『僕のヒーローアカデミア』   作:Ph.D

1 / 11
こんにちは!
前々書いてみたかった「もしヒロアカの世界に球磨川禊がトリップしたら」というお話を、自分の二次創作初の作品として描くことにしました!!!

……正直ちゃんと書けるか、完結まで頑張れるか等不安が多くあります。

うーん、不安

(お付き合いをしてくれる方は)気長によろしくお願いします。


始動

 

 

誰もいない道を、どこの記録にも残っていない男が1人歩いている

 

その男が、巨大なネジを片手に少し紺色がかったスラックスのようなズボンとそれとは対照的に真っ白な長袖のTシャツを着ている黒髪童顔の青年が、彼が本作主人公である

 

 彼はちょうど自らの記録をすべて『なかったこと』にし終え、かつての友人たち(とは相手は思っていないし、もしかしたら彼自身も思っていないかもしれないが)への救済を全て無碍にされてきたところであり、また新たな挑戦をはじめようとしている

 

 新たな挑戦、それは「人探し」

 

『安心院さんったら、どこにいっちゃんたんだか...』

『探すこっちの身にもなってほしいぜ』

『不出来な姉を持つと弟は優秀になるというけれど、まったくその通りじゃないか!』

 

 歩くのをやめ、右手を額に左手を腰に置き『僕は困っているんだ』と主張するようなポーズをとりながら、誰に話すのでもなく虚空に向かって独り言を始めた彼の後ろに1つの影があった

 

 その影は彼のポーズの真似を、というよりも人間の真似というポーズをとりながらまるで不出来な弟を見る姉のような表情で、第一声を発した

 

「ただいま」

 

 彼の耳に聞きなれた声が入り、振り向きながら再会を喜ぼうと、『おかえり』と一言伝えようと振り向こうとするがしかし......

 

