オーバーロード 最強の拒絶タイプ   作:なと〜

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3話目投稿!
オリ主にはオリジナルのスキルがありますが、特筆して変わっているものはありません。エヴァンゲリオンを知っていれば、なんとなく想像がつきます。
とりあえず、玉座の間の一幕です。
それではどうぞ!


使徒、困惑

 sideゼルエル

 

 おかしい。私は超ギリギリで玉座の間にたどり着いて、強制ログアウトと同時に、ハリウッドダイブしたのだ。つまり、目を開けたら自分の部屋で倒れてるはずだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 なぜ、玉座の間で倒れているんだ?

 

 

 

 目を開けたら、そこには赤い絨毯がある。私の家にはそんな高級品ないぞ。ここはナザリックの玉座の間?なぜログアウトしていないんだ?

 頭の中に?の文字が浮かんでいたら、突如、老人(・・)の声が響いた。

 

「大丈夫でございますか⁉︎ゼルエル様!」

 

 

(えっ?)

 

 

 モモンガさんの声じゃないし、一体誰が?

 

 

 顔を上げるとそこには……

 

 

 

 

 

 ナザリック地下大墳墓の執事、セバス・チャンがこちらに駆け寄ってきていた。

 

(えぇぇぇぇぇぇぇ‼︎?)

 

 

 side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 sideモモンガ

 

 モモンガは困惑していた。

 最初はサービス終了の時間になってもログアウトされず、ナザリックの玉座の間にいたこと。そして、そこにゼルエルさんが倒れていたこと。

 しかし、モモンガが最も驚いたのはNPCであるセバスが勝手に(・・・)ゼルエルさんを助けた事だ。

 通常、NPCは決められた動作しか設定していない。しかも、今セバスには『待機』の指令を出していたはずだ。与えた命令を無視して動くことは無いし、ましてやゼルエルさんを起き上がらせる(・・・・・・・)という命令を出していないのに自発に動いている。こんな事はありえない。

 

「セバスよ。」

 

 ひととおり、ゼルエルさんを起こしたセバスに向かって、言葉を発する。

 

「はっ!」

「なぜ、ゼルエルさんを助けようとした?」

 

 瞬間、あたりの空気が豹変する。プレアデス達は驚きの表情でこちらを見ているし、隣にいるアルベドは天使のような微笑みを豹変させ、憤怒の目でセバスを見ている。当のセバスは姿勢を固くして、ひれ伏している。ゼルエルさんは…顔が変わらないからわからん。

 

「はっ、至高の御方であらせられるゼルエル様が床に倒れ、動かなかった為、手助けをさせていただきました。」

「ふむ…」

 

 定められている命令以外の事をして、それに対する答えも返してきた。こんな事は通常のAIでは不可能だ。つまり、これはNPCが自我を持って動いてるという事か?

 

「セバス、モモンガ様のご命令を無視して行動した罪は重いわ。恥と知りなさい!」

 

(えっ?)

 

 いきなり、隣のアルベドが言葉を発する。

 

(なんで、怒る必要があるんだ?)

 

「待て、アルベド。セバスの行動は我が友ゼルエルさんを助けようとして、起こったこと。別に私は気にしていないぞ。」

「っ‼︎申し訳ございません、モモンガ様。その深き慈悲に感謝いたします。」

 

 周りの雰囲気が一気にほころんだ。なんか、大丈夫そうだ。

 

 

 そういえば、ゼルエルさん、何も喋ってないけど、どうしたんだろう?

 

 

 

 

 ふと、ゼルエルさんを見ると、なんかすごいオロオロしてた。

 

 

 

 

(⁇)

 またモモンガに?が増えた。

 

 

 

 

 side out

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 sideゼルエル

 

 私、ゼルエルは一瞬触発な空気の中で、一人、困惑していた。それもそうだろう。なんたって………

 

 

 

 

 

 

 

 

 喋れないのだから!

 

 

 

 なんで喋れないの⁉︎というか、呼吸もしてないんだけど!なんでなんでなんでなんでなんで⁉︎

 

 めっちゃオロオロして周りの状況確認をしていたら、頭に何かが入ってきた。

 

 〔ゼルエルさん、聞こえますか?〕

 〔うおっ!びっくりした!ん?その声はモモンガさんか?〕

 〔はい、今、《伝言/メッセージ》使って話しかけてます。どうしましたか?〕

 〔あー、うん、なんか言葉が喋れないんだよね。呼吸もしてないし。〕

 〔えっ、それってまずくないですか?〕

 〔うーん…、大丈夫だと思うよ。なんか元気だし。〕

 〔悠長なことを…、まあこれからどうします?NPCは私達に忠誠を誓っているようですけど……これから地表付近の探索に行かせますか?〕

 〔いいんじゃないですか?見た感じ、ユグドラシル2って感じじゃないですしね。〕

 

 いうが早いか、モモンガさんはセバスとプレアデス、そしてアルベドにそれぞれ指示を出した。いきなりモモンガさんがアルベドの胸を揉み出したときには、頭を叩こうかと思ったが、しばらくしたら冷静になったらしい。なんか緑色に光っていたが、なんだったんだろう。後、アルベドがなんかヤバイ。

 アルベドに階層守護者全員に第六階層に集合するよう命じて、玉座の間に二人っきりになった。

 

 

 〔さて、モモンガさん。いろいろ聞きたいんだけど、これからどうする?〕

 〔とりあえず、魔法の実験をしたいですね。この世界でも魔法が使えるか試したいですし。とりあえず、スキルは問題なさそうですよ。〕

 〔マジか。じゃあ俺は大丈夫だな。〕

 〔そうですね。でも、他のNPCはどうなんでしょうか?注意して行きましょ。〕

 〔了解〜〕

 

 話せないので《伝言/メッセージ》を使って会話する。はたから見たら、無言で顔を合わせるガイコツと黒い繭だ。

 とりあえず、リング・オブ・アインズ・ウール・ゴウンで第六階層へ転移するために、人型になる。これで装備ができる。

 さて、第六階層守護者はダークエルフのアウラとマーレか。どうなることやら……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




この小説では伝言を〔〕で表しています。ご了承下さい。
ゼルエルで人型っていったら…ねぇ(ニヤニヤ)
次の話でオリ主のスキルをいくつか紹介します。そのあと、キャラ設定を書きたいと思います。

それではありがとうございました。

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