ラミエルが主役です。ラミエルのオリ設定が気に食わない人はご注意を。
今回、少し書くのが難しく、理解ができないかもしれません。そうなったら書き直すのでわからない人は質問でもいいので、教えて下されば幸いです。
ではどうぞ
修正:3月2日
・ラミエルの職業を弄りました。
ブレイカー→シューター
ナザリック第九階層・談話室
「全員、揃ったかしら?」
ここはナザリック第九階層・談話室。現在ここにはナザリックにおける主な者達が集っていた。
守護者統括アルベド、第一・第二・第三階層守護者、シャルティア・ブラットフォールン、第五階層守護者コキュートス、第六階層守護者アウラ・ベラ・フィオーラとマーレ・ベロ・フィオーレ、第七階層守護者デミウルゴス、執事セバス・チャンそして宝物殿領域守護者パンドラズ・アクターなどが揃っている。
「統括殿、ラミエル殿がまだでございます。」
「遅刻よ。何をしているの。」
ここに呼んである筈の領域守護者ラミエルの姿が見えない。今回はパンドラとラミエルのためにアインズが用意した席だ。当の本人がいなくては意味が無い。
「ゼルエル様のご命令で遅れているのでしょう。」
パンドラの発言は周囲の空気を変える。
「アインズ様のご命令に匹敵するご命令なの?」
アルベドはなんの悪気も無く発言する。ゼルエルはアインズと一応同等の存在だ。それでゼルエルの命令をないがしろにするアルベドの発言は不敬と取れるだろう。
「詳しくは私も…ただ、ラミエル殿に何かをしたいらしく、アインズ様を探しておりました。」
アルベドもアインズの名を出されては何も言い返せない。場の雰囲気が悪くなり、数分間、誰も声を出さなかった。
〜数分後〜
「遅くなりました。」
突如聞こえる聞いたことの無い声。それと同時に談話室の扉が開く。
現れたのは水色の髪と白い肌、そして赤い目を持つ一人の少女だった。
突如現れた少女に守護者達は警戒の視線を送るも、次の言葉は守護者達を驚愕させる…
「初めまして…ではありませんね。ゼルエル様に創造されしシモベ、領域守護者ラミエル。ここに参上しました。」
「あ、あなたが⁉︎」
玉座の間で見たラミエルの姿は青い正八面体のような形だ。しかも会話ができなかったのに、今はスラスラと喋り、人間の姿をしている。
「仰りたいことは理解できます。まずは説明の時間をもらえませんか?」
「え、えぇ…」
「ありがとうございます。では、まず…この姿はゼルエル様から頂いた『擬人化』という設定とアインズ様の幻術によるものです。」
「『ギジンカ』?」
「はい。人とは掛け離れた容姿を持つ者を人の姿に近づける技だと聞いております。」
ゼルエルはユグドラシル時代、ラミエルの設定を書いた時、『擬人化できる』と書いたのだが、それに相当する姿や能力を持たないラミエルは当然、擬人化しなかった。しかし、NPCが設定通りに動くようになって、当のラミエルも擬人化できるようになったのだ。
「まさか…ラミエルが擬人化するなんて…原作と違う!」
と、ゼルエルは擬人化の設定を悔やんだが、それは別の話…
「さすがは至高の御身!我々が知らない技をお持ちだとは!」
「はい。しかしゼルエル様は必要な時以外はこの姿をとるな、と仰っております。」
「なるほど、ふむ…」
「?」
デミウルゴスが何かを考えているのを感じ、首を傾げる一同。
「まさか…至高の御方々はこの世界に転移することを知っておられたのか?」
「どういうこと⁉︎」
デミウルゴスから出た爆弾発言。守護者一同は身を乗り出し、詳しく話を聞こうとする。
「なに。ラミエルに『擬人化』という設定を付け、我々との意思疎通を容易くしたのは、この事態を予知しての事ではなかったのではとおもいましてね。」
「しかし、ゼルエル様ご自身はその術を使っておりませんでしたが?」
「ゼルエル様にはシューティング・スターがあります。しかし、一シモベであるラミエルに貴重なアイテムを使うのは勿体無いでしょう。故に『擬人化』 の設定をお付けになったのでしょう。そして、ゼルエル様はそれを不本意と思っておいでですが、ならばそれを進言したお方がいます。ゼルエル様に進言できるお方など…
「アインズ様以外にはいらっしゃらないわ!さすがは我が愛するお方!では私の設定も…くふふふ!」
この後シャルティアとアルベドが喧嘩(ガチ)をして会議が大きく遅れたのは承知のとおり…
ちなみにゼルエルがラミエルの擬人化に大きく動揺し、アインズがそれを必死になだめていた現場をみた領域守護者達は((違うんじゃ無いかなー。))と思ったが、口に出さなかった。
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「それでは会議を始めます。」
予定より一時間遅れて(主にアルベドとシャルティアの喧嘩が原因)会議が始まる。
「司会進行役は私、アルベドが務めるわ。では早速、新たにナザリックの行政、防衛に携わる領域守護者二名。それぞれの能力の説明をしてくださる?」
