませんが、そこには特に問題はありません。
ラミエルはシモベ大集合の時に登場させます。
では、ありがとうございました。