『僕のヒーローアカデミア』   作:Ph.D

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ひぇ...
いつの間にかに評価に10が...(゜д゜)
UAが12000越え
お気に入り登録が180越え
ありがとうございます!!!

それはそうと、前回の更新から早5ヶ月が経とうとしていますね...

言い訳はあとがきで!

今回の話について
前半はトガちゃん視点の自己紹介、後半は安心院さん視点の修行パートとなっています
捏造設定が目立つのでお気をつけを!


個性が変化する捏造理由に「固有の身体能力だから」(原作2話の緑谷出久の発言より)を追加(2017/08/16)


修行

「なるほど、それでその子を連れてきたってわけだ。」

 

 王子様(仮)に連れてこられた先のアパートで待っていたのはちょっと年上のお姉さんでした。

話を聞いてわかったんですが、王子様(仮)の名前は『球磨川禊』さんと言うそうです。

お姉さんの名前は「安心院なじみ」さんと言って

 

「親しみをこめて安心院さんと呼びなさい」

 

あだ名は「安心院さん」さんというようです。

 

『あー、それでさ。』

『この子、トガヒミコちゃんだっけ?』

『トガちゃんの処遇はどうしたらいいのかな?』

 

「んー、いいんじゃないかな?」

「どっちでも、いいんじゃないかな。」

「彼女のしたいように、彼女の好きなようにやらせてあげてもあげなくても、君への影響はたいしてないよ。」

 

『ふーん、そうなんだ』

『じゃあ、聞くけど、トガちゃんはどうしたい?』

 

 クマ様と安心院さんとの間で話が決まったようです。

といっても、ノープランで攫われてきた私の処遇は私で決めろ、ということが決まっただけみたいですけど。

まぁ、そんなことは決まっています。

 

「私をここに住まわせて!」

 

「...くれませんか!!」

 

 つい、いつもの口調になりかけたけど、とりあえずどうしたいかは伝えました。

命の恩人にして奇跡の王子様、そんな人に出会えたんだから攫われただけで帰るわけには行かないですよ!

 

「なるほど、なるほど」

「じゃあ改めまして自己紹介といこうか」

「僕の名前は安心院なじみ。」

「親しみをこめて安心院さんと呼びなさい」

「そこの球磨川くんとは姉弟みたいな関係だよ」

 

 安心院さんがクマ様の保護者のような存在のようです。

 

『僕の名前は球磨川禊』

『僕のことは、なんて呼んでくれても構わないよ』

 

『実は髪型は両側を団子にしていて、団子は付け根がハネている個性豊かな女の子がタイプなんだ!』

 

「うわぁー」

 

 安心院さんが形容し難い表情でクマ様を見ていますが、関係ありません!

アピールチャンスですね!

 

「トガヒミコ、15歳です!中学三年生です!」

「好きなタイプは血の香りがしてボロボロな人です!」

「クマ様に出会えた時が、私の人生の中で最も輝いていた瞬間でした!」 

「クマ様とこれからもずっと一緒にいることで私の人生はもっともっと輝いていくと思います!」

「あ、別に独りよがりな思いだけというわけじゃなくて、クマ様のことが大好きでその愛が先にあるんですけど」

「これからどうか、よろしくお願いします!」

 

「うわぁー、うわぁー」

 

『安心院さん、そんな目で人を見ちゃいけないぜ?』

 

 思いを伝えきったのは良いものの、受け入れてもらえるか不安だった私にクマ様は手を差しのべてくれて

 

『これからよろしく、ヒミコちゃん』

 

 そう言ってくれました。

 

「初めての出会いから数時間もたっていない年下の女の子を下の名前で呼ぶのはどうかと思うが」

「それももうすぐお酒を飲めるようになる浪人生が言うのはどうか思うけど」

「ま、鬼愛(お似合い)のカップルだよ」

 

 保護者公認のカップルになりました!

 嬉しいです!

 

 

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「よし、じゃあ修行再開と洒落こもう」

 

 ヒミコちゃんを加え修行を再開する。

 球磨川くんにはこの間からと同じ修行をしてもらい、ヒミコちゃんには自分のスキル(こっちでは"個性"か)の把握と発展についてを考えてもらう。

 

『うーん、難しいなぁ』

 

 相変わらず球磨川くんは苦しんで修行をしている。

  

「クマ様は一体なにをしてるんですか?」

 

「んー、球磨川くんはね、高校物理の勉強をしてるのさ」

「彼のスキル...あー、君らのいうところの個性、それには物理法則に対する一定以上の理解が必要だからね」

 

「そうなんですか!」

「さすがクマ様です!!」  

 

 彼の、球磨川くんのスキル「死運典(マイナスドライバー)」は主に運動を操るスキルだ。

 このスキルを使えば、例えば高校物理で習う「速度加速度」や「慣性の法則」、「作用反作用」などの「運動」を操ることができる。

 

