ソードアート・オンライン 仮面の騎士   作:ジ・アンサー団

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ピナの心 part2

 

第四十七層 主街区 ≪フローリア≫

そのゲート広場は無数の花々詰め尽くされていた

円形の広場を細か通路が十字に貫き、それ以外の場所が煉瓦で出来た花壇となっていた

 

「うわぁ……!」

 

「ああ、此処は街どころか階層のいたるところが花だらけなんだ」

 

シュウがシリカの隣に立ち、周り全体を見渡すように言う

 

ふと、シリカは周りを見渡してみると、花壇の間の小道を歩いていると男女二人連ればかり

皆しっかりと手を繋ぎ、あるいは腕を組んで談笑している。どうやら此処はそういうスポットになっているらしい

 

「(あたしたちは、どう見えてるのかな……)」

 

明らかに年上だが、女顔のプレイヤー

側から見れば兄妹にも恋人にも見える

 

そう考えると、顔の温度が上がり火照ってくるのが分かる

 

「どうした?」

 

「い、いえ、何でもありません。さぁ、フィールドに向かいましょう」

 

「あ、ああ」

 

「(そういえば、シュウさんから貰ったカードは何でしょう?)」

 

シリカはそんな事考えると、昨晩の事を思い出した

 

――――――――

 

食事を終えたシリカは、客室で下着姿でまどろんでいた

 

新しい短剣でのスキル復習をし、眠ろうとしていたとき、なかなか寝ずけないまま天井を見つめていた

 

ピナが居た時は、毎晩抱いて眠っていたので広いベットが心細く感じる

 

ふと、隣の部屋に繋がる壁をじっと見つめる。

隣の部屋にはシュウが泊まっているはずであった

 

もう少し話してみたい

 

ふとシリカはそう考えたが、瞬間的に胸の痛みを感じた

 

胸の痛みの正体…

シリカはシュウの隣で、彼の事を考えていた

 

コンコン

 

「……!?」

 

突然のドアがノックされた事に、まどろんでいたシリカの頭が覚醒された

 

「シリカ、少しいいか?」

 

扉の外から、シュウの声が聞こえた

シリカは急いで装備メニューからチュニックを身にまとうと、扉を開ける

 

「あ……シ、シュウさん……あの…ど、どうかしたんですか?」

 

焦る気持ちと、慌てた口調でシュウに言うが

 

「どうかしたの?声がガクガクだぞ」

 

「い、いえ、大丈夫です」

 

「……まあいいか、それよりシリカ、四十七層へ向かうとの事。少しでも情報を共有しておいた方がいいと思って」

 

「い…いえ、そう言う事なら。あの――――――――よかったら、お部屋で……」

 

シリカはそう言うとシュウを中へ招き入れた

 

「悪いシリカ…夜明けに話そうだなんて。俺もそこまで大袈裟だと思っている」

 

「い、いえ、大丈夫ですよ…あ……あの!はじめませんか」

 

「あ…ああ、悪い」

 

シュウは水晶玉を取出し、それを実体化させホログラフィティックの地図出現させた

指先を使いながら地理の説明、そしてモンスターの説明を始めて、終わった後シュウが

 

「……そうだ、シリカ」

 

「なんでしょうか?」

 

「これ、あげるよ」

 

そう言いシュウはアイテムボックスから1枚のいカードを取出した

 

「それは、なんですか?」

 

「お守りだよ、でもただのお守りじゃない、自分と向き合えばそのお守りの効果を使うことが出来るアイテムなんだ」

 

「普通のアイテムだけど、役に立つアイテムだよ」

 

そう言ってシリカにカードを渡した。シリカはそのカードを調べてみたが???だけだった

 

「きっとわかるよ、じゃあそろそろ、部屋に帰るから、お休み」

 

そう言ってシュウは自分の部屋に帰って行った

 

「これは、なんでしょう?」

 

シリカはカードの事を考えていた


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