「了解しました、統括殿。では私、パンドラズ・アクターからさせていただきます。私の能力はドッペルゲンガーとして、至高の41人のお姿を模し、その能力を8割方使用することができます。」
「では次は私が。私、ラミエルは自分を中心とする一定範囲を索敵し、必要とあればスキルで敵を狙撃し、殲滅します。」
「なるほど…パンドラズ・アクターの方はよく分かったわ。ただ、ラミエルの方はいまいち、ピンと来ないわね。」
「それについては私も同感だ。索敵ならアウラがいるし、殲滅もうちには揃っている。それにゼルエル様が仰った『一定条件下の戦闘』とはなんだね?」
デミウルゴスの発言に思わず考える守護者達。ラミエルは一定条件下ならば守護者より強力なのだか、いまいちピンと来ない。皆自分が最も強いと思っているのだ。
「そうですね。説明不足でした。私はアウラさんのように敵の情報を知るのでは無く、敵の位置を把握することに重点を置いています。そのため、索敵最大範囲は半径1キロです。そして敵の位置にスキル《加粒子砲》を撃ち込み、殲滅します。一定条件というのは、敵が1キロ以上離れた場所にいる時です。」
「なるほど、つまり我々でも1キロ以上離れていたら、君には敵わないと?」
「はい。」
「……」
守護者は困惑する。確かに1キロ先から狙撃されると、こちらは反撃もできないだろう。
しかし、肉を切らせて骨を断つような戦い方をすれば、ラミエルに近づけるのでは無いかと考えている。
「よくわかりんせんが、狙撃に耐えれば問題ないでありんしょう?」
「確かに、アルベドやシャルティアは防御力やHPが高いから狙撃だけじゃ倒せないんじゃない?」
「いえ。スキル《加粒子砲》はゼルエル様の《破壊光線》と同じ様なスキル。1キロあればアルベドさんやシャルティアさんでもHPが先に尽きます。さらに、《加粒子砲》は広範囲にばら撒く事も可能なので、スピードがあっても避けるのは困難かと。」
ラミエルの言葉を聞いてゾッとする守護者一同。確かに守護者達は全員戦士職や魔法職をメインに取っており、遠距離狙撃の職を取っていないため、事実上、ラミエルは1キロ先から好き放題できるのだ。
「私に素で勝てるのは堅牢なA.Tフィールドを持つゼルエル様と、2キロ先から狙撃できるペロロンチーノ様、そして隠密能力に長けた御方々だけです。」
「…つまりアインズ様にも勝てると?」
アルベドの言葉には殺気を纏っている。恐れ多くも一シモベが主人であるアインズより強者だというのだ。
「…はい勝てます。」
それを知ってか、あえてラミエルは正論を言う。
「貴様!「ただし!」
アルベドが飛びかかろうとするのをラミエルが言葉で制する。
「アインズ様が
「うっ!」
ド正論を言われ、アルベドは口を閉ざす。
死霊系
「この際はっきり申し上げます。私はアインズ様の味方でも、創造主ゼルエル様の味方でもありません。」
いきなりの爆弾発言に守護者達は困惑する。彼らはアインズとゼルエルを主人とし、彼らに味方する者だ。それを彼女はどちらも味方でも無いと言った。
「私はゼルエル様からギルド『アインズ・ウール・ゴウン』の味方をせよと創られました。もし、御二方のどちらかがギルドに敵対した場合、私はその者を排除します。たとえ、創造主であっても…」
ラミエルの考えは彼ら、普通のシモベとは全く違う。彼女はギルドが存続することが目的であり、その邪魔者はどんな人物だろうと排除するよう創られた。
これはゼルエルが引退する際、自分に代わってギルドを守って欲しいと思い、この設定を付け加えたのだ。
「私の話は以上です。」
ラミエルの言葉はさすがにデミウルゴスやアルベド、パンドラに至る全てのシモベの理解を超えたものだった。
彼らはアインズやゼルエルといった至高の41人に忠義を尽くすことが存在意気なのだ。
もし、ここに41人全てがおり、意見が21:20に別れたとしたら、彼らは自分の創造主の元に味方するだろう。(多分、アルベドはモモンガに味方するだろうが。)
しかし、ラミエルはゼルエルに味方せず、21の派閥に味方するだろう。
自分の創造主を"完全な支配者"と認めない。あくまで、"今の支配者"と考えているのだ。
「…なるほど、あなたの考えはよく分かったわ。しかし、今の状況ならどう?至高の御方が二人しかいらっしゃらないこの状況なら、あなたはどちらの味方なの?」
「分かっていませんね。私はギルドの味方です。たとえば御二方がギルドに敵対したら、私はナザリックを守護します。ここは他の至高の御方々の拠点なのですから。」
ラミエルの呆気なく、淡白な答えに理解が追いつかない守護者一同。その不敬とも取れる考えはすぐに改めるべきだと考えても、それは正しいと思う自分がいるのだ。
ナザリックはいわば、至高の41人の全ての結晶。たとえ今いる二人がナザリックと敵対したら、2:39となり、ラミエルが39、つまりナザリックに味方するのは至極当然なのだ。
