IS 幻夢vsIS   作:稲葉 優

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I’m a 仮面ライダー

簪side

試合まで一週間、その間私と本音はセシリアさんの機体の情報収集を行った。その結果、彼女のISはイギリスの最新の第3世代型IS『ブルーティアーズ』であり、ライフルとビット俗に言うファン○ルを主武装とする遠距離戦型ISである事や彼女の癖、戦闘パターンなどを分析したりした。

織村君?多分世界初の男性操縦者だからデータ取りのために専用機を渡されるだろうけど、本人の戦闘技術や向き不向きを調べるような時間もないから織村千冬の弟だからとかいう安直な理由で似たような機体を渡されるだろうからあまり心配はしていない。

 

そんなこんなで試合当日、試合順は私vsオルコット、オルコットvs織斑、本音vs織斑、私vs本音、オルコットvs本音、私vs織斑の順になっている。なので第一試合の私は第3アリーナのAピットにいた。中には私と本音以外誰もいない。担任(笑)?確かに担任ではあるけど、今回は弟の織斑君が試合に出るので私の事を見に来たら敵情視察になるだろと言って追い出した。

 

そして、私は空間からゲーマドライバーを取り出し、腰につける。ISと違ってつけるのにいちいち着替えをする必要もないのもこれの利点だ。ISは装着するときにISスーツとかいう誰の趣味なのかスク水もどきを着なければいけない。実に面倒な事だ。

 

「じゃあ、本音言ってくるね。お姉ちゃんを馬鹿にしたオルコットを叩きつぶしてくる。」

 

「うん、もうめんど〜だから〜試合続行不可になるまで〜やっちゃっていいよ〜、いちいち〜6試合もするのめんど〜だし〜、わたしも〜本気出すから〜。」

 

そんな会話をしてから私はゲーマドライバーを腰につけた状態でそのままアリーナへ出た。するとオルコットさんが

 

「まあ、ISスーツもつけず生身で出てくるなんてわたくしの事を馬鹿にしているのですか?!」などと小言を言ってくるが、無視する。

 

「御託はいい。とっとと始める。」そう言って私はポケットから藍色のガシャットを取り出す。そして、ガシャットの起動スイッチを押す。

 

『BANG BANG SHOOTING』そうガシャットから音声がなると私の後ろにゲーム画面が映し出され、アリーナ内にドラム缶が配置される。

 

「な、なんですか?!それは?!」とオルコットさんが言うのに続けて、観客席から

「すごい演出!」

「あんなの見たことない!」

「それよりあのドラム缶何?」

と言った声が聞こえてくる。そんな声を聞きながら私はガシャットをゲーマドライバーのスロットに差す。

 

「変身。」そう言うと私の周りにゲームキャラのセレクト画面のようなものが回り出し選択する。するとその画面が私の体に重なる。

『レッツゲーム!メッチャゲーム!ムッチャゲーム! ワッチャネーム?!アイム ア カメンライダー!』そんな音声が流れると私の姿は変化していた。

 

「あ、あなたそんなISでこのわたくしに挑もうというのですの?!おふざけは大概してくださいまし?!」そんなことをオルコットさんは言ってきた。

 

なぜなら目の前には3頭身の私がいたからだ。右目を前髪のようなパーツで隠し、赤い目をしていてヘルメットを被っている。そこまではいい。問題は体の方だ。白色をベースに関節のつなぎ目のところを黒にした宇宙服のようなずんぐりむっくりとした体型。確かに真面目そうには見えない。実際、

 

「ふざけるな!真面目にやれ!」

「神聖なるISでの決闘を汚すな!」だの聞こえてくる。

 

一方で

「かわいい〜」

「ゆるキャラみたいな感じでgood」

「これなら戦うのも泥臭く感じなくていいね。」と言った肯定的意見も聞こえてくる。

 

「別に馬鹿にしていない。この姿は仕様なだけ。」と簡潔に私は言う。

 

「なるほど、それではお別れですわね!」などと言っていきなりライフルを撃ってきた。しかし、私はそれをうまく壁の方へ転がりながら避ける。

 

オルコットさんはどんどん私に対してライフルでの追撃を続け、私はそれを次々避けつつも背面にアリーナの壁がある状態まで追い込まれる。

 

「フッ、口ほどにもありませんわね!これで終わりですわ!」と言い、ライフルを私に向けて撃とうとする。

 

私はそれを確認すると横に移動し、素早く変身の時のようなセレクト画面から武器である『ガシャコンマグナム』を取りだす。そして、すぐさまオルコットさんのライフルの銃口に向けて引き金を引く。

 

すると発射しようとしたオルコットさんのライフルのビームとかち合い、暴発する。派手な爆破とともに煙が起こる。煙が晴れるとオルコットさんのライフルがへしゃげて使い物にならなくなっていた。

 

「も、もう許しませんわ!わたくしのブルーティアーズの真骨頂とくとご覧あれ!」そう言うと彼女のビット兵器が4機一斉に飛んでくる。

 

先ほどのライフルのようにしないためだろう。4つのビットがそれぞれ別の軌道を描きながら私の方へ向かってくる。大方、私を4つのビットで囲んで蜂の巣にしようとしているのだろう。

 

確かに有効な策だ。私の武器はガシャコンマグナム1つだけだし、仮に1つ落とせても残りの3つの対処が間に合わない。でも、この場所では違う。そうここは後ろに壁がある。つまり私をビットで囲もうとすると必然的に上と前にしかない。そんなことを考えていると私の前に2機のビット。上に2機のビット。

 

「包囲完了ですわ!さあ!踊りなさい!ブルーティアーズの奏でるワルツで!」そう言うと同時に私はゲーマドライバーにあるピンク色の扉のついたレバーに手をかける。そして、その扉を開いた。すると

 

『レベルアップ!ババンバン!バンババン!バンバンシューティング!』といった音声とともに体の宇宙服のようなアーマーが弾け飛ぶ。当然前にあったビットに弾け飛んだアーマーが当たり、私の前の2機のビットは破壊された。しかし、上のビットはかろうじて避けており無傷のままオルコットさんの元に戻る。上からのビット攻撃は当たるが、問題はない。アーマーが弾け飛んだあと、元々私がいた場所には8頭身の姿になった私がいた。先ほどとは違い紺色のアンダースーツに右肩に黄色のマントをしている。

 

「な?!まさか一次移行?!今まで初期状態で戦っていたとでも言うんですの?!」

 

一次移行とは専用機のISが使用者に合わせて最適化されたことを言う。初期状態とは一次移行を行う前の段階の事で本来の力を発揮できない状態のことだ。まあ私のはISじゃないからこれは一次移行ではない。

 

『レベルアップ』ゲーマドライバーのピンク色の扉を開くことでアーマーが弾け飛び、3頭身体型のレベル1から8頭身のレベル2に変化することができる。防御に優れるレベル1と攻撃に優れるレベル2を切り替えることで戦闘の幅を広げるものだ。また、今回のようにアーマーが弾け飛ぶのを利用して攻撃することも可能である。

 

「まあそんなところ。さてこれでビットは残り2機。」

 

「そんなことで優位に立ったつもりですの?あなたの機体は空が飛べない。しかもあなたは先ほどの一次移行の際にわたくしのビットによる攻撃を受けている。つまり、わたくしは攻撃を避け続けるだけで勝利が確定いたしますのよ!遠距離型とはいえ地上からの攻撃では…」

 

オルコットさんがそう言っている間に私はガシャコンマグナムにあるAボタンを押し、ハンドガンモードからライフルモードに切り替える。そして、ガシャコンマグナムの裏側にあるスロットにゲーマドライバーからBANG BANG SHOOTINGガシャットを取り出してから差し込む。そして、オルコットさんに向けて引き金を引いた。すると

 

『BANG BANG CRITICAL FINISH』という音声ともに強力なエネルギー弾が発射される。

 

「えっ、ちょ?!何ですの?!これ?!きゃあ?!」と言いながら、直撃する。私は即座にアリーナ中央にあるモニターを見る。すると今の一撃でオルコットさんのシールドエネルギーが一気に半分になる。それに対し、私はまだ9割近く残している。形勢は一気に逆転だ。

 

「ひ、卑怯ですわよ!人が話している最中に攻撃など!」

 

「あなたも最初に不意打ちしてきたでしょ。」

そう言うとオルコットさんは黙る。しかし、すぐさま切り替えビットを使って攻撃を再開する。

 

「たとえ逆転してもこれ以上攻撃は受けませんわ!むしろあなたのゲージを逆に減らし切ってみせますわ!この攻撃の前に跪きなさい!」

 

空中に飛ぶという手段のない私は先ほどと同じようにビットからの攻撃を避けつつ、一番近くにあったドラム缶に近づく。そして、ドラム缶を壊す。

 

すると中から銀色のメダルのようなものが出てくる。これは『エナジーアイテム』といって変身する際に出てくるアイテムボックス(今回はドラム缶)を壊すと出てくる状況を逆転するためのアイテムがランダムで出てくる。今回のこれは

 

『鋼鉄化』

 

取った途端に私の体はたちまち鉄のように銀色のボディになり、その状態でビットの攻撃を受ける。当たった手応えを感じたオルコットさんはそのままビットを旋回させ、追い打ちを掛けようとする。私はすぐさま後ろを振り向き、2機のビットをガシャコンマグナムのハンドガンモードで撃ち落とす。すると爆風が起きる。

 

「くっ、もうビットを落とされてしまいましたか。ですが、手応えはありました。そちらもただでは…ってどういうことですの?!全くゲージが減っていないではないですか?!何ですの?!いきなり3頭身ボディで出てくるわ、一次移行で八頭身になるわ、急に何か銀色のメダルのようなものを取ったかと思ったら攻撃が効かなくなるわ一体どんな無茶苦茶なISですの〜?!」

 

どうやら次々起こる事態に頭が混乱してきたようだ。考えてみれば、私も随分無茶苦茶なものを作ったなあと自分でも思ってしまう。

 

すぐさま私は武器のなくなったオルコットさんに追い打ちを掛けようと再びガシャコンマグナムをライフルモードにして一度ガシャットを抜いてからもう一度差し直す。

 

『BANG BANG CRITICAL FINISH』

 

私は再び同じ技をオルコットさんに向けて撃った。その後、私はガシャットをガシャコンマグナムから抜き、すぐさま左腰にある『ガシャットギアホルダー』に差し込む。

 

『BANG BANG CRITICAL STRIKE』

その音声の後に私は右足にエネルギーを纏い、飛び蹴りを行う。

 

「かかりましたわね!わたくしの奥の手見せて差し上げますわ!」

と言い腰部から一発のミサイルを発射する。それはエネルギー弾と相殺し、爆風が起こる。

 

「はあはあ、何とかしのぎましたわ。一旦態勢を立て直すためにもっと上まで…」

 

そうオルコットさんが言った瞬間、私の飛び蹴りがオルコットさんに直撃する。オルコットさんは飛び蹴りをくらった勢いそのままに壁に激突し、そこでシールドエネルギーがゼロになる。

 

『オルコット機、シールドエネルギーエンプティー。よって勝者、更識 簪』

 

と私の勝利を告げるアナウンスが流れ、私は変身を解除しつつ本音の待つAピットに戻って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




如何でしたか?初めての戦闘シーンで正直不安です。それとセシリア一方的にやられすぎwwwまあ原作でもこの段階のセシリアは油断していたとはいえ初心者に負けそうになるくらいの実力ですからね〜。それでは次回またお会いしましょう。

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