「そして、さよならだ」

「友情のスキル『超越同衆』フレンドシップマージン

怒力のスキル『疾風努闘』スピーディペイン

勝利のスキル『多勝の宴』アベタイザーパーティ

信頼のスキル『頼りないのは元気な証拠』ホープフルレターケース

敵討ちのスキル『復讐漂う』リベンジアピール

仲間のスキル『仲間撃ちの話』ゲッツーライセンス

血筋のスキル『伝統は二の継ぎ』チェアマンジュニア

ロマンのスキル『浪漫注意報』ワーニングアンソロジー

夢のスキル『夢無実』ノットギルティ

相棒のスキル『お互い様』ベリィバディボディ

ひねくれのスキル『定例隠し』ハイドレギュラー

恋愛のスキル『愛対人』バーサスラブリー

純粋のスキル『鎌滔々』ケアレスサイス

運のスキル『ふんだんの行い』ゼロベースコンデンサー

直観のスキル『胸騒ぎの海勘』ハートブレイクシーセンス

正義感のスキル『単文孤証の正統性』ファジージャスティスバレイドリア

縁のスキル『仲々ない縁断』グルーミーガータートス

ライバルのスキル『好敵種』エネミーシード

殺さないスキル『鍵錀すべき命』エゴイスティックキーライフ

剽軽のスキル『段々冗』ユーモアステップ

無欲のスキル『金も命もいらない』ディスピアデザイア

危機一髪のスキル『九死に九生』ベストナイン

成長のスキル『限界知らず』レベレーター

優しさのスキル『優悦感』ユアエクスタシー

反骨のスキル『逆道登り』カウンタークライム

使命のスキル『使命使命』ベリーグッダー

悲しい過去のスキル『想回感』フレッシュノスタルジー

根性のスキル『にやりと笑って痩せ我慢』アンチノックルート

怒りのスキル『情直安定』アングリースタビリティ

もてもてのスキル『異性豊かな人』ミサイルフェロモン

弱小のスキル『下から目線』ヴィジュアルウォー

諦めないスキル『否諦』ギブダウン

驚異的な回復力のスキル『全治死』リカバリミンチ

愛嬌のスキル『可愛い子世に憚る』プレティーコーチャーズルール

家族のスキル『家族回帰』ファミリーレポート

人情のスキル『義理兆候』デューティサイン

二枚目のスキル『二枚鬼舞』デッサンフルハウス

三枚目のスキル『三枚三昧』スケルトンスリーカード

動物と心が通じるスキル『動物交感』アニマルウィスパー

過剰のスキル『永遠なる角逐』ネクストインフレーション

正々堂々のスキル『段違い公平棒』ウルトラフェアポール

求心力のスキル『魅了』カリスマイル

好感度のスキル『手放し褒め』ナイスガイバビリオン

スタイリッシュのスキル『決め細やか』リカーファッション

口癖のスキル『大切なひと言』レトリックパラソル

必殺技のスキル『灰燼の一撃』キラーアタック

許すスキル『握手投げ』ノーサイドスロー

自由のスキル『自由化』フリークス

大円団のスキル『幸福の終わり』ハッピーエンド

主人公補正のスキル『善行権』エンゼルスタイル

「夢の世界」へ送るスキル『口区間』ドア・トゥ・ドア 」

 

『か、...はっ.........』

 

「待ってるぜ、球磨川くん」

 

 本作主人公、またの名を球磨川禊

第1話1754文字手前で死亡

 

 

----------------------------------------------------------

 

 

『死ぬかと思ったぜ』

『安心院さんのお茶目はともかく、ここはどこなんだろうね』

 

 彼の目の前には大きな学校がそびえ立っていた

 目の前の学校を見上げている彼の顔に、1つの小包が落ちる

 

『いたたぁ~』

『ん?これは...』

 

 【親愛ならぬ球磨川くんへ

 

今君の目の前に広がっている学校、雄英高校というのだけれど、そこにたまたま偶然1京分の1くらいのきまぐれで、僕がいたずら書きを消し忘れてしまった壁があってね

 やぶさかではないと思うからなかったことにしておいてくれ

 ......例えやぶさかであってもだ、まさか不出来な姉の願いを無碍にするような弟ではないだろう?

 

 P.S. いたずら書きをなかったことにするのにどんな方法を用いても構わないけれど、立つ鳥跡を濁さないように】

 

『ほう、なるほどねー』

『もちろん当然やぶさかでなくなくなくなくなくなくないから頼まれようか』

『っと、もう1通あったんだね』

 

 小包の中には手紙がもう1通入っていた

 

 【ついでにプレゼントだ

 一応不法侵入とかさせてしまうからね

 もちろん、球磨川禊の前に法なんざあってないようなもの、あるようでないようなものだけれども

 今後の活動に関わってくるから君のコスチュームとマスク(風邪用のやつじゃないよ)を贈ろう

 

 P.S. 必ずつけなさい

 

 親愛なる人外安心院さんより】

 

 読み終わると空から、おそらく学ランのジャケットであると思われる上着と顔全体を隠せそうなマスクが降ってきた

 

『これは...僕の青春、水槽学園の制服のジャケットに...』

『いつだったか高貴ちゃんが読んでたマンガ、東〇喰種の主人公が被ってたマスクかな...?』

 

 落下物の正体にあたりをつけ、彼にしてはおとなしく、ある種天邪鬼と言える彼にしては非常におとなしくジャケットとマスクを装着する

 

『久しぶりに、というかマスクに至っては生まれて初めてだけど、悪くないね』

『まあ別段何が良いってわけじゃないんだけどっ!』

 

 コスチュームを揃えた彼はぶつくさと独り言を、おそらく聞いているであろう人外に向けて呟く

 そして目の前に広がる高校の、その正門と思われる厳重で厳戒な門に螺子を螺子込む

 

 巨大な高校の正門、雄英バリアーは消え失せ...いや、『なかったこと』になる

 

 その日ヒーローを育てる善良な市民の味方で一般世界の希望である雄英高校は、混沌よりも這い寄る過負荷球磨川禊の、ヒーローでも敵でもない圧倒的な過負荷の、その侵入を許してしまった

 

 




プロローグはあと2話くらいで終わり、その後説明修行などのパートに入ります(予定)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。