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球磨川くんのスキルについて説明をします。
前回よりも独自解釈や魔改造の度合いがひどくなっているだけでなく、オリジナル設定がかなりややこしいこととなっているのでできるだけゆっくり読むようにお願いm(_ _)m
『よく聞いてね』
『ちょっと複雑で、バカにはわかんねーと思うから!』
球磨川くんが気を失ってから一晩が過ぎた。
球磨川くんが目覚めたのは気を失ってから数時間後のことだったけれど、その頃には日も暮れ球磨川くんも目覚めただけ(体力の限界)だったため安心院さん印の夕飯をご馳走してあげてもうひと眠りしてもらった。
「つまり今日から修行パートってわけさ」
少し気だるそうに白い長Tとスラックスで寝癖を直している球磨川くんに伝える。
『OK...』
『ただその前に、昨日くれた特典について詳しい説明をしてくれんじゃなかったっけ?
「おっと僕としたことが失念してたぜ...なーんて、冗談だからその呆れたような表情をやめるんだ。」
「可愛げのない弟くんだよ、まったく...」
「それはそうと、君にあげた特典の話だっけ?」
「例のごとく、というかなんというか...言語によるコミュニケーションってのはなんとも不自由なものだよ」
というわけでモノローグ院さんの登場ってわけさ。
『あ、うん。』
...。
まぁいいさ。
君にあげた3つの特典、それは...
・スキル付与
・スキル強化
・人格補正
この3つなわけだ。
で、まずはスキル付与についてなんだけど。
君が欲したスキルは「独楽図解(スピニングアングラー)」という極めて善良的かつ真っ当な異常性(スキル)だったわけだが、いつだったか「手のひら孵し(ハンドレットガントレット)」を「大嘘憑き(オールフィクション)」へと改悪したように、超良心的であった異常性「独楽図解(スピニングアングラー)」は非常に凶力な過負荷へと変貌をとげた。
その名も「死運典(マイナスドライバー)」
「独楽図解(スピニングアングラー)」が君の精神下で改悪され生まれた過負荷だ。
主に運動を操る過負荷であり非常に応用が効くものと考えられる。
物理的効果に「回転と運動、ベクトルを操る」
精神的効果に「頭の螺子を緩める(締める)」
これらの効果が最低でもあると考えられる。
ってことは......まぁそういうことだ。
球磨川くんの発想次第でいくらでも化ける可能性があるってことさ。
ちなみに効果範囲だけど、大嘘憑きと同じく自分を含めた視界にうつる全てのものだよ。
『へぇー』
『まぁつまり』
「『僕(君)には過ぎた能力ってことか(だ)』」
「わかってくれたようで何よりだ。」
どこかで気合のスイッチが入ったのか、いつの間にか学ランに袖を通した球磨川くんがノリノリで真理をついた。
真理というか自明の理ってやつなんだけどな。
気を取り直してモノローグ院さんだ。
残る2つのスキルのうちの1つ、「スキル強化」について話そう。
修行パートに本格的に突入すれば自ずとわかる、それこそ自明の理であるわけなんだが...
端的に言うと「大嘘憑き(オールフィクション)」と「却本作り(ブックメーカー)」の能力の幅を広げた。
勘違いして欲しくないのが、別に君のスキルの威力だったり出力の強化をしたわけじゃないってこと。
スキルの(特に過負荷の)威力出力の強化はその者の人格のマイナス度合いによって決まると思って欲しい。
例えるなら、だ。
君の高校時代の仲間に「江迎怒江」って子がいたろ?
彼女の過負荷「荒廃した腐花(ラフラフレシア)」のスキル強化をしたらどうなるか、って話なんだが、
仮に威力出力の強化を行ったとすると、モノを腐らせるスピードが上がったり量とかが増えるたりする、と予想できる。
それは威力出力の強化ってのが現在のスキルの延長線上にあるもの、延長線を引くことのようなものだからなんだ。
逆に球磨川くんに行ったスキル強化と同じものであれば、直接手に触れなくても視界に映るあらゆるものを腐らせられるようになる(当然ON/OFFは保たれたままだ)とかそんなところかな。
つまり現在のスキルに延長線を引くのではなく、まったく別の方向に新しい線を引く、っていうようなイメージだ。
だから「スキル強化」は端的に言うと「能力の幅を広げること」を指すわけなんだけど。
ここまで理解してついて来てくれると嬉しいが、まぁわからなくてもいいよ。
見ればわかると思うからさ。
大嘘憑き(オールフィクション)
『なかったこと』にしたことを『なかったこと』にできる。
また、上記をさらに『なかったこと』にできる。
『なかったこと』を永久に重ね続けられる、ってことさ。
それに加えて制限時間を0〜∞で設定できるようにもなっているようだね。
この制限時間ってのは『なかったこと』にしていられる時間と『なかったことをなかったこと』にしていられる時間の両方を指すよ。
早い話が強化された大嘘憑き(オールフィクション)の能力全てに制限時間を設けられるようになったっけことさ。
この話のミソは「制限時間」すらも『なかったこと』にできるところだ。
例え話をさせてもらおう。
君が目の前にあるリンゴを5分の制限時間を設けて『なかったこと』にしたとしよう。
このまま君が何もしなければリンゴは5分後に元通りになる。
しかしだ、仮に2分経過したところで「制限時間」を『なかったこと』にしたとするとその時点でリンゴは元通りになる。
ここでキーとなってくるのは『なかったこと』が永久に重ね続けられるようになったということさ。
つまり、5分の制限時間を設けて『なかったこと』にしたリンゴを2分経過した時点で元に戻す(制限時間の残り3分が『なかったこと』になる)、そのあとにもう1度「制限時間を『なかったこと』にしたことを『なかったこと』にする」ということをするとリンゴは残った3分の制限時間を持ってもう一度『なかったこと』になる。
①5分の制限時間を持って『なかったこと』にする(5分経過すると元に戻る)
②制限時間のうち2分が経過した時点で"①"を『なかったこと』にする(制限時間の終了待たず元に戻る)
③"②"のあとのどこかのタイミングで"②"をなかったことにする(残った制限時間が経過すると元に戻る)
※この時『なかったこと』にすること(①)のみに制限時間を設けられるわけではなく、『なかったこと』を『なかったこと』にすること(②)にも制限時間を設けられることに注意だ。
正直球磨川くんごときの頭脳じゃこのスキルは扱えない、そんな気がするぜ。
『いやいや、なるほどねー』
『つまり、だ。』
『安心大嘘憑き(エイプリルフィクション)と虚数大嘘憑き(ノンフィクション)を足して2で割らず、むしろ2乗したようなスキルってわけだね』
「なん...だと...」
まさか球磨川くんごときの頭脳で理解ができるとは...
別に理解出来たから扱えるかって言ったら決してそんなことはない、としか言いようがないわけだが。
それでもあの球磨川くんが正しくスキルを理解しているとは...
やっぱり「プラス補正のスキル」あれが効いているのかもしれないね。
『それで?あとなんか特典あったよね?』
『人格補正、だっけ?』
『突然変なスキルを叩き込まれて人格が補正されてるなんて僕じゃなかったら人権団体に訴えられてるぜ』
「ん、球磨川くんがそこまで覚えているなら話は早い」
「昨日の夕方、君に叩き込んだのは「プラス補正のスキル」だ」
「その名も「さらに向こうへ(Plus ultra!!)」」
さらに向こうへ(Plus ultra!!)
対象の人格をはじめとしたあらゆるステータスにプラス補正をかけ、プラス成長をさせるスキル。
「結果的に君の君らしさを減らす、マイナス方面への弱体化をさせてしまったわけだが...
「君が職業的ヒーローとなる上で、ごく普通のノーマルな青少年達と関わる機会を避けることはできないだろ?」
「その時にまともなコミュニケーションもできないようじゃ困るってわけさ。」
「他ならぬ僕がね」
『んー、なるほどね』
『まぁ致し方ないってやつなんだろうね』
『いざって時は大嘘憑き(オールフィクション)でどうにでもできるだろうし』
『大した問題じゃないよ』
「そう言ってくれて何よりだぜ」
「ここまで何か質問は?」
『特にはないかな』
「ないならいよいよ本番だ」
修行パートの始まりだぜ
ん?
「却本作り(ブックメーカー)」の強化はどうしたって?
あんな禁断(笑)のスキル、強化する隙間がないよ。
まぁ、せいぜいちょっとだけ「却本作り(ブックメーカー)」という概念を理解しやすくしてあげた、その程度の強化だよ。
どう理解しやすくなったかは球磨川禊のみぞ知るってやつだろうね。
第5話、どうでしたか?
感想を書いてもらえると嬉しいです!!
次の話は果たして修行パートになるだろうか、否......
どうなるんでしょうね...?