「…この事を御二方は知っているの?」
「勿論です。そうあれと創られたゼルエル様は勿論、アインズ様にもゼルエル様が一通りご説明なさっておりました。」
「そう…ならば、この話はこれでお終いよ。会議を続けましょう。」
「そうですね。至高の御方々がご周知なら、我々が口を挟むべきではない。」
彼らはこの問題をひとまず置き、会議を再開したのだった…
〜会議中〜
「では、まとめるわ。ナザリックの行政は私とデミウルゴス、パンドラズ・アクターが務め、防衛はコキュートスを責任者とします。ラミエルも防衛担当に回って。他の守護者はアインズ様やゼルエル様のご命令を主として活動しなさい。無論、至高の御方々のご命令が最優先よ。」
「「「「「「「「了解。」」」」」」」」
「よろしい。最後に一つ、ラミエルに聞いておきたい事があるの。」
「何でしょうか?」
「あなた、私達に
「…」
シンと静まり返る談話室
「質問の意図がわかりません。」
「なら、質問を変えるわ。
「…それを知ってどうすると?」
「なにも。ただ、アインズ様にも知る権利は当然あるわよね。」
つまりアルベドは、ゼルエルがアインズに何かを隠していないか?と聞いているのだ。
「…ゼルエル様は何も隠しておりません。それにゼルエル様はナザリックを深く愛していらっしゃいます。ゼルエル様がアインズ様に隠し事などする必要がありません。」
「…そう。わかったわ。
なかば強引に会議を終わらせたアルベドはそそくさと部屋を出て行く。それに続き、全員が部屋を出た。
「…ラミエル殿。なぜあの様な
「嘘ではありません。ゼルエル様は
第九階層の誰もいない廊下で小声で話すのは、パンドラとラミエルだ。
「しかし、いくら秘密といえ、
「あの子は危険なんです。詳しくは話せませんが、
「まるで統括殿の妹君ですな。」
「ルベドのことですか?あれはまだ可愛いもんですよ。『第八階層のあれら』には敵わないんですから。あの子はいけない。あれに勝てるのはゼルエル様とたっち・みー様とのコンビぐらいです。それも、
「はぁ。なぜまたあの様なシモベを生み出したのでしょうか。私も役職上少ししか知りませんが。」
「さぁ。至高の御方々には何か考えがあるのでしょう。御方々が何もしなければ大丈夫ですよ。」
「はぁ。宝物殿の
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「はぁ、ラミエル〜、まさか擬人化するなんて〜、いや、何とか綾波の格好させたからまだ可愛いんだけどな〜」
「いやぁ、驚きましたよ。いきなり『幻術でラミエルに色をつけてくれ!』って土下座するんですから。」
「いやだって…擬人化しても青いままだったんで、少し気持ち悪くて…」
「それにしても、人化のスキルや容姿を持って無くても、設定に『擬人化できる』って書くと擬人化するんですね。」
「それなんですがね。多分、ラミエルだからできたと思うんですよ。あいつ、体を自由に変えられますからね。」
「なるほど、スライムの固体バージョンってことですか?」
「そうですね、使徒ですけど。」
「そういえば、ラミエルの擬人化、結構可愛いですね。なんかアルベドやシャルティアには無い可愛いさがありますよ。」
「あの二人のキャラが濃すぎるんですよ。しかもすごい推しが強いし。ラミエルはおしとやかですからね。」
「アルベドの設定を弄らなければ、アルベドもおしとやかだったのかな?」
アルベドの以前の設定『ちなみにビッチである。』
「無いな。」
「無いですね。」
ナザリック正妻戦争にラミエルが乱入するのはまた後日…
ラミエルのオリ設定は擬人化でした。「あの子」の正体はまた後日。あいつじゃ無いかな?と思ってもそれを言いふらすのはおやめください。
ラミエルの設定
名称:ラミエル
LV.100
カルマ値:-10(中立)
種族レベル
天使:LV.15
大天使:LV.15
神の子:LV.15
使徒LV.15
職業レベル
レンジャー:LV.15
スナイパー:LV.10
ガンナー:LV.10
シューター:LV.5
擬人化:綾波レイの姿になる。他の人間にもなれるが、ゼルエルの命令でレイの姿を取っている。服は自在だが、基本学生服。色は青いのでアインズの幻術が必要。ちなみに使徒ゆえ中性だが、姿から女性っぽい話し方をする。
スキル
A.Tフィールド:ゼルエルより弱く、50枚しか展開できないが、近接戦闘を考慮していないので問題ない。
加粒子砲:ゼルエルの破壊光線と同じようなスキル。最大火力は超位魔法並で、ラミエルは対象が消滅するまで照射し続けるので、いかに防御力やHPがあっても無意味。さらに遠距離系の職業で対人、対物共に威力を底上げしているため、フル装備でも装備ごと破壊し、避難所を作っても破壊して殲滅する。
形態変化:姿形を自由に変えられる。ユグドラシルでは定めた形以外になる事は出来なかったが、異世界では文字通り変幻自在。ただし色はそのまま。