 が、しかしだ。

「速度加速度」にしろ「慣性の法則」にしろ「作用反作用」にしろ何にしろ、その運動や運動に関わる法則や概念を理解していなければ使えない。

 もちろん、彼のスキルは過負荷(スキル)であるのだからそれぞれの法則の公式やら定義を暗記しいちいち計算する必要は無い。

 むしろ、名前や大まかな概念を理解していればある程度はきちんと使えてしまうだろう(ここが過負荷の過負荷たる所以のひとつと言える)。

 

 それなのになぜ球磨川くんが頭を抱えながら机に向かって勉強をしているかといえば、答えは単純だ。

 球磨川くんのオツムがニワトリ未満の粗大ゴミだから、さ。

 早ければ高校1年(学校によっては中学生の時点で習うかもしれない)で習い理解できるような概念を連日頭を抱えながら必死に理解しようとしている(放)浪人生を見ているとさすがの安心院さんの目にも涙だ。  

 

 そんなことより、球磨川くんの残念なオツムの話より、ヒミコちゃんの個性についてだ。

 

「ヒミコちゃんの個性ってどんなものなんだい?」 

 

「はい!」

「私の個性は、人の血液を摂取するとその人の容姿と身体能力を一時的に手にいれられる、っていうコピーの個性です!」

「もちろんそれだけでなくてですね、条件や副作用があるんです!」

「個性を発動する時に摂取する血液の量は極少量でも構わないですけど、私と比べて体格とか身体能力で大きな差があると個性の持続時間が短くなって無理に使い続けると倒れてしまいます!」

「逆に体格や身体能力が近い人が相手だと長く個性が発動し続きますし、負担もあまり大きくないです!」

 

 なるほど、彼女はきちんと自分の個性のメリットデメリットを把握しているようだね。

 これなら話は早い。

 

「ヒミコちゃん、君には個性のレベルアップをやってもらうよ」

「個性のレベルアップ、つまり個性の発展を身につけてもらおう」

 

「個性の発展、ですか?」

 

 そう、ずばり

 

「個性をも、コピーする個性に発展させる、ってことさ」

「容姿や身体能力だけではなくね」

 

 ヒミコちゃんが驚愕と困惑に目を見開き、球磨川くんが何か言いたげにこちらを見ている。

 

「なんだい、球磨川くん」

「勉強でわからないところがあったからってすぐに人に聞いちゃ意味がないんだぜ?」

 

『いやいや、勉強の話じゃないさ』

『まぁわからないところはあるんだけどー』

『そうじゃなくて、"個性"ってやつはそんなに簡単に変化するもなのかい?』

『もちろん、"水を操る個性"で"体内の水分を外に出して操る個性"だと思ったら"空気中の水分を操る個性"だった、とかならわかるけどさ』

 

 まぁその場合は変化というより単純にそいつが間抜けだったってだけなんだけど...球磨川くんの疑問ももっともだ。

 

「そうだね、球磨川くんが思っている通り"個性"ってやつはそう簡単には変化しないよ」

「ただ、この世界における特殊能力である"個性"は、"個性"という能力である以前に人間性という意味での個性であり、個人固有の身体能力であり、何より僕がばら撒いたスキルだ」

 

 と言ってもスキルと違ってしっかり遺伝するし基本的に死ぬまで使える能力ではあるんだけどね。

 

「まぁつまりだ」

「"個性"ってやつは強い影響を受けることで変化する可能性が高い」

 

 これがこの世界固有の特殊能力であったのなら話は別だけど、この世界の"個性"はあくまでスキルが素となっているものだ。

 

「要はマイナス成長をするってことさ」 

 

『なるほどねー』

『でも今の僕ってそんな影響力ないんじゃない?』

『誰かさんが不意打ちで僕の人間性を捻じ曲げたせいでさ』

 

 へぇ、そんなひどい奴がいるのか。

今度紹介してほしいね。

 

「おいおい、君の目の前にいる美少女がどこにでもいるただの人外だってことを忘れているんじゃないか?」

「僕の下で一生懸命修行すればマイナスにもプラスにも急成長間違いなしさ」

 

『なるほど、なるほど』

『ヒミコちゃん、大丈夫?』

 

 ヒミコちゃんの顔がちんぷんかんぷんといったような表情で固まっている。

 

「そんな顔をしなくてもいいじゃないか」

「安心しな、安心しなよヒミコちゃん」

「僕の言う通り修行すればレベルアップ間違いなしだぜ」

 

 安心院さんだけにね! 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回の話はどうでしたか?

正直更新に5ヶ月もかかるほどの難産でもなく、ただのつなぎの回にこんなにかかってしまうとは...

更新が遅れた理由には、4月になり生活環境が大きく変わり小説から遠のいていたことと他に書きたいものができてしまったことの2つがあります

これからは他の書きたいものと並行して書いていくので月1更新くらいになっていくと思います

今回も最後までありがとうございました!

感想や評価がモチベとなるので、気が向いたらお願いします!